最適ヘッドを選ぶだけではダメ!? ピンのフィッティングで分かった「スペック選び」の大切さ

数多くあるクラブの中から、自分に最適なモデル、スペックを見つけ出してくれるのが「フィッティング」です。その魅力にハマったe!GolfスタッフのTがピンの直営店「PING FITTING STUDIO みなとみらい」でアイアンのフィッティングを体験しました。

丁寧なヒアリングからスタート

 市場に数多くあるクラブの中から、自分に最適なモデル、スペックを見つけ出してくれるのが「フィッティング」です。クラブ選びに悩んでいたり、もっとスコアアップしたいと考えていたりするゴルファーにとって、ぜひ利用したいサービスです。

 今回はe!GolfスタッフのTがピンの直営店「PING FITTING STUDIO みなとみらい」(横浜市西区)でアイアンのフィッティングを体験しました。

「PING FITTING STUDIO みなとみらい」に在籍する永野隼斗さん(写真左)と、フィッティング体験をしたTさん(写真右)

「PING FITTING STUDIO みなとみらい」に在籍する永野隼斗さん(写真左)と、フィッティング体験をしたTさん(写真右)

 最初に行うのは、マイクラブを使った「トラックマン」による弾道計測、そして悩み、希望などのヒアリングです。

【Tさん】※以下【T】
 7番はしっかり当たって150ヤードくらいの飛距離です。高さは特に問題ないと考えていますが、打ち出しから左に飛ぶ引っかけが多くて悩んでいます。右のミスは少ないと思います。

【永野さん】※以下【永】
 飛距離よりも方向性を修正したいということですね。マイクラブの数値と比較しながら、早速フィッティングを始めましょう。

憧れの「ブループリント」シリーズと「i230」をテスト

 まずは、Tさんが以前から気になっていたという「ブループリント T」と、比較対象として「ブループリント S」と「i230」を試打してみます。

まずは同じシャフトでヘッドだけを替えて試打

まずは同じシャフトでヘッドだけを替えて試打

【永】「i230」は左方向のミスがありますが、飛距離のバラつきは小さく抑えられています。一方で「ブループリント T」は当たった時とそうでない時の差が大きくなっています。芯を外すと極端に飛距離が落ちる傾向にあります。やや右方向ですが、円の大きさが圧倒的に小さいのは「ブループリント S」ですね。

【T】「ブループリント T」は小ぶりで見た目がスッキリしているのですごく構えやすく感じました。「i230」はヘッドが少し大きいので飛ばしやすい印象でしたが、少し引っかけが出ましたね。結果だけを見れば「ブループリント S」なのでしょうが、心の奥底には「ブループリント T」を使いたい願望もあります…。

【永】結果の良いヘッドを選ぶのも良いですが、最終的にはそのヘッドを「使いたいかどうか」も大切ですよ。もし「ブループリント T」をご希望される場合は、できる限り結果が良くなるようにこの後のスペック調整をさせていただきます。結果を基にした推奨モデルをお伝えはしますが、あくまでお客さまが使いたいと思うヘッドを選んでいただきたいです。

【T】悩ましいですが、ダウンスイングで「ブループリント S」の方がヘッドが返り過ぎないような感覚があったので、悩んでいる引っかけが直せそうな気がしました。方向性のまとまりも良かったので、ぜひ「ブループリント S」でお願いします。

【永】承知しました。ピンではアイアンを1本単位で購入できますので、8番から下は「ブループリント T」で、上は「ブループリント S」といったコンボも可能です。選択肢のひとつとしてご検討ください。

きめ細かなスペック選びで最高のクラブが見つかる

 ヘッドが「ブループリント S」に決まったところで、今度はスペック選びが進められます。「シャフト長」「ライ角」「シャフト重量」「シャフトのモデル」「フレックス(硬さ)」「グリップの太さ」とその項目は多岐にわたります。

「ブラック」が標準ライ角で、「レッド」が標準よりも1度フラットなライ角

「ブラック」が標準ライ角で、「レッド」が標準よりも1度フラットなライ角

【永】まず決定するのはシャフトの長さです。ピンでは身長ごとに推奨している長さがあるので、まずそれを試していただき、希望があれば短いものや長いものも試打することが可能です。短くすればボールに当てやすくなってタテ距離が安定しますし、長ければヘッドスピードが上がって高さを出しやすくなります。

