結果に応じて「隠しホール」を変える幹事もいるってマジですか? 何回やっても理解できない新ぺリア方式

秋のゴルフシーズンが到来しようとしています。コンペに参加する機会も増えるのではないでしょうか。コンペでよく耳にするのが「新ペリ」や「隠しホール」という言葉ですが、一体どのようなものなのでしょうか。

隠しホールはラウンド終了後に公表される

 秋のゴルフシーズンが到来しようとしています。コンペに参加する機会も増えるのではないでしょうか。コンペでよく耳にするのが「新ペリ」や「隠しホール」という言葉ですが、一体どのようなものなのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。

秋のゴルフシーズンが到来! 写真:PIXTA

秋のゴルフシーズンが到来! 写真:PIXTA

「上級者からビギナーまで、さまざまなレベルのプレーヤーが一緒に楽しめるのが、コンペの魅力です。ところが、純粋なスコアで競い合うと上級者が圧倒的に有利で、ビギナーにとっては非常につまらないイベントになってしまいます。そのため、多くのコンペでは『ぺリア』と呼ばれるハンディキャップ(ハンデ)・システムを利用して、すべてのプレーヤーに平等にチャンスが生まれるようにしています。そして、ハンデを割り出すための対象ホールは、全員がラウンドを終了してから公表されるので、『隠しホール』と呼ばれているのです。現在は、より均等にハンデをもらえるように改良された『新ぺリア方式』が主流です」

「ぺリア方式は、隠しホールが6ホールだったため、運の要素が大きい点が問題でした。そこで新ぺリア方式では、隠しホールを12ホールに拡大。アウト/インコースのパー3とパー5から各1ホール、パー4から各4ホールを選出します。プレーヤー毎のハンデは、隠しホールの合計スコアに1.5を掛けてから72を引き、さらに0.8を掛けて算出します。そして、実際に記録したスコア(グロススコア)からハンデを引いたスコアが、最終的なスコア(ネットスコア)となります」

 ちなみに運の要素が大きいぺリア式に対し、新ぺリアでは実力が反映されすぎるという意見もあり、隠しホールの数を9とした「新新ぺリア」と呼ばれるものも作られています。

「上限あり・なし」ってなに?

 では、ぺリアや新ぺリアで肝となる隠しホールは誰が、どのような方法で決めているのでしょうか。飯島氏は以下のように話します。

「ゴルフ場によって対応は少しずつ変わってきますが、基本的にはキャディーマスター室などのスタッフが『ひな形』となる組み合わせを何パターンか作り、それらを日によってローテーションで変えています」

「ほかにも『主催者が数パターンの中からくじ引きで決める』や、『スタッフがその日によって完全にランダムで決める』などさまざまあり、なかには幹事と相談したうえで結果に応じて発表までにパターンを変更する場合もあります」

 また、コンペの開催でぺリアや新ぺリアを採用するとき、スタッフから「上限はどうしますか?」と聞かれることがあります。これは、大叩きをしてしまった際に一定の基準を設け、それ以上の打数はハンディキャップに入れるか入れないかを決めるものです。

 もしも「上限なし」を選んだ場合は、ハンデとして使える数字に限度がないため、ビギナーでもネットスコアで上位に食い込む確率がアップします。一方で「上限あり」とした場合は、ハンデとして使える数字に限りが出ることからどちらかというと中・上級者向けとなります。

 ちなみに「上限あり」とした際はパーの2倍を限度とする「ダブルパーカット」と、3倍を限度とする「トリプルパーカット」のいずれかが主流とされています。

 ぺリアや新ぺリアは、上級者からビギナーまで、誰もが対等にコンペに参加できる競技方法として広く用いられています。参加者全員に優勝や上位入賞のチャンスがあるので、最後の1打まで諦めずに楽しくプレーしたいところですね。

ジャンルで探す