首に冷感タオルを巻いてプレーするのはOK!? 時代に合わせてドレスコードも変化するべきなのか?

一昔前のゴルフ場では「首にタイルをかけてプレーするなんて絶対NG」でした。しかし、近年の信じられないような酷暑の影響もあり、そんなドレスコードにも変化が訪れているようです。

首にタオルを巻いてプレーするゴルファーが急増

 筆者がゴルフを始めた25年前、先輩ゴルファーからゴルフ場のドレスコードについて次のようなアドバイスを受けました。

「ゴルフ場ではラウンド中に汗をかいてもタオルは使わないほうがいい。タオルを首に巻いたり、腰に下げたりしてプレーするのはマナー違反だから、汗拭き用のハンカチをポケットに入れておいたほうがいい」

 その教えを守って筆者はハンカチを常に持ち歩き、汗をかいたらハンカチで拭きながらプレーを続けてきました。ところがこの1~2年、首にタオルを巻いてプレーしている人の姿を見かける機会がめちゃめちゃ増えました。

よほどドレスコードに厳しいゴルフ場以外では、ドレスコードよりも熱中症対策を優先している 写真:PIXTA

よほどドレスコードに厳しいゴルフ場以外では、ドレスコードよりも熱中症対策を優先している 写真:PIXTA

 同伴者に「なんで首にタオルを巻いてプレーしているのですか?」とたずねたところ、そのタオルは水に濡らすと冷たくなる冷感タオル(クールタオル)で、汗拭き用というよりも熱中症対策で首を冷やすために巻いているとのことでした。

 熱中症対策で首を冷やすのは効果的です。筆者は氷のうを首に当てて冷やしていますが、難点は腕が疲れることです。冷感タオルもぜひ使ってみたいと思いさっそく入手、まずはゴルフ場以外で使ってみることにしました。すると首に巻くことで首全体が冷えるので、氷のうを当てるよりも効率よく冷やせることが分かりました。

 そうなると当然、ゴルフ場でプレーするときにも使ってみたくなります。ゴルフ場のホームページでドレスコードを確認し、首にタオルを巻いてプレーすることがNGとされていなければ、冷感タオルを首に巻くようになりました。そのおかげで今夏は猛暑日でも快適にプレーすることができました。

 冷感タオルのいいところは、ぬるくなっても水に濡らせば再び冷たくなることです。氷のうは氷が溶けると冷却機能がゼロになりますが、冷感タオルは水さえあればすぐに機能が復活します。これは夏ゴルフの必需品になるのではないでしょうか。

 すでに熱中症対策アイテムとして定番化しつつある現状を踏まえると、「首にタオルを巻いてプレーするのはマナー違反」というドレスコード自体がナンセンスになっていくかもしれません。これについてゴルフ場関係者はどのように考えているのでしょうか。

ドレスコードは時代によって変わるべき

「うちのゴルフ場は元々、ドレスコードに対してうるさくありませんから、そんなの気にしませんよ。だってドレスコードよりも熱中症対策のほうが大事でしょう」

「ただ、県のゴルフ連盟には加盟していますから、連盟が作ったドレスコードのポスターはクラブハウス内に掲示しています。それには『タオルを腰に下げたり、首に巻いたり、肩に掛けたりする行為はご遠慮下さい』と書いてあります」

「でも、冷感タオルを首に巻いているからといって、だらしなく見えるとは限りませんよね。ドレスコードは周りの人を不快にさせないためのものですから、周りが不快にならなければ問題ないと思いますよ」

「そもそも今の時代、連盟のポスターに描かれているようなジャケットを着てくる紳士・淑女みたいな人なんていませんよ。ドレスコードは時代によって変わります」

「短パンだって、昔はハイソックスじゃないとダメでしたけど、今はくるぶしの長さでもOKが主流になりましたよね。モックネックシャツも、襟があるのかないのか分からないようなデザインですが、うちのゴルフ場は問題ありません」

「入場時や退場時にTシャツやジーンズっぽい人を見かけることもありますが、そういうのもあまり言わないようにしています。基本的に見て見ぬフリです。夏の暑さが昔と比べて厳しくなっていますから、快適な服装も昔とは違いますよ」

 一方で、すべてのゴルフ場がドレスコードに対して寛容なわけではありません。いまだに厳格なドレスコードを定めているゴルフ場もあります。ドレスコードでゴルフ場と揉めてもいいことは何一つありませんから、ゴルフ場に行く際はドレスコードを確認したほうがいいです。特にコンペに参加する際は、幹事さんに迷惑をかける可能性がありますから注意が必要です。

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