子どもはYouTubeばかり…どうすれば読書をするようになる?東大生が教える、子どもが読書にハマる方法

(写真提供◎photoAC)
文部科学省が公表した令和2年度「子供の読書活動の推進等に関する調査研究」によると、全国の自治体が子どもの読書活動推進として力を入れていることについて、「子どもが本に触れるきっかけづくり」の回答割合が最も高く、9割を超えていました。SNSが普及し、本を読まない子どもたちが増える中、魅力に気づいてもらう方法とは。子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」を提供している笹沼颯太さんが著した『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』よりご紹介します。

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【書影】1日2時間の動画が、1日2冊の読書になる!『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』(著:笹沼颯太)

家庭の3つの工夫

ヨンデミーを利用している子どもの中には、「大好きだったYouTubeよりも本を選ぶようになった」という例も。

一体どのような工夫をすれば、そんな変化が起こるのでしょうか。

ポイントは3つあります。

まず1つ目は「本との距離」を工夫すること。

スマホやタブレットよりも近い距離に、いつでも手に取りやすいように本を置いておく。たったそれだけで、本に興味を持ちやすくなります。そうした積み重ねによって、読書が生活になじんでいくのです。

おもしろそうなものがすぐ近くで待機

2つ目は「自分向けのものを見つけやすくする」工夫をすること。

YouTubeでは、観ている人の好みに合わせて次々に動画がレコメンドされます。

そのため、1つの動画が終わればすぐに「次はこれを観てみたい!」という気持ちがかきたてられるのです。

それなら本もYouTubeと同じように、「次はこれを読んでみたい!」と思えるものがすぐに目に入るようにすればどうでしょうか。

わざわざ探しに行かなくても、おもしろそうなものがすぐ近くで待機している。そんな環境をつくっておくのです。

好みとレベルに合った本をまずは1冊楽しむことができた。ふと気がつくと、同じように楽しめそうな本が手の届くところに置いてある。

そうした状況になれば子どもは、2冊目、3冊目……と続けて本を読んでみたくなるのではないでしょうか。

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本人よりもレベルの低い本を選ぶ

そして3つ目は「ハードルを低くする」という工夫です。

流れている映像を見ているだけでいい動画視聴は、読書と比べてとてもラクです。

それに対して読書は、自分でやることが多くて大きな負担をともなう作業ですから、YouTubeに手が伸びるのも無理もないでしょう。

そこでやってみてほしいのは、読書の負担を減らしておくこと。そうすればYouTubeとの差は小さくなり、少し挑戦しやすいものになります。

はじめのうちは「ちょっと簡単すぎるかな」と思うくらい、本人にとってはレベルが低い本を選んでみてください。

そうすれば子どもはすんなりと読めるので負担も少なく、楽しさを感じやすくなるはずです。

※本稿は、『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。

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