いきなり連続する“恐怖のシャンク” コースで出てしまった時の応急処置とは? 【元警察官プロ吉竹千絢のお悩み相談】

警察官からティーチングプロへと転身した異色の経歴を持つ吉竹千絢プロがアマチュアゴルファーの疑問にズバッと答える連載企画。第6回はアベレージゴルファーにとって恐怖の存在である「シャンク」です。ラウンド中、思いがけないタイミングで飛び出す「シャンク」を直すには、どのようなことを意識すればいいのでしょうか。

アウトサイドインのスイング軌道が原因

「ゴルフのニュース」スタッフのTさんは、ハマると90前半のスコアも出ますが、110以上叩くこともある典型的なアベレージゴルファーです。スコアの乱れは、コースで突如飛び出す「シャンク」も原因の一つです。

 シャンクは多くの人が悩む恐怖のショットですが、何が原因で、どうすれば直すことができるのでしょうか。

コースで連続して起こるシャンクはアウトサイドインも一つの原因

コースで連続して起こるシャンクはアウトサイドインも一つの原因

 吉竹プロは、スイング軌道にシャンクの原因が隠れていると話します。

「まずシャンクが出る原因としてアウトサイドインのスイング軌道が挙げられます。アウトサイドインは、ターゲットに対して、ボールの外から内に向かってクラブを振る軌道のことで、フェースのネック寄りの部分にボールが当たりやすくなります」

「多くの人がアウトサイドイン軌道でスライスに悩んでいますから、同時にシャンクがいつ出てもおかしくない危険をはらんでいるのです」

「手だけでスイングする『手打ち』もシャンクの原因です。どんどんボールに対して前のめりになり、手元も前に出てしまい構えた位置よりもヘッドが外側を通ります。結果、フェース面のヒール寄り、ネックに近い部分に当たってしまうのです」

手元が体から離れないようにスイングする

 シャンクの怖さは、思いがけないタイミングで突然飛び出すことです。しかも、連続して出てしまうこともあり、ボールを打つこと自体が怖く感じることもあります。吉竹プロは、ヘッドを通す位置をイメージするとシャンクが出なくなると話します。

手元が体から離れないようにすることで、クラブが前に出ていかない

手元が体から離れないようにすることで、クラブが前に出ていかない

「もしコースでシャンクが出てしまったら、ボールの手前にヘッドを通すイメージで振ってみてください。シャンクの原因であるアウトサイドインは手元が体から離れすぎることで起こります」

「スイング中に手元が常に体の近くを通る意識でスイングすれば、ヘッドをボールの手前に通すことができます。そうすれば、ネック部分に当たるシャンクも出なくなるはずです」

「フェースのトゥ側に当てるイメージで振るのもいいですね。体の動きなど、細かい部分を見直すよりも、ヘッドの軌道を意識した方がシャンクはすぐに直るので、ぜひ試してみてください」

 もしラウンド中にシャンクが出ても慌てずに、手元の位置を意識しながらボールの手前を通すイメージで数回素振りをしてからショットに臨んでみてください。次のショットは、しっかり狙った方向に飛んでくれるはずですよ。

取材協力:パーソナルベストプレミアム
住所:東京都大田区西糀谷3-41-3 長藤ビル1F・2F

【解説】吉竹千絢(よしたけ・ちひろ)

【解説】吉竹千絢(よしたけ・ちひろ)

【解説】吉竹千絢(よしたけ・ちひろ)

1993年生まれ、山口県出身。警察官として「張り込み」をしていた場所にゴルフ練習場があったことで興味を持ち、ストレス発散を目的にゴルフをスタート。練習やラウンドを続ける中で、自然の中でスポーツをする爽快さにハマって、ゴルフのとりこになる。ティーチングプロの道を志したきっかけは、100切りを達成して、スコアアップする喜びを知ったこと。その3カ月後にはティーチングプロになることを決意。警察官を辞職し、練習場のアルバイトなどをしながら練習に励んだ。翌年のLPGAティーチングプロの実技試験に合格。現在はティーチングプロA級の資格を取得し、東京都大田区の「パーソナルベストプレミアム」に所属してレッスン活動を行う。社会人になってからゴルフを始めた分、「大人のゴルフの分からない」を理解でき、明快な答えを出せることが強み。

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