他人の話を自分が発見したかのように披露! 増加する“自説押しつけゴルファー”から身を守る方法とは?

情報があふれている現代ゴルファーには、コロコロと変化するスイング&ギアのトレンドに流されがちな人もたくさんいます。なかには、次々に自分がはまっているトレンドを周りの人にまで押しつけてくる厄介な人もいるそうです。そんな厄介ゴルファーには大きな特徴があるといいます。

活躍プロに影響された自説を押しつける「教え魔」ゴルファー

 活躍すれば大絶賛ですが、不調時には叩かれるのが人気スポーツ選手の宿命。情報があふれているネット社会では、そういった選手への「言論の自由」をはき違えた誹謗中傷も社会問題になっています。

 ゴルファーの中にも動画サイトやネット記事からスイングやギアのトレンド情報を得ている人も多いです。しかし、その情報をまるで自説のように展開し、周りのゴルファーに押し付けてくる「教え魔」ゴルファーの被害も後を絶たないといいます。

今まで不調だったプロが活躍した途端「メディア情報」を自説のように周りに押しつける知ったかぶりゴルファーが急増中

今まで不調だったプロが活躍した途端「メディア情報」を自説のように周りに押しつける知ったかぶりゴルファーが急増中

 手に入れた情報で「知ったかぶり」するゴルファーの多くは、承認欲求やコンプレックスから少しでも周りの人にマウントせずにはいられない傾向があります。

 そんな人から被害を受けないためにも、「知ったかぶり」ゴルファーの特徴をお話ししたいと思います。

 まず不調だったプロが優勝や大活躍した途端、急にプロを高評価し始める人。

 不調といわれネットで叩かれていた選手が優勝や大活躍した途端、「あれがよかった」「これが大活躍のポイント」と知ったかぶりで話してくる人の多くは、自説を周りの人に押し付ける傾向があります。

スイング&ギアの「トレンド」を自説のように話すゴルファー心理

 トーナメント会場などで直接プロに話を聞くと、周りが推測するスイングやプレー内容は選手自身が考えていたものとは違っている場合がほとんどだそうです。

 中継内でスイングついて解説者が話していることも、直接プロに話を聞くと「特に意識していない」ということもありました。ギアを変えた理由についても「何となくしっくりした」や「いい結果だったので」などの回答が多かった気がします。

不調プロの大活躍は決して「付け焼き刃」ではなく、コツコツと取り組んでいたことが形になったもの

不調プロの大活躍は決して「付け焼き刃」ではなく、コツコツと取り組んでいたことが形になったもの

 解説者の「仕事」として発信される言葉とプロ自身が感じている「真実」は違うものです。しかし、そこから得た情報をかき集め「〇〇プロはこうやって復活した」と話してくる人は、自分が周りのゴルファーよりも上に見られたい「価値を決められない」人です。

 また、マウントしてくる割に、無視するとすねるような「寂しがり屋」が多いのも特徴です。話題に関して「同じ土俵に上がる」ことはなるべく避けて、「スゴーイ!」を連発し少しずつ話に興味がないことを伝えていくのが無難でしょう。

「ゴルフの難しさ」を知っている人ほど自説を押しつけない

 ゴルファーにとって「いいスイングやいいクラブ」「うまいorヘタの基準」といった価値は、誰が正しいか? という問題ではなく「個人の好み」でしかありません。

自分より飛距離やキャリア、腕前が下のゴルファーに対しても「ゴルフの難しさ」を知っている人は自説を押しつけない

自分より飛距離やキャリア、腕前が下のゴルファーに対しても「ゴルフの難しさ」を知っている人は自説を押しつけない

 まして、アマチュアがゴルフを仕事としているプロと同じ向き合い方をする必要はありませんし、スイングやギアに対する考え方も違っていて当然です。自分以外の人から「〇〇だからヘタ」などと罵倒をされる理由はないのです。

 心の中で「ライバル」や「目標」を作ることは、上達するうえでモチベーションになりますが、自分と他人を比較し「順位付け」してしまうと承認欲求やマウント、更にはハラスメントなどに繋がり人間関係の崩壊まで進んでしまいます。

 スコアや飛距離など自分のゴルフに限界を感じているなら、周りの人「要らぬちょっかい」など出さずに「過去の自分」や「年齢」をライバルにモチベーションの再構築をしてみてはいかがでしょうか。

【解説】筒 康博(つつ・やすひろ)

伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通。ゴルフメディアに多数出演するほか「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン&コミュニティー「FITTING」編集長やFMラジオ番組内で自らコーナーも担当している。

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