【T】すごく新鮮な感覚です。標準長で良いと考えていましたが、短い方が振りやすく感じて、しっくりきました。左のミスも減りましたし、今回は短くしたいです。

【永】短くすると手先でこねてしまう人もいますが、Tさんの場合は良い方向に出ましたね。では標準よりも0.25インチ短い長さに調整しましょう。続いては「ライ角」です。ピンには「カラーコードチャート」というものがありまして、地面から手首までの高さと使用するシャフトの長さから最適なライ角を知ることができます。Tさんは手首までの高さが33インチくらいですので、カラーコードチャートで言うと「ブラック」かギリギリ「レッド」というところになります。

【T】「レッド」のフラットなライ角がすごく構えやすいし、しっくりきますね。

シールを貼ってライ角をチェック

【永】弾道結果を見ても、打ち出し方向がそろって、引っかけも出ていませんね。「レッド」で良さそうですが、ソールにシールを貼ってライ角が適正かどうかチェックしてみましょう。

ソールにシールを貼り、専用の黒いマットでショットをするピンのライ角チェック

ソールにシールを貼り、専用の黒いマットでショットをするピンのライ角チェック

【永】ライ角が合っていないとインパクトでフェース向きが左右にブレてしまいますが、Tさんは「レッド」ならソールが真っすぐ抜けますね。

【T】ライ角でこんなに変わるとは思いませんでした。

【永】ピンでは修理対応で±2度の再調整が可能です。これからスイングや打ち方が変わっていく可能性もありますし、もしライ角が合わないと感じた場合はぜひご利用ください。

グリップの太さもフィッティングできる

 次は、シャフトの重さと硬さ、グリップの太さまで決めていきます。

ピンではグリップを太さ別に色分けしている

ピンではグリップを太さ別に色分けしている

【T】マイクラブが115グラムのシャフトを使っているせいか、軽いモデルはふわふわした感じで安定しない印象です。

【永】重さはヘッドスピードやボール初速に影響しますが、Tさんはシャフトを軽くしてもそこまでスピードが上がらず、キャリー、トータルはむしろ重い方が出ています。現状の115グラム台が合っていると思います。同じ重量の違ったモデルも試していただきましたが、今、使用している「N.S.PRO MODUS3 TOUR115」が一番方向性にまとまりがありましたね。ただ、マイクラブではXフレックスを使っていますが、今回は0.25インチ短くなりますので、フレックスはSの方が振り感がそろうと思います。

 最後にグリップの太さを決めていきます。

【永】ピンではグリップの太さを色で分けています。手のひらの長さと一番長い指の長さで決めていきます。Tさんはピンのグリップの「カラーコードチャート」でいくと「アクア」、日本では標準とされている太さが推奨です。ただ少し太い「ホワイト」も試してみる価値はあると思います。

【T】今日ずっと握っていた標準も良かったですが、「ホワイト」もすごいしっくり来ますね。細いのは苦手なので変えるとしたら太くする方向ですね。

【永】グリップを太くすることで手首を固定しやすくなり、余分なフェース開閉を減らすことができます。握りにくさ、振りにくさがないのであれば、「ホワイト」にしてあげるとお悩みの引っかけも出にくくなるはずです。

PINGでは無料でフィッティングが受けられる

 フィッティングを終えたTさんの感想です。

「長さや重さ、ライ角が弾道にどう影響するのか丁寧に説明していただいて理解が深まりました。今まで標準的なスペックのものしか使ったことがなかったので、スペックを調整したクラブを使うことでゴルフにどんな変化が起きるのかすごく楽しみになりました」

 フィッティングを担当してくれた永野さんは次のように話します。

「クラブ選びで最高の結果を得るには、スペック調整が大切になります。相性の良いヘッドを選んでも、たとえばライ角が合っていなければボールを狙った方向に飛ばすことはできません。ゴルフで悩みをお持ちなら、ぜひPINGのフィッティングを受けてみてください。自分に合ったクラブならより良い結果が得られるはずです」

「PING FITTING STUDIO みなとみらい」の他にも4つの直営店で同様のフィッティングを受けることが可能

「PING FITTING STUDIO みなとみらい」の他にも4つの直営店で同様のフィッティングを受けることが可能

 ピンでは「PING FITTING STUDIO みなとみらい」の他にも4つの直営店で同様のフィッティングを受けることができます。驚きなのは、これほどきめ細かなフィッティングが無料で受けられること。会員登録をすれば、PING公式サイトから気軽に予約を取ることができます。

取材協力・PING FITTING STUDIO みなとみらい
横浜市西区みなとみらい2-2-1 横浜ランドマークタワー内ランドマークプラザ2階

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