「実は試打してもいいのか悪いのか分からない…」という人に役立つ! “自分に合ったクラブ選びの基準”とは?

ゴルフ量販店などの試打で素晴らしいデータや結果が出たとしても、本当にそのクラブが自分に合っているのか判断するのは難しいものです。そこで、誰でも参考にできる「クラブ選びの基準」を教えてもらいました。

機能・性能を見る前に重さをチェックする

「あのクラブは飛ぶらしい」「あのモデルは評判がいい」といったクラブの評価はいろいろ耳にしますが、果たしてそれが自分に合っているのかは、なかなか判断がつきにくいものです。

 試打してもいまいちピンと来ないという人も多いはず。そこでクラブ選びの基準について、ゴルフフィールズユニオンの小倉勇人店長に「自分に合ったクラブ選びの基準」について聞いてみました。

「クラブについて調べていると、『初速が出る』とか『つかまりがいい』『ミスヒットに強い』などいろんな性能について語られますが、その前にまず、ゴルフクラブの最も重要なスペックは『重さ』だということを念頭においてください」

試打で判明したデータ以外の「クラブ選びの基準」を持っていた方がいい

試打で判明したデータ以外の「クラブ選びの基準」を持っていた方がいい

「重さが自分に合わないクラブは、どんなに高性能でもナイスショットできませんし、仮に1、2発うまくいったとしてもそれを継続することができません。自分に適正な重量を知り、その範囲内でクラブを選ぶということが大前提なんです」(小倉店長)

 ドライバーでいえば、一般的な成人男性で、長さが45.25インチで総重量300グラムがひとつの目安だと小倉店長はいいます。

 ゴルフクラブは長ければ軽く、短ければ重くするのが基本なので、長さが異なる場合はそれに応じた加減は必要ですが、300グラムというのはだいたい純正50グラム台のシャフトが装着されたドライバーに多い重量帯。

「やさしい」ことを売りにしているモデルだと純正でももっと軽いものが、「アスリート向け」のモデルだともう少し重いものが多いので、カタログ等でチェックしてみましょう。

 この「300グラム」という重さは重量のひとつの基準と考えられ、ヘッドスピード40メートル/秒前後の人の多くはこのくらいが適正になりやすいでしょう。これよりもパワーがあるのであれば300グラムよりも重め、非力であるなら300グラムよりも軽めというのがドライバー選びの目安になります。

HSが落ちない範囲で一番重いスペックを選ぶ 

「軽いものは、適正重量のものよりも速く振れるのでスピードが出しやすく、店舗で試打した場合など『こんなにヘッドスピードが出ています』と勧められることもありますが、適正よりも軽いとスイングが安定しにくいので私はあまりオススメしません」

「また最初は軽く感じて速く振れでも、体がそれに慣れてしまうとスピードが落ちていったり、手打ちになってスイングが乱れることも意外と多いんです」(小倉店長)

 小倉店長の推奨する基準としては、5回フルスイング(コースで実際に球を打つ力感での)して、ヘッドスピードが落ちない重量のなかで、できるだけ重めのもの。コースで結果が出やすいのは、振れる範囲である程度重いものなのです。

 アイアンの場合も考え方は同じです。ドライバーが前述の300グラムくらいの重さが合う人は、38インチのアイアンでそれよりも約100~110グラムアップが基準重量だそうです。

 38インチのアイアンというと以前は5番アイアンでしたが、7番アイアンならそれよりも15グラム前後重いので、7番アイアンで420グラムぐらいが一つの目安になるでしょう。

「この場合、90グラム台後半から100グラム前後のシャフトが装着されているモデルが適正になりやすいです。ドライバーで50グラムのSを普通に振れる方でも、『スチールシャフトは重そう』とアイアンはカーボンシャフトにする人も多いですが、それでは軽すぎるケースが多い気がします。まずは先入観にとらわれずに、総重量を基準にクラブの候補を絞ることが大事です」(小倉店長)

 特にアイアンは、ドライバーのように飛ばすことが目的ではなくグリーンを狙う精度が求められるクラブ。

 軽めのものよりも重めのものを選んだほうがスイングの再現性は高くなるので、軽すぎるものはドライバー以上に避けたほうがいいでしょう。

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