9月なのになんて暑いんだ! シャワーは無理でも…残暑を乗り越える“ハーフターンでの着替え”のすすめ

一般的に、ハーフターンでは昼食をとりますが、それらに加えて「シャワーで汗を流したり、汗だくになったシャツを新しいのに着替えたりしたい」と考えている人もいるかもしれません。では、ハーフターンでシャワーを浴びに行くことや、ウエアの着替えをすることは可能なのでしょうか。

ハーフターン時にシャワーは利用できない可能性も

 一般的な18ホールのラウンドでは、前半の9ホールと後半の9ホールとの間にハーフターンがあり、その時間を使って昼食をとります。

 ただ、混雑している日などは、時間が余ってしまう場合も決して少なくないので、なかには「シャワーで汗を流したり、汗だくになったシャツを着替えたりしたい」と考えている人もいるかもしれません。

 では、ハーフターンでシャワーを浴びに行くことや、ウエアの着替えをすることは可能なのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。

水分補給も忘れずに! 写真:PIXTA

水分補給も忘れずに! 写真:PIXTA

「まず、シャワーに関してはハーフターンを使って浴びに行っても大丈夫だとは思いますが、ゴルフ場や時間帯によっては浴室が開いていない可能性も高いのではないでしょうか。なぜなら、通常ゴルファーが浴室を使うのは全てのラウンドを終えてからであるため、ニーズが少ない昼間の時間は浴室の清掃や点検に充てているゴルフ場も少なくないからです」

「ゴルフ場側としても、『残りの9ホールでまた汗をかくし、ハーフターンでシャワーを浴びるのは2度手間になるだろう』と思っているはずなので、昼間に浴室内に立ち入るのは基本的にできないと考えても良いでしょう」

「一方で、着替えの方はシャワーと比べれば時間はあまりかからないですし、汗でビショビショになっているシャツをいつまでも着続けていると気分も悪くなるに違いないので、ロッカールームに立ち寄っても全く問題はありません」

「さらに、ハーフターンなしでそのまま18ホールを一気に回るスループレーでも、実際のところは9ホール目と10ホール目の間で10〜15分待たされる場合が少なくないです。そのため、キャディーマスター室に相談をして後続組を先に行かせる処置が可能であれば、スループレーにおいても着替えの時間を確保できることはあると思います」

 なお、ゴルフ場によってはシャワーが浴室に併設されているだけでなく、シャワー室として個別に設置しているところもあるので、そちらの方は時間帯に関係なく自由に利用できる場合もあるようです。

夏から秋にかけてはむしろシャツは着替えるべき

 また、飯島氏は「ハーフターンで時間があったら、むしろシャツは着替えるべき」と話します。

「最近は、速乾性で1日中着ていても快適に過ごせるシャツも増えていますが、特に気温が高い日にラウンドをし、汗だくになった状態でクラブハウスに入るとクーラーの冷風でシャツが一気に冷え、それが原因で体調を崩すなど、午後のコンディションが狂ってしまうリスクも考えられます。ですので、レストランに入る前に着替えた方が室内でも心地よく過ごせると思います」

「さらに、9〜10月ごろは季節の変わり目で暑い日と寒い日が交互にやってきて、寒暖差も激しくなりがちです。さらに、1日の中だけでも気温や体感温度が目まぐるしく変化しやすいため、服装に関してはより注意が必要になるでしょう」

「そこで、ボストンバッグには半袖のシャツと長袖のシャツを両方入れておき、午前のラウンド次第で半袖から長袖、もしくは長袖から半袖へと柔軟に対応できるとベターでしょう」

 そして、近年は9月を過ぎても真夏日や猛暑日を記録する日が非常に増えており、夏でなくても熱中症にかかるリスクは高まりつつあります。屋外で運動を長時間していると必然的に暑くなってくるので、ラウンド中もシャツの着方を工夫するとベストです。

 JGA(日本ゴルフ協会)では、ゴルファーの熱中症予防策として、プレー時の服装も従来のドレスコードに忠実にこだわる必要はないと呼び掛けています。その一環で、シャツの裾を出すことを奨励しており、内部にこもっていた熱が外へ出やすくなって体感温度が4度ほど下がるとしています。

 8月が過ぎても、まだまだ暑い中でプレーせざるを得ない状況が続きますが、水分補給や適度な休憩はもちろん、シャツの着方やハーフターンでの過ごし方次第で快適性は飛躍的にアップするでしょう。

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