パー71でベストを更新したっていいじゃない!? アマチュアが大叩きしづらい「パー3が多いコース」のススメ

プロにとっては一番バーディーが取りづらい「パー3」ですが、アマチュアは大叩きの危険性が少なく、得意にしている人が多いです。

プロはパー3が多いとスコアメイクが難しくなる

 古江彩佳選手がメジャー初優勝を挙げた「アムンディ エビアン選手権」のトーナメント中継を見ていて、あることに気づきました。

 アウトコースにパー3が3ホール(2番、5番、8番)、インコースにパー3が2ホール(14番、16番)、18ホール中5ホールがパー3だったです。パー5は7番、9番、15番、18番の4ホールですから、パー3が5ホール、パー4が9ホール、パー5が4ホールのパー71というセッティングになっていました。

 近年は選手たちの飛距離が大幅に伸びたので、メジャートーナメントをパー71またはパー70のセッティングで開催することは珍しくありません。ただし、距離の短いパー5を距離の長いパー4に変更するのが一般的です。

パー3が5~6ホールあるゴルフ場は探せば意外とある 写真:AC

パー3が5~6ホールあるゴルフ場は探せば意外とある 写真:AC

 距離の短いパー4を距離の長いパー3に変更することはありません。したがってパー5が2~3ホールしかないケースはよく見かけますが、パー5が4ホールあってパー71というのはレアケースです。

 選手たちにとってパー3が5ホールあるのは喜ばしいことではないでしょう。多くのプロトーナメントではアンダーパーをどれだけ増やせるかが勝負の決め手になります。パー3はアンダーパーを稼ぎやすいホールではなく、むしろオーバーパーを警戒するホールです。

 そんな中、1日5ホール×4日間の計20ホールでボギーが1つもなく、8バーディーを積み上げた古江選手のショットの正確さが勝利をたぐり寄せたのでしょう。

アマチュアはパー3が多いとスコアがよくなる

 一方で、アマチュアはショットの正確性があるなしにかかわらず、パー3が多いとスコアが比較的よくなります。パー3は基本的にアイアンもしくはユーティリティーでティーショットを打つことができます。短いクラブで打つぶんショットの精度は求められますが、アマチュアはパーオンしなくてもボギーオンで十分です。しかもドライバーでティーショットを打つホールと比べてOBのリスクが格段に少なくなります。

 ドライバーはプロにとってやさしいクラブですが、アマチュアには難しいクラブです。プロがやさしく感じる理由はターゲットが広いからです。アマチュアが難しく感じる理由はシャフトが長くてショットの曲がり幅が大きいからです。

 したがってプロはパー4とパー5のティーショットに苦手意識はあまりなく、パー3のほうがプレッシャーを感じます。アマチュアはパー4とパー5のティーショットでプレッシャーを感じ、パー3は比較的気楽に打てます。

 プロはパー3のボギーをできるだけ少なくしたいですが、アマチュアは前述のとおりボギーなら合格点です。距離が長くて難しいパー3であればダブルボギーでも及第点です。

 100切りを目指すアベレージゴルファーは、18ホール中9ホールがボギーで9ホールがダブルボギーでも27オーバー99で100切り達成です。18ホール中5ホールがパー3でパー71なら、27オーバーが98になります。これはスコアメイクする上で大きなメリットです。

「そんなコースでいいスコアを出してもうれしくない」なんて強がりをいう人もいますが、プロでもアマチュアでもベストスコアを出したコースはたいていパー70か71なことが多いです。

 パー3が5~6ホールあるコースは探せば意外とあります。ドライバーのティーショットを苦手にしている人は、パー3が多いコースを回ってみて、スコアがどのくらい変わるか試してみるのもオススメです。

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