スリクソンでは初の“MAX”モデルが登場! 話題の新作ドライバーを試打検証! 「ZXi」シリーズはどう進化した?

若者ゴルファーから人気のインフルエンサー・ルイゴルフ(大塚塁)さんがギアに精通したゴルフライター鶴原弘高さんにアドバイスをもらいながら自分に合ったクラブを見つける連載企画。今回は11月9日に発売されたスリクソンの新作「ZXi ドライバー」4モデルを打ち比べてみました。

フェースのセンター部分がスリクソン史上最薄

 インフルエンサーとして若い世代のゴルファーから絶大な人気を誇るルイゴルフ(大塚塁)さんは、インスタグラムのフォロワーが6万人を超えており、スコアを50日で100切りした方法は大きな話題になりました。

 そんなルイゴルフさんが、ギアに精通したゴルフライターとしてさまざまなメディアで活躍する、ツルさんこと鶴原弘高さんと一緒に自分に合ったモデルを見つける連載企画。今回はスリクソンの新作「ZXi ドライバー」4モデルを試打して、どんな人に向いているのか探ってみました。

スリクソンの新作「ZXi ドライバー」4モデル

スリクソンの新作「ZXi ドライバー」4モデル

 最初に試打したのはスタンダードタイプの「ZXi」です。

【鶴原さん】※以下【ツ】
 海外メーカーのドライバーと比べると、インパクトでの適度な食いつき感があると思います。当たった瞬間にバーンとはじくドライバーではありません。

【ルイゴルフさん】※以下【ル】
 それでも、ボールスピードが出ますね。キャリーで240ヤードを超えました。

【ツ】数年前まで、日本のメーカーのドライバーはボールスピードがテーラーメイドやキャロウェイにリードされていると言われていました。しかし最近はボールスピードや飛距離性能も互角のレベルになってきています。その筆頭がスリクソンです。今作では、フェースのセンター部分がスリクソン史上最薄となっていて、トゥ側とヒール側を厚くした構造により、ボールスピードの向上をさらに実現しているようです。

【ル】良い意味でクセがなくて、1球目からすごく振りやすかったです。

【ツ】スタンダードモデルですが、前作の「ZX5 Mk II」よりもつかまりが良くなったので、ドロー回転で飛びましたね。

 次は松山英樹がPGAツアー最終戦で投入したことで話題になった「ZXi LS」です。

【ル】「LS」(ロースピン)モデルと聞くと難しい印象がありましたが、これはやさしいですね。

【ツ】数字を見ても、それほどロースピンではありません。海外メーカーの「LS」に比べると、スピンは入るほうだと思います。適度なスピンが入ることによって、弾道が安定します。だから難しく感じなかったのでしょう。ただし、スタンダードの「ZXi」に比べると少し出球が右に出ていましたね。うまく打てた時は右に出てもドロー回転がかかってフェアウェイに戻ってきましたが、そのまま右に飛ぶミスもありました。

「MAX」は今までのスリクソンにはなかった“やさしい”モデル

 続いては、他の3モデルと比較して唯一ヘッドが小さくなっている「ZXi TR」です。

スリクソン「ZXi MAX」ドライバーのヘッドの見え方

スリクソン「ZXi MAX」ドライバーのヘッドの見え方

【ル】この形状はすごく好きです。小ぶりで構えやすいし、振りやすいです。

【ツ】ヘッドスピードは一番出ていましたね。でもボールスピードは「ZXi」「LS」とほとんど変わりませんでした。4モデルの中で最もミスヒットにシビアなのが「TR」です。芯で打てたときは問題ありませんが、ミスヒットしたときにはボール初速も落ちますし、曲がり幅も大きくなりがちです。

【ル】あとは、僕の場合、右プッシュも多く出てしまいました。

【ツ】このヘッドはパワーヒッターで左のミス、チーピンに悩んでいる人に試してほしいモデルです。決してターゲット層は広くありません。だからメーカー側でも一部店舗での限定販売にしています。

 そして最後に打ったのが「ZXi MAX」です。

【ツ】スリクソンシリーズ初の「MAX」モデルとして話題になっていますが、打ってみてどうですか?

【ル】他の3モデルの方が少し飛距離は出ていましたが、「MAX」はとにかく打球が上がるし、つかまりが良いですね。

【ツ】今までのスリクソンシリーズにはなかった、やさしいドライバーだと思います。最初に5球打ったときの飛距離、方向性、スピン量のバラツキが一番少ないのは「MAX」でしたね。慣性モーメントは4モデル中で最も大きくなっています。

 今回、「ZXi」ドライバーの試打結果を受けて、鶴原さんは以下のように話します。

「打球結果だけを見ると、バラツキが少ない『MAX』が良いと思います。コースでは安定感が求められますからね。ヘッドスピードが45メートル/秒のルイゴルフさんが打つとスタンダードの『ZXi』は左に飛んでしまう傾向がありました。それぞれのモデルによってニーズが異なりますので、このように試打やフィッティングをしてみると、自分に合ったモデルがわかるはずです」

鶴原弘高 (つるはら・ひろたか)

大阪府出身。ゴルフ専門の編集者兼ライター。仕事のジャンルは、新製品の試打レポート、ゴルフコース紹介、トレンド情報発信など幅広く、なかでもゴルフクラブ関連の取材が多い。現在はゴルフ動画の出演者としても活躍中。YouTubeチャンネル:『A1 GOLF CLUB』 Instagram:@tsuruhara_hirotaka

ルイゴルフ(大塚塁/おおつか・るい)

愛知県出身。レッスン動画で若年層ゴルファーの支持を得る動画クリエイター。168のスコアからたった50日で100切りを達成したノウハウを伝えるインスタグラムのフォロワーは約6.5万人。現在は20代ゴルフコンペの企画運営などを行っている。

【取材協力】リバースゴルフスタジオ
東京都板橋区志村3丁目6-7 B1F

ジャンルで探す