メジャーの相性は対照的? 悲願達成を期す小祝さくらと大舞台での強さ光る原英莉花 勝負のカギは“ジメジメ”
国内メジャーの第2戦「ソニー 日本女子プロ選手権」がいよいよ開幕。ツアー通算11勝を挙げながらもメジャータイトルには縁がない小祝さくら(こいわい・さくら)、一方でツアー5勝のうちメジャーが3勝と無類の強さを誇る原英莉花(はら・えりか)が、4日のプロアマ戦後に取材に応じた。
あくまで平常心を心がける小祝さくら「いつも通りやりたい」
◆国内女子プロゴルフ
ソニー 日本女子プロゴルフ選手権大会 9月5~8日 かねひで喜瀬カントリークラブ(沖縄県) 6670ヤード ・パー72
今季の国内メジャー第2戦「ソニー 日本女子プロ選手権」が5日に開幕。
2023年は神谷そら、22年は川崎春花と、03年度生まれの“ダイヤモンド世代”が続けて制している同大会。ここ数年ツアーを席巻しているのは“黄金世代”と称される1998年度生まれのプレーヤーだが、その筆頭でもある小祝さくらと原英莉花が、沖縄で初めて開催されるメジャーを前に心境を語った。
北海道出身の小祝にとって、真夏の沖縄決戦は難しい戦いになるのかもしれない。
今季はすでに2勝を挙げ、メルセデス・ランキングも現在3位とここまでいい戦いを見せていながらも、「沖縄独特の雰囲気でコースもそうですが慣れない部分も多くて……芝の質も違うし、それにもっとカラッとしていると思ったので想像以上に暑い。汗が止まらないです」と、思わず本音をもらすほどだ。
ただ、現地入り後は後輩の竹田麗央とビーチでリフレッシュ。沖縄の海で貴重なオフの時間を堪能した。
ビーチでは10メートル超えの大きなすべり台など、水上アスレチックに挑戦。もちろん海水浴も満喫したと楽し気に振り返ったが、「泳げるんですけど、泳ぎ方がダサいんです(笑)」とオチもばっちり。相変わらずの“小祝節”で報道陣の笑いを誘った。
今大会に向けては「(メジャーといって)あまり気にせずやるのが一番かなと思う。いつも通りやりたいなと思います」と平常心を心がけたが、23年大会は神谷にわずか1打及ばず涙をのんだだけに、リベンジを期す思いもあるだろう。
いまだ手にしてないメジャータイトル奪取へ。沖縄独特の暑さへの対策がカギとなりそうだ。
原英莉花は初めてのコースでメジャー3冠達成を狙う
小祝とは対照的に、メジャーにめっぽう強いのが原。キャリアで積み上げた5勝のうち3勝がメジャー。同大会は昨年の20位タイがベストフィニッシュだが、やはり大舞台に強いイメージがあるだろう。
戦いの場となる、かねひで喜瀬CCは初めて回るようで「グリーンも転がりが速かったり遅かったりと難しいので攻め甲斐があるコース。ラフも(芝が)結構太いので、短くても抵抗がかかることが多い」とポイントを挙げた。
さらに、真夏の沖縄を訪れたのは学生時代の修学旅行以来のようで、小祝と同様に湿度の高いジメジメとした気候が気になる様子。当然この時期の沖縄のプレーも未体験で、夏場に育った独特の芝の感触も「初めてです」と警戒を強める。
現在の状態について質問が飛ぶと、「すごくいいわけではない」と打ち明けたが、前週の「ゴルフ5レディス」は8位タイと今季5度目のトップ10入り。得意のメジャーをきっかけに、調子を上向かせたいところだ。
「やっぱり成績を出したい気持ちは大きいですし、前向きに考えたい。ワクワクして楽しみたい。メジャーを勝てたら自分の中でもうれしいことなので、しっかり戦略を立ててプレーしたいと思います」
今大会を制すれば「日本女子オープン」「JLPGAツアー選手権リコーカップ」に続くメジャー3冠を達成することになる。待望のツアー6勝目は、やはり“お得意”のメジャーになるのか。
小祝 さくら(こいわい・さくら)
1998年4月15日生まれ、北海道出身。98年度生まれの“黄金世代”の1人として2017年にプロ入り。19年「サマンサタバサガールズコレクション・レディース」で初優勝。24年「ヤマハレディースオープン葛城」で節目のツアー10勝目。同年「アース・モンダミンカップ」でも勝利を挙げている。ニトリ所属。
原 英莉花(はら・えりか)
1999年2月15日生まれ、神奈川県出身。2018年プロテスト合格。“黄金世代”の一人として18年から早くもシード獲得し、翌19年には初優勝。20年には「日本女子オープン」「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」と公式戦2冠を達成した。23年はヘルニア手術を乗り越え、「日本女子オープン」を2度目の制覇。NIPPON EXPRESSホールディングス所属。
09/05 07:10
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