「本当にそこまでいかないといけなかったのか」斎藤知事、議会の不信任決議に不満

兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、斎藤氏は失職した上で出直し選挙に立候補する意向を表明した26日の記者会見で、県議会で不信任決議が可決されたことについて、「本当にそこまでいかなければならなかったのか」と不満をにじませた。

会見の中で、報道陣から「不信任決議に納得しているのか」と問われた斎藤氏は「(県幹部を叱責した際に)机をたたいたことなど反省しないといけないところはある」と釈明しつつ、「果たしてそれ(指摘されている一連の疑惑)が本当に知事が職を辞するべきことなのかという考えが、根底にあるのは正直なところ」と言及。「(不信任決議可決は)議会の判断だが、本当にそこまでいかなければならなかったのかという思いは正直ある」とも語った。

斎藤氏は会見の冒頭で、県議会は解散せずに30日付で自動失職した上で出直し選挙に立候補する意向を正式に表明。「議会を解散する選択肢は当初からなかった」としていた。

県議会では9月定例会開会初日の19日、全議員が斎藤氏に対する不信任決議に賛成し可決。不信任可決後、知事は10日以内に議会を解散しなければ失職する。

告発文書を巡っては、県議会は51年ぶりに調査特別委員会(百条委員会)を設置。斎藤氏のパワハラ疑惑とともに、告発者を公益通報の保護対象とせず処分した経緯などを検証している。2度にわたる証人尋問を経て、9月定例会初日の19日には、3年前の知事選で斎藤氏を推薦した自民党や日本維新の会を含む県議会全86議員が不信任決議に賛成する事態に発展していた。

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