プレー料金高騰でゴルフ場メンバーになる価値は上がった!? 改めて考える会員権購入のメリット

ほとんどのゴルフ場が「ビジターオンリー」でプレーできる昨今、あえてゴルフ場のメンバーになるメリットはあるのでしょうか。

メンバー料金でプレーできるのが一番のメリット

 ゴルフを始めると、日本のゴルフ場のほとんどがメンバーシップコースであることに気づきます。全国約2200コースのうち8割以上はメンバーシップコースで、パブリックコースは2割もありません。

 メンバーシップコースのメンバーシップは「会員制」という意味です。会員以外のゴルファーは基本的に会員の同伴または紹介がないとプレーできません。パブリックコースのパブリックは「公共の」という意味です。こちらは誰でもプレーできるゴルフ場です。

料金だけじゃなく、様々な会員と交流できるのもメンバーメリットの一つ

料金だけじゃなく、様々な会員と交流できるのもメンバーメリットの一つ

 それなのに大手ゴルフ場予約サイトでは2200コースのうち1800~1900コースの予約が可能です。その理由は、会員の同伴または紹介がないとプレーできないというのはあくまでも建前であり、スタート枠が空いていれば非会員(ビジター)同士でもプレーできるからです。

 したがって本来のメンバーシップ運営を維持しているのは2200コースのうち300~400コースということになります。

「それならゴルフ場のメンバーにならなくても、ビジターでゴルフを楽しめばいいや」と考える人もいるでしょう。しかし、ゴルフ場のメンバーになることにメリットがないかというと、そんなことはありません。筆者のゴルフ仲間の約半数はどこかしらのゴルフ場のメンバーです。

ゴルフ場のメンバーになるとどんなメリットがあるのでしょうか。2024年1月1日から正会員(50口)を募集しているジェイゴルフ霞ヶ浦(茨城県)にメリットを聞いてみました。

「何といってもメンバー料金でプレーできるのが一番のメリットです。うちのゴルフ場ですと、土日のプレー料金がシーズンにもよりますけど1万7000円~1万9500円になります。それがメンバーになると6500円(食事代別)です」

 なんと1ラウンドにつき1万円以上安くプレーできます。正会員の募集金額は120万円(個人・法人1名記名式)、ペア割110万円(2名以上)、会員紹介95万円(いずれも消費税別)です。1ラウンド1万円安くなると仮定すると、120ラウンドで元が取れます。

 週1回ペースでラウンドすると、年間52ラウンド、2年で104ラウンド、3年で156ラウンドです。募集金額に加えて年会費が3万円(消費税別)かかりますから、約3年で元が取れる計算になります。

メンバー同士の交流を深めたり競技に参加できたりするのも魅力

「メンバーになるメリットはプレー料金もありますが、それだけではありません。メンバーとしてのコミュニティーを求めている方もいます」と前出の関係者はつけ加えます。

「メンバー専用の土日祝1人予約枠を確保していますから、1人で予約してメンバー同士の組み合わせでラウンドし、それをきっかけに親しくなったり、月例競技に参加して交流を深めたりすることもできます」

「また、今年からトライアルで始めているのが東京建物リゾートグループの他のゴルフ場のメンバーさん同士の交流です」

 ジェイゴルフ霞ヶ浦は東京建物リゾート株式会社の運営コースであり、同ゴルフ場も含めて全国に12コースが展開しています。グループコースを優待料金でプレーできるほか、メンバー同士の交流もこれから活性化していくようです。

 さらに優待料金でプレーできるのはグループコースだけではありません。近年は海外のゴルフ場や国内のゴルフ場とレシプロ契約を締結し、相互利用提携を行なう動きが活発になっています。ジェイゴルフ霞ヶ浦は札幌カントリー倶楽部(北海道)と提携しており、真駒内カントリークラブ(36ホール)、滝のカントリークラブ(27ホール)、羊ヶ丘カントリークラブ(18ホール)を優待料金でプレーできます。

「札幌カントリー倶楽部さんは女子トーナメントを開催(真駒内カントリークラブ空沼コースでミネベアミツミ レディス北海道新聞カップを開催)していて知名度があり、バス送迎もあるのでリピーターが増えています」

 茨城県のゴルフ場のメンバーになると北海道のゴルフ場を優待料金でプレーできるなんて意外ですが、このような特典を付与するメンバーシップコースが増えています。

 ゴルフはビジター同士でプレーするだけでも十分に楽しめますが、メンバー同士でプレーするようになると、また違った楽しみが得られるようです。

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