出直し選出馬の決断きっかけは「高校生からの手紙」斎藤知事、涙ぐみながら語る

兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、斎藤氏は26日の記者会見で、自らの失職に伴う出直し知事選への出馬を決めたのは25日朝で、高校生から受け取った手紙が後押しになったと明かした。

斎藤氏によると、25日に高校生から直接、激励の手紙を受け取ったとした上で、涙ぐみながら「まだまだ、こんな自分でも期待してくれる人がいる。世間からの厳しい目もあり、選挙は大変だと思うが、頑張ってみようと覚悟を決めた」と語った。

斎藤氏は会見の冒頭で、県議会は解散せずに30日付で自動失職した上で出直し選挙に立候補する意向を正式に表明している。

県議会では9月定例会開会初日の19日、全議員が斎藤氏に対する不信任決議に賛成し可決。不信任可決後、知事は10日以内に議会を解散しなければ失職する。

斎藤氏はこれまで、パワーハラスメントなど指摘されている疑惑に関して自身の対応は「適切だった」と主張。自らの「正当性」を出直し選で問う戦略を取ることにしたとみられる。10月24日告示、11月10日投開票の可能性が取り沙汰されている。

告発文書を巡っては、県議会は51年ぶりに調査特別委員会(百条委員会)を設置。斎藤氏のパワハラ疑惑とともに、告発者を公益通報の保護対象とせず処分した経緯などを検証している。2度にわたる証人尋問を経て、9月定例会初日の19日には、3年前の知事選で斎藤氏を推薦した自民党や日本維新の会を含む県議会全86議員が不信任決議に賛成する事態に発展していた。

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