「フォージド=難しい」をAIのチカラで改善!? 「APEX」アイアンの新作「Ai200」「Ai300」を試打比較! ツルさん・ルイゴルフさんの新作ギア選び

インフルエンサーとして若い世代から大人気のルイゴルフさんが、ギアに精通したベテランゴルフライターの鶴原弘高(つるはら・ひろたか)さんと一緒にベストクラブを見つける連載企画。今秋は人気メーカーから続々と新アイアンが発売されます。キャロウェイからは新「APEX」シリーズの「APEX Ai200」と「APEX Ai300」が登場するので、さっそく試打してみました。

AIとフォージドの融合がポイント

 インフルエンサーとして若い世代のゴルファーから人気のあるルイゴルフ(大塚塁)さんは、インスタグラムのフォロワーが6万人を超えており、スコアを50日で100切りした方法は大きな話題になりました。

 そんなルイゴルフさんが、最新クラブから自分に合ったモデルを探す連載企画。サポートしてくれるのはギアに精通したゴルフライターとしてさまざまなゴルフメディアで活躍する、ツルさんこと鶴原弘高さんです。今回はキャロウェイの新作アイアン「APEX Ai200」と「APEX Ai300」を打ってみました。

今回試打した、キャロウェイの新作アイアン「APEX Ai200」と「APEX Ai300」

今回試打した、キャロウェイの新作アイアン「APEX Ai200」と「APEX Ai300」

 日本のみならず米国でも支持を集める「APEX」アイアン。その魅力と特徴について鶴原さんに聞いてみました。

【鶴原さん】※以下【ツ】
 今年で10周年を迎えた「APEX」ですが、フォージド(鍛造製法)アイアンなのに飛距離が出てやさしいというのが最大の特徴です。それまでは「フォージドアイアン=難しい」というのが常識だったので幅広いゴルファーが使えるフォージドアイアンとしてロングセラーになりました。

【ルイゴルフさん】※以下【ル】
 では、新モデルの「Ai200」、「Ai300」もフォージドですか?

【ツ】もちろんです。フェースもボディーも鍛造で、打感にこだわっています。

【ル】モデル名にAiと入っていますが、やはりAI設計になっているということですか?

【ツ】ドライバー同様に、フェースはAIデザインです。AIとフォージドを融合したのが今作の注目ポイントと言えるでしょう。

「Ai200」は形状、飛距離、スピン性能とバランスがいい

 まずは「Ai200」から打ってみました。

「APEX Ai200」を試打するルイゴルフさん

「APEX Ai200」を試打するルイゴルフさん

【ル】この顔(形状)は構えやすい。サイズ感もトップラインもちょうどいい感じです。

【ツ】「Ai200」の方はストレートネックに近いので、中・上級者にとって構えやすい顔だと思います。打感や弾道はどうですか?

【ル】打感は食いつく感じではなくて、どちらかと言えばはじき系。ただ、いやなはじき感ではなくて、心地よく飛ぶ感じがしました。

【ツ】高さも十分でしたね。落下角度が45度以上あるのでグリーンで止まる弾道になっています。

【ル】7番アイアンでキャリーが150ヤード出て、スピン量も6000回転を超えていました。想像以上にスピンが入ってくれて、ボールをコントロールしやすかったです。

【ツ】ロフト角は7番アイアンで30度ですが、そのロフトにしてはスピン性能が高いアイアンだと思います。

【ル】何か一つが秀でているというよりも形状、飛距離、スピン性能のバランスが良いのに、難しく感じません。

【ツ】平均点が高いというのが「APEX」シリーズの特徴です。AIフェースによって、ミスヒットにも強くなりました。

【ル】確かに左右のバラツキが抑えられていました。打った感覚として「ちょっと左に行くかな」という当たりでも、ほぼストレートに飛んでくれました。

直進性や安定感のある「Ai300」

 次は「Ai300」を打ってみました。

試打した感想を話すルイゴルフさん(左)とアドバイスをする鶴原さん(右)

試打した感想を話すルイゴルフさん(左)とアドバイスをする鶴原さん(右)

【ル】まず形状が違いますね。グースネックになっていてヘッドサイズも大きめ。「Ai200」に比べるとトップラインも厚くなっています。正直、私は「Ai200」の形状が好きです。

【ツ】なるほど。ただし、弾道を見ると「Ai300」は5球打ったときの落下地点がほとんど同じでしたね。

【ル】直進性や安定感は「Ai300」の方が上に感じます。「Ai200」は全体的なバランスが良いと思いましたが、「Ai300」はやさしさが際立っていました。

【ツ】何か気になる点がある?

【ル】ちょっと強めに打つと、グースネックになっているので左に飛びそうです。特にショートアイアンになるとヒッカケのミスが怖くなる気がします。

【ツ】ルイゴルフさんのようにドライバーのヘッドスピードが45メートル/秒を超えるゴルファーが打つと、つかまる傾向はありますね。「Ai200」はAI設計のフェースも平均スコア80台のゴルファーを想定していますが、「Ai300」は90~100前後のアベレージゴルファーの打点をAIにインプットして開発しているようです。

 最後に2モデルを打ち比べた感想を聞いてみました。

【ル】「Ai200」はデザインがカッコイイ系なのに打ちやすくて飛距離も出るのがキャロウェイらしいアイアンだと思いました。「Ai300」はグースネックがかなり特徴的だったので、アイアンでも振り遅れやスライスに悩んでいる人と相性が良さそうです。私は「Ai200」が良かったです。

【ツ】「Ai200」も「Ai300」もかなりターゲット層が広いアイアンです。たしかにルイゴルフさんには「Ai200」が合っていると思います。今のルイゴルフさんにももちろん、さらに上達してアンダーパーを出すゴルファーになっても使えるアイアンだと思います。「Ai300」も平均スコアが90台の人はもちろん、まだ100を切ったことがないアベレージゴルファーでも十分に使えますし、飛距離が落ちてきたシニアゴルファーにもオススメと言えそうです。

鶴原弘高 (つるはら・ひろたか)

大阪府出身。ゴルフ専門の編集者兼ライター。仕事のジャンルは、新製品の試打レポート、ゴルフコース紹介、トレンド情報発信など幅広く、なかでもゴルフクラブ関連の取材が多い。現在はゴルフ動画の出演者としても活躍中。YouTubeチャンネル:『A1 GOLF CLUB』 Instagram:@tsuruhara_hirotaka

ルイゴルフ(大塚塁/おおつか・るい)

愛知県出身。レッスン動画で若年層ゴルファーの支持を得る動画クリエイター。168のスコアからたった50日で100切りを達成したノウハウを伝えるインスタグラムのフォロワーは約6.5万人。現在は20代ゴルフコンペの企画運営などを行っている。

【取材協力】リバースゴルフスタジオ
東京都板橋区志村3丁目6-7 B1F

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