打ち込み、コースメンテよりも多いゴルフ場へのクレーム第1位とは!? コロナ禍以降に増えたクレームも

ゴルフ場のサービスなどに不満を持ち、クレームをつけてくる客は少なくありません。ゴルフ場に寄せられるクレームで多いのは、一体どんなものなのでしょうか。

なかには安全に関わるクレームも

 ゴルフ場のサービスなどに不満を持ち、クレームをつけてくる客は少なくありません。ゴルフ場に寄せられるクレームで多いのは、一体どんなものなのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。

写真はイメージです 写真:PIXTA

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「まず、最も多いクレームが、『客の詰め込み過ぎ』です。本来なら7〜8分以上の間隔を開けてスタートさせるのが望ましいところを、それよりも短い間隔でスタートさせようとすると、特にヤーデージの短いホールでは、グリーンが空くのを待つ組が発生しやすくなってしまいます」

「ハーフを2時間15分程度で回るのが一般的ですが、所要時間が長くなるほどイライラも募り、結果としてゴルフ場でも特に多いクレームとなるのです。最近では、価格の安さを売りにしているゴルフ場も少なくないですが、代償としてより“薄利多売”になってしまうため、快適さを両立させるのは難しくなります」

「次に『打ち込み』のクレームも多いですが、詰め込み過ぎているという理由のほかにも、ドッグレッグの角度が急であったり、防球の役割を果たすべき林が小さかったりするなど、ホールレイアウト上の問題もあり、そこに対する対処ができていないことも原因になります」

「ハード面で対処できる方法はいくつも存在しますが、全てのゴルフ場で完璧な対応が取られている訳ではありません。どんなに危険な行為だと知られていても、打ち込みやそれに伴う打球事故をなくすのは、非常に難しいことではないかと思います」

 なお、打ち込みや打球事故が起きにくいコースにするには、大規模な改修を行うのが得策かもしれませんが、莫大な費用を要します。そこで、ボールの行方を見守る「フォアキャディー」を配置したり、信号機を設置したりといった対策があります。

 ただし、そのような設備が整えられていたとしても打ち込みや打球事故がゼロになるとは限りません。プレーヤーも「フォア―!」と大声で叫ぶことや、誠意をもって謝罪する気持ちは絶対に忘れないことが大切でしょう。

 また、コース管理が十分に行きわたっていないのも、クレームに繋がりかねない事象と言われています。例えば、芝刈りが追いつかずラフがトーナメント仕様かと思ってしまうほど伸びていると、ショットが難しくなるだけでなくボールを見失いやすくもなります。

 ボール探しに手間取ると後続組が待機しはじめ、それが連鎖すると結果的に、スロープレーになるなどの影響が及んでしまうのです。

 そして、グリーンに目をやると「ボールの転がるスピードが不適切」や、「傾斜の途中などパッティングに不公平さが出る場所(アンピナブルエリア)にカップが切られている」というのも、コース管理面で出やすいクレームのようです。

令和のゴルフブームならではのクレームも

さらに、飯島氏は「コロナ以降のゴルフブームで、一気に増えたクレーム案件もある」と話します。

「コロナ禍で、ゴルフが屋外で密を避けながら楽しめるスポーツであることが話題となり、若い世代でも新たに始める人が増えました。業界全体で見れば喜ばしいようにも思えますが、不利益を被っているゴルファーが少なくないのも事実です」

「というのも、最近は動画などで気軽にゴルフのスイングやショットを学べるようになりましたが、ルールやマナーについて教えてくれる人はなかなかいません」

「なかには、テレビのトーナメント中継でのプロゴルファーの姿に感化され、見よう見まねで時間をかけてしまう人もいるでしょう。『ビジター歓迎』を掲げるゴルフ場が増えた反面、『何をすると周りに迷惑がかかるのか』を理解できていないゴルファーも大量発生してしまったので、特にメンバーからビジターへのクレームも多いと思います」

 ゴルフは審判がいない以上、プレーに関するあらゆる物事を自分で対処しなければなりません。ボールを前へ飛ばすのもプレーファーストに必要なのは確かですが、それだけでは足りないことを、ビギナーは肝に銘じておくようにしましょう。

 ゴルフ場が、多くの人々にとって開かれた存在となってきているのは嬉しい話ですが、自分勝手な行動をとったり相手への配慮が足りなかったりしないよう、一人ひとりが気を付ける必要があります。

 そして、ゴルフ場へのサービスに要望があるのなら、高圧的な態度をとらずにスタッフと接するようにしましょう。

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