「奇抜なゴルフウエア」を着ている人は中身も“奇抜”!? 実際に着用している人が教えてくれた意外な理由とは?

普段はビシッとした格好をしている人が、ゴルフ場では「かなり奇抜」なウエアに身を包んでいることが珍しくありません。なぜ、奇抜なゴルフウエアを好んで着ているのでしょうか。

ゴルフ場で奇抜なゴルフウエアを着る人は意外と多い

 いろんなコンペに参加して初対面の人たちとラウンドしていると、奇抜なゴルフウエアに身を包んだゴルファーに遭遇することがたまにあります。「おしゃれなゴルフウエアですね」と一応お世辞をいうものの、内心では「こんなデザインのゴルフウエアどこで売っているのだろう?」「恥ずかしくないのかな?」と思っています。

 筆者はゴルフでもプライベートでも奇抜なファッションをすることがありません。その理由は中身が奇抜な人間なので、服装くらいはまともに見えるようにしておかないと、誰も話しかけてくれないのではないかと心配だからです。

奇抜だと感じるようなウエアもゴルフ場ではそれほど目立たないこともある 写真:PIXTA

奇抜だと感じるようなウエアもゴルフ場ではそれほど目立たないこともある 写真:PIXTA

 したがってゴルフは基本的に単色のポロシャツと単色のパンツの組み合わせでプレーしています。そうすると周りからまともそうな人間だと見なしてもらえます。

 このようなゴルフウエア選びは筆者がゴルフを始めたきっかけに起因しているかもしれません。筆者は出版社でゴルフ雑誌の編集部に配属になったことをきっかけにゴルフを始めましたから、ゴルフ場に行ってラウンドするのも仕事の一環でした。

 ラウンド後に支配人の話を聞いたり、ゴルフ場運営会社の説明を受けたりすることが多かったので、ゴルフウエア=仕事着という意識が強かったのです。

 ところが出版社を辞めてフリーランスのライターとして仕事を始め、著名人や経営者などのアマチュアを取材していると、ゴルフ場で奇抜なゴルフウエアを着たい人が意外と多いことを知りました。ある経営者の方は次のような言葉で奇抜なゴルフウエアを着る理由を教えてくれました。

「普段はスーツ姿で仕事をしているので、ゴルフ場に行くときくらいは思い切った服を着たいんですよ。家の近所で思い切った服を着ると、妻に『周りから変な目で見られるのでやめてくれ』といわれますが、ゴルフ場なら誰にも文句をいわれませんからね」

奇抜なゴルフウエアを着ると若く見られるらしい

 奇抜なゴルフウエアを着るもう一つの理由として「若く見られたいから」ということもあるようです。

「若いころは年上に見られたいという意識のほうが強かったですが、年を取ってくると『若く見られたい』という意識が強くなってくるんですよ」

「若く見られるためには、オジサンくさい服やオバサンくさい服を徹底的に避けなければなりません。そういう服を自分から遠ざけていくと、奇抜なゴルフウエアが向こうからどんどん近づいてくるんです(笑)」

「奇抜なゴルフウエアを着ていると『年甲斐もなくハデな格好をしやがって』と思われるかもしれませんが、若く見られたくて派手な格好をしているので、年寄りくさく見られるよりも、よっぽどいいです」

「それと派手な格好をしていると、ヨボヨボ歩いていたら見た目と中身のギャップが生じてしまいますから、歩く姿やアドレスの姿勢も若く見られるようにシャキッとしなくてはという意識が働きます。それも若作りの相乗効果になります」

 そういわれると筆者の周りも、以前はオーソドックスなゴルフウエアでプレーしていた人たちが少しずつ奇抜なアイテムを取り入れるようになりました。ゴルフシューズを白からシルバーに買い替えたゴルフ仲間を「ずいぶん攻めましたね」と冷やかしたところ、「こっちのほうが若く見えるでしょ」という答えが返ってきました。

 筆者は今年50歳になりますが、年上のゴルフ仲間が多いこともあり、ゴルフ場では今でも「まだ若いね」といわれます。そんなとき「もう若くないでしょ」「だってもうすぐ50歳ですよ」と自分では思いますが、「若く見られたい」という気持ちになったことは今のところありません。

 そういう気持ちになるのが何歳なのかは人それぞれでしょうが、そのとき自分が奇抜なゴルフウエアに手を出すのか、今までどおりのスタイルを貫くのか、どんな感情の変化が沸き起こるのか今から楽しみではあります。

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