「任期まで仕事したかった」失職・出直し選表明から一夜明けた斎藤兵庫知事、最後の登庁

兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、県議会の不信任決議への対応として自動失職した上で、出直し選挙への出馬を表明した斎藤氏は27日午前、県庁に登庁し、報道陣の取材に「3年間全力で仕事をしてきた。職員の皆さんに感謝申し上げたい」と述べた。30日付で失職するため最後の登庁となることに、「(来年7月の)任期満了まで仕事をしたかった」と悔しさをにじませた。

斎藤氏は27日午後、県幹部らとの会議を開き、最後のあいさつをする予定。最大会派の自民は同日午前、知事選での対抗馬を擁立するための検討会を開く。

県議会が9月定例会初日の19日、全会一致で斎藤氏の不信任決議を可決。斎藤氏は29日までに辞職・失職か議会解散の選択を迫られていた。26日の会見では「解散(の選択肢)は最初からなかった。私の対応が問題視されており、自ら信を問うのが大事だ」と説明。告発者を特定し処分した点などを問題視し、不信任案を可決した議会の判断については「知事が職を辞するべきことなのかという思いは正直ある」と述べ、辞職する考えもなかったとした。

斎藤氏は27日、進退表明から一夜明けた心境について「少し吹っ切れた。(出直し選挙では)組織や政党の支援がない中でやっていくので厳しい道のりになる」と述べた。県職員に対しては「今の状況になっていることは申し訳ない。一生懸命支えていただいたことに感謝する」と語った。

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