前後の組とトラブルになった話はよく聞くけど…同伴者の間でも油断は禁物! ラウンド中に口論になりかねない“NG行動”とは?

ゴルフ場では周りの組に配慮したプレーをしないと、前後の組同士でトラブルに発展することもあり、ときには同伴者の間で口論になるケースもあるようです。一体どのような状況なのでしょうか。

ルールやマナーに対する認識の相違が原因

 ゴルフ場は毎日50組、200人前後が利用する公共の場です。周りの組に配慮したプレーをしないと、前後の組同士でトラブルに発展する危険性もあります。

同伴者とのトラブルは前後の組以上に避けたい 写真:AC

同伴者とのトラブルは前後の組以上に避けたい 写真:AC

 たとえば、前の組との間隔が十分に空いていないにもかかわらず、前の組に届くほどの飛距離を打ってしまう「打ち込み」。歩くスピードが遅かったり、茂みに入ったボールを探すのに時間をかけ過ぎて後続組を待たせてしまう「スロープレー」などが、トラブルの原因として挙げられます。

 ときには前後の組だけでなく、同伴者の間でも口論になるケースがあるようですが、一体どのようなシチュエーションなのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う、飯島敏郎氏は以下のように話します。

「同伴者の場合、特にルールやマナーに対する解釈の違いが原因でもめてしまう可能性があります。救済措置をとった場合や、相手にボールを拾い上げるよう求めたときは、そのような状況になりやすいでしょう」

「たとえば、Aさんのボールがグリーンのすぐ近くにあり、Bさんがさらに遠いところからアプローチをしようとしているシチュエーションがあったとします。もしも、AさんのボールがBさんが狙っているライン上にあって邪魔だと感じた場合、BさんはAさんにボールをマークして拾い上げるよう要請することができます」

「その際に注意したいのは、マークして拾い上げたボールの扱いが、グリーン上でのそれとは異なる点です。仮にAさんがルールを把握しておらず、ボールに付いていた泥などの汚れを落としてしまった場合、指摘を受けて雰囲気が悪くなってしまうかもしれません」

「ルールの理解度は人によって違うので、同伴者が細かいルールを知っていて、厳格に処理したいと考えていた場合は、もめることもあります」

 打とうとしたら同伴者のクラブが音を立ててぶつかったせいで集中力が切れてしまったり、真正面や真後ろなど、スイング中に視界に入る場所に相手が立っていたときなども、口論につながりかねません。

 また、なかにはグリーン上でカップから遠い順番に打っていき、一発で入ったら「金」「銀」「銅」と順位をつけていく「オリンピック」と呼ばれるゲームをしていて、同伴者との間でトラブルになった人もいたそうです。

ルールやマナーへの考え方をシェアしておくことが大事

 では、同伴者の間で口論にならないようにするためには、どのような点に気を付けるべきなのでしょうか。飯島氏は以下のように話します。

「自分がショットを打つときの相手の立ち位置は、希望する場所が人によって違います。もし同伴者に立ってほしくない場所があれば、スタート前にしっかりと伝えておくようにしましょう」

「ゴルフの公式ルールは数年おきに少しずつ改変されてきましたが、2019年にはここ最近で最も大きなルール改定が実施されました」

「『パッティングの際にピンは抜かなくてもいい』『2度打ちしてしまっても1罰打を付ける必要がなくなった』など、今まではペナルティーとされてきた行為も認められるようになりました。しかし、全てを把握できていない人もいるでしょう」

「キャディーバッグの中にルールブックを入れておくなどして、常に最新のルールをチェックできる状態を作っておくといいと思います」

 前後の組とトラブルになるのも嫌ですが、一緒に回っていた同伴者と揉めるのはもっと嫌なものです。せっかく築き上げた人間関係を壊さないよう、ルールやマナーは共有しておくのが無難です。

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