「勝算はあるのか」報道陣から再選の可能性問われた斎藤知事「そういったことはない」

兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、斎藤氏は失職した上で出直し選挙に立候補する意向を表明した26日の記者会見で、自身の再選の可能性について「大変厳しいと思うが、もう一度頑張らせていただきたいという思い」と語った。

斎藤氏は会見の冒頭、県議会は解散せずに30日付で自動失職した上で出直し選挙に立候補する意向を正式に表明した。これに対し、報道陣から「(出直し選での)勝算はあるのか」と問われると、「そういったことはない」としたうえで、「組織的にも厳しいが、応援や『信じている』という声もあるので、もう一度頑張らせていただきたいという思いで今います」と語った。

令和3年の知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は26日、斎藤氏と電話し、告発文書を公益通報として扱わなかった対応について、「間違っていることを認めて謝罪すべきだ」と伝えたことを明かしていた。これを受けて改めて謝罪の意向を問われ、斎藤氏は「自分の中に慢心やおごりがあった。そういったところは申し訳ないと謝罪したいと思っています」と述べた。

告発文書を巡っては、県議会は51年ぶりに調査特別委員会(百条委員会)を設置。斎藤氏のパワハラ疑惑とともに、告発者を公益通報の保護対象とせず処分した経緯などを検証している。2度にわたる証人尋問を経て、9月定例会初日の19日には、3年前の知事選で斎藤氏を推薦した自民党や日本維新の会を含む県議会全86議員が不信任決議に賛成する事態に発展していた。

ジャンルで探す