2位の3倍売れている「G430」が首位！ 2位以下は大混戦　2024年5月売れ筋ユーティリティーベスト5

今、巷ではどんなクラブが売れているのか、なぜ売れているのか？ そんなゴルフ界のトレンドを探るべく、有賀園ゴルフで、売れ筋商品のランキング調査。アイテム別に毎週、レポートをお届けします！　今週は2024年5月のユーティリティーランキングです。

有賀園ゴルフで2024年5月に売れたユーティリティーベスト5

　今、売れているユーティリティーはどのモデルなのか徹底調査。ランキングは有賀園ゴルフ全店舗、ネットショップも含めての売上本数で、マークダウン商品をのぞいて算出してもらいました。最新のギアトレンドが一目で分かります。

第1位　G430 ハイブリッド（ピンゴルフジャパン）

　新カーボンクラウン構造を採用し、理想の高弾道でブレずに狙えるモデル。上下に打点がバラついても、最適なスピン量を確保。ロフト角・ライ角調整機能搭載で、状況に応じて、調整も可能です。最大のたわみと初速を生むフェース採用で飛距離性能にも優れています。2022年11月11日発売。メーカー希望小売価格:カーボン・5万600円（税込み）、スチール・4万7300円（税込み）～。ラインアップ＝＃2（17度）、＃3（19度）、＃4（22度）、＃5（26度）、＃6（30度）、＃7（34度）

プレーヤーニーズに応えたラインアップでダントツ人気

　2位の本数の3倍以上売れて、ダントツの1位です。純正シャフトも通常のものと重めのカーボンを用意するなど、幅広いプレーヤーのニーズに応えている点も人気の要因だと感じます。

　一番売れているのはロフト22度の4番ですが、30度の6番や34度の7番も動いていますね。これを見るとアイアンの本数を減らす人が増えていると感じさせます。（有賀園ゴルフNEW杉並店・小室直也店長）

第2位　パラダイム Ai SMOKEユーティリティ（キャロウェイゴルフ）

　25万人分のスイングデータを活用して設計されたAiスマートフェース搭載。スイングを選ぶことなく、ベストなボールスピード、スピン、方向、打ち出し角となるよう補正してくれます。幅広いユーザーに受け入れられるバランスのよいヘッドシェイプのモデルです。2024年2月9日発売。メーカー希望小売価格:5万600円（税込み）。ラインアップ＝3H（18度）、4H（21度）、5H（24度）、6H（27度）

オーソドックスなソール形状なのに抜けがよく球を上げやすい

　ドライバーからセットでそろえる人が多いですね。僕個人の印象としては、オーソドックスなソール形状なのに抜けがよく、すごく球を上げやすいユーティリティーなので、もっと多くの人に支持されてもいいと感じます。

　今回のモデルはネック部分のカチャカチャもついているので異なるシャフトを試すこともできるし、今後の売れ方に注目したいですね。（有賀園ゴルフNEW杉並店・小室直也店長）

第3位　Qi10 レスキュー（テーラーメイド ゴルフ）

　幅広いゴルファーに人気のオーソドックスな形状を採用。ヘッドの前方と後方内部に配置したスプリットウエートにより、高弾道・低スピンを実現します。モデル別、番手別にフェースを最適化して、ボールスピードを向上。ミスヒットも軽減し、安定して飛ばせます。2024年2月2日発売。メーカー希望小売価格:カーボン・５万700円（税込み）、スチール・4万7300円（税込み）。ラインアップ＝＃3（19度）、＃4（22度）、＃5（25度）、＃6（28度）、＃7（31度）

左方向へのミスを抑えたい人に支持されている印象

「Qi10 MAX」ではなく、こちらが支持されていることを見ても、左方向へのミスを防ぎたいプレーヤーの人気を集めていると感じます。

　テーラーメイドのレスキューは、従来モデルも左にいきにくいという声が多く、こちらのモデルもその傾向にあります。

　そのためセット買いのほかに、ユーティリティーだけ「Qi10」を選ぶ方も一定数いると感じます。（有賀園ゴルフNEW杉並店・小室直也店長）

第4位　G430 HL ハイブリッド（ピンゴルフジャパン）

　軽量化されたヘッドと軽重シャフト、グリップの組み合わせにより、パワー不足に悩むプレーヤーもラクに高弾道で楽にグリーンを狙えます。たわむフェースで激飛びをかなえ、低重心軽量ヘッドでブレない理想の高さを実現し、最大のキャリーと飛距離をもたらします。2023年3月2日発売。メーカー希望小売価格:5万600円（税込み）。ラインアップ＝＃3（19度）、＃4（22度）、＃5（26度）、＃6（30度）、＃7（34度）

第5位　ゼクシオ13ハイブリッド（ダンロップ）

　高初速エリアを拡大させる「BiFLEX FACE」と、実打点付近のボールスピードを向上し、さらなる低重心化を実現した「New CANNON SOLE」を採用。理想的な高弾道と高いボール初速をかなえながら、ミスヒットにも強く、大きな飛距離をもたらします。2023年12月9日発売。メーカー希望小売価格:カーボン・4万2900円（税込み）、スチール・3万9600円（税込み）。ラインアップ＝H3（18度）、H4（20度）、H5（23度）、H6（26度）

「UTの5番とFWの5番は全然違います」（小室店長）

　ピンの「G430 ハイブリッド」がダントツの首位でした。本当にゆるぎない人気ですね。きめ細やかにゴルファーニーズに応えたラインアップが人気を牽引していると感じさせます。

　これからゴルフを始めたいという人にセッティングの相談をされることも多く、「ドライバー、5番ウッド、5番ユーティリティー、アイアンは6番からがいいですよ」とお伝えすると、「え？ 5番が2つですか？」と怪訝な顔をされることが多々あります。

　また、シニアや女性のお客様の中にも「5番2つは要らないです」とおっしゃられる方もいらっしゃいます。自分たちはずっとゴルフクラブのことを見ているから当たり前と思っていましたが、ユーティリティーもフェアウェイウッドも、ウッド形状なので、同じだと思ってしまう人も少なくないんです。クラブに興味のない方なら、当然かもしれません。

　5番ウッドはロフト18度前後、5番ユーティリティーは25度前後、ロフトはもちろん長さも違うので、打つ距離が異なるんですよ。と説明すると「そうなんですね」と納得いただくのですが、まだまだ勘違いされている方も多いと思います。

　形状がフェアウェイウッドを少し小さくしたというイメージなので、「ウッド」と思ってしまいがちですが、もともと、ユーティリティーはロングアイアンの代わりに使うために生まれたクラブ。

　どちらかというと、同じ5番でも5番アイアンに近いものなんです。ですので、5番ウッドと5番ユーティリティーを同じセットに組み込むというわけです。

　豊富なロフトラインアップからユーティリティーを選ぶときは、そのクラブでどれくらい飛ばしたいか、何番アイアンの代わりになるのか、を意識されると効率的なセッティングが作れると思います。

※ランキングは、有賀園ゴルフ全店舗、ネットショップも含めての売上本数で、マークダウン商品をのぞいて算出してもらいました。表記価格はメーカー純正シャフト装着モデルです。
取材協力：有賀園ゴルフNEW杉並店