「100切り」を達成したら次なる目標は… “平均スコア90台前半”を目指すならどんな練習をすればいいの?

100切りを達成できたゴルファーのなかには、次は90台前半を目標にしたいと思う人もいるでしょう。では、平均スコアで90台前半を目指すには、どんな練習をすればいいのでしょうか。

練習量よりも練習の「質」をどれだけ上げられるかが大事

 最初はクラブを握ってスイングするだけで精いっぱいだったビギナーも、いずれはコースに出たり、より少ないスコアで回りたいと思うようになります。一般的に「100」を切ることがビギナーの最初の目標とされていますが、達成できた人の中には「今度は90台前半を目指そう」と考えるゴルファーも多いでしょう。

「100切り」を達成したら、次は「90台前半」を目指したい… 画像:PIXTA

「100切り」を達成したら、次は「90台前半」を目指したい… 画像:PIXTA

 では、平均スコアで90台前半を成し遂げたいのなら、どんな練習をすればいいのでしょうか。レッスンプロの関浩太郎氏は以下のように話します。

「多くのビギナーはまず100切りを目指すところからスタートします。なかにはすんなりと100切りを達成して、さらに90切りや80切りに進んでいる人もいれば、すぐに100切りできた人よりも練習に時間を割いているにもかかわらず、100切りさえも達成できず苦戦する人もいます」

「その人の練習の質がどの程度かによっても、結果は大きく変わってきます。明確な練習量を求める前に、いかに無駄な時間を減らして練習の質を上げられるかが重要になるでしょう。質を高めた後に初めて、与えられた時間の中で最大限の“量”を練習できるかが求められるのです」

 ちなみに、少し前のデータにはなるものの「公益社団法人日本パブリックゴルフ協会」が2012年に行った調査では、一般的なアマチュアゴルファー全世代の平均スコアは90台が最も多く(37.8%)、次いで100台(27.9%)、80台(16.4%)の順番だったそうです。

90台前半を目指すなら「5つの要素」をマスターすべき

 また関氏は、「全てのビギナーに共通する、90台前半を達成するために必要なことがある」と話します。

「それは『ロングゲーム』『ショートゲーム』『パッティング』『トラブルシューティング』、そして『コースマネジメント』の5つの要素の練習をまんべんなくこなすことです」

「ロングゲームは、ドライバーなど飛距離が出るクラブでのショットを指します。多くのビギナーが練習時間を長く取りますが、そのほかの練習は疎かになりがちです。ゴルフの世界では『苦手な分野を別の得意な分野で補填する』といった考え方は通用しないため、何の要素が足りないのかを理解して、5つすべてを同じくらい向上させないと、90台前半を達成するのは難しいでしょう」

「ショートゲームは50ヤード以内を3打以内で抑えられるか、トラブルシューティングはバンカーや急な傾斜、林の中からなど想定外の場所からのショットへの対応力を鍛える練習になります。また、パッティングではロングパットとショートパットに分け、前者は3パットにならないかが、後者は外す確率をいかに下げられるかが重要です。コースマネジメントでは、自分の今の実力を理解して、無理な戦略を立てていないか考えることが必要です」

 これら5つの要素がバランスよくマスターできていたかどうか、ラウンドを終えるたびにチェックし、頭の中で同じコースを“違う攻略法”で何回も回るイメージを作ります。そうすることによって、実際に自分が選んだ攻め方よりも最適なショットやコースマネジメントが見つかり、今後どこを改善すればいいのかも明確にできるそうです。

 たとえば受験を例に挙げると、理系科目が苦手だったとしても、得意な文系科目で受験できる学部や学科を選べば、合格することは可能です。しかし、ゴルフは「ドライバーが絶好調でもグリーン周りがボロボロ」であれば、最終スコアも悪くなってしまいます。苦手分野から完全に逃れることはできません。90台前半を目指すゴルファーには、「オールマイティー」さが求められるのです。

ジャンルで探す