痛くて練習できない… ゴルフでできる「マメ」の原因って何? “努力の証”といわれるけど実際どうなの!?

ゴルフの練習を続けていると、手にマメができることがあるかもしれません。マメは「頑張って練習した証」ともいわれますが、本当なのでしょうか。

“良いマメ”と“悪いマメ”がある

 ゴルフの練習を続けているビギナーの中には、手にマメができて痛い思いをしたことのある人もいるでしょう。

ゴルフの練習をしているといつの間にか手にマメが 写真:PIXTA

ゴルフの練習をしているといつの間にか手にマメが 写真:PIXTA

 マメは「努力の証」ともいわれますが、ゴルフにおいて手にマメができるのは良いことなのでしょうか。レッスンプロの山本昌夫氏は、以下のように話します。

「ビギナーにマメができやすい要因として、手のひらの皮がグリップを握った際にかかる負荷に慣れていないことが挙げられます」

「特に、ダフったりトップしたときには衝撃がグリップや手にまで伝わってきますが、ミスヒットするとクラブをスムーズに振りきれず、引っ掛かったような感触を覚えます。その瞬間にグリップと手が強く擦れ合うことが、マメや皮むけが発生する要因です」

「インパクトの瞬間だけでなく、テークバックやダウンスイングの際に余計な力が入ってしまうことも、マメができやすい理由の一つとされています。いずれにせよ、ビギナーの頃はグリップの握り方やスイングの仕方が不十分なため、マメができるのは仕方ないといえるでしょう」

 マメができること自体は悪いことではありませんが、場所によって“良いマメ”と“悪いマメ”に分けられます。できてもいいのは、左手の小指・薬指・中指です。この3本を支点にグリップを握ると、安定してインパクト時に力を伝えやすくなり、むしろ「正しい握り方をしている」と判断できます。

 一方で、一般的にスイングが「左手主導」といわれている以上、右手にマメができるのは場所に関係なく好ましくありません。「右手は添えるだけ」の理論に沿っていない可能性があります。グローブも左手のみにはめているゴルファーがほとんどであることからも分かるように、右手に余計な負荷がかかっているのはよくないのです。

グリップの握り方やスイングの仕方以外にも原因はある?

 山本氏は「手にマメができやすくなっているのは『握り方やスイングの仕方が不十分だから』という理由だけではない」と話します。

「手に直接触れるアイテムのコンディションが低下していることも、原因として考えられます」

「たとえばグリップの場合、定期的に交換せず、そのまま放置しているとゴムが劣化し、ツルツルになることがあります。そうなると、手がしっかりとグリップをホールドできなくなってしまい、摩擦が増えてマメができやすくなるでしょう」

「また、『グリップを握る力が強すぎる』と指摘された人は、ラバーなどの軟らかい素材のものを使うと、摩耗の具合でどれだけの力で握っていたかが分かりやすく、オススメです」

「グローブのサイズが合っていない可能性もあります。自分の手にピッタリか大きすぎると、段々と伸びてきてスキマが生じ、ホールドするのが難しくなって摩擦によりマメができます。グローブを買う際は『少しきつい』と感じるくらい小さめのサイズを選ぶといいでしょう。これは本革や合成皮革といった素材に関係なく当てはまるので、購入の前に試着してみるのをオススメします」

 もしもマメができてしまった場合は、患部を清潔にしてから、ばんそうこうやテーピングをして保護することが大切です。マメは摩擦熱が溜まってできるので、流水や氷で冷やして炎症を抑えるのも効果的です。

 万が一マメがつぶれて出血した際は、グリップに血が付着していると不衛生なので、しっかり洗ってタオルで水気を拭きとるようにしましょう。

 なかには、マメができたにもかかわらず、無理して練習を続けている人もいるかもしれません。しかし、悪いマメをそのままにしていると正しいグリップの握り方やスイングの仕方が身に付かないため、良いマメだけを残せるように改善していくことが必要です。

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