「読書って楽しい!」と感じる、魔法のような状態「リーディング・ゾーン」 入るコツとは?

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文部科学省が公表した令和2年度「子供の読書活動の推進等に関する調査研究」によると、全国の自治体が子どもの読書活動推進として力を入れていることについて、「子どもが本に触れるきっかけづくり」の回答割合が最も高く、9割を超えていました。SNSが普及し、本を読まない子どもたちが増える中、魅力に気づいてもらう方法とは。子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」を提供している笹沼颯太さんが著した『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』よりご紹介します。

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【書影】『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』(笹沼颯太/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

リーディング・ゾーンを体験させる

「読書って楽しい!」と強く実感できる、魔法のような状態があります。

それがリーディング・ゾーンです。

本の世界に没頭している状態は、リーディング・ゾーンと呼ばれています。

「夢中になって読んでいたら、いつの間にか何時間も経っていた」
「周囲の声かけや物音にも気がつかず、自分の世界に入り込んで読み続けていた」

多くの読書好きが経験したことがあるこの状態がリーディング・ゾーンです。

このゾーンに入っているときには、読むスピードが加速するうえに読解力が上がっています。時間が経つのも忘れ、周りの声も耳に入らないほどの集中力を発揮して物語の世界に入り込んでいます。

「本って楽しい!」を全身で体感している状態なのです。

リーディング・ゾーンに入っていると、普段であれば難しさを感じるような読み応えのある本でも、スラスラと読むことができます。

読解力が高まっていることによってハイレベルな本を読めるため、新しい語彙や表現を獲得することも可能になります。

リーディング・ゾーンとは、読書を好きになるきっかけはもちろん、読書を通じた飛躍的な成長ももたらしてくれる状態なのです。

リーディング・ゾーンに入りやすくなる

リーディング・ゾーンを体験すると、心の中の「読書好き貯金」が増えていきます。

この貯金は楽しい読書を体験するたびにどんどん増えていきます。そして、貯まれば貯まるほど、リーディング・ゾーンに入りやすくなるという好循環が生まれます。

たっぷりと貯金ができると、それは「読書が好き」という気持ちが常にある状態です。「読書は楽しいもの」という前提があって本を読むようになるわけですから当然、楽しめる可能性は高まりますよね。

自転車に乗るコツが一度掴めると、その後は何度でも簡単に自転車に乗ることができます。それと同様に、ひとたび「読書好き貯金」が増えると、あとはスムーズに読書を楽しめるようになります。

そしてもちろん、リーディング・ゾーンにも入りやすくなるのです。

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リーディング・ゾーンに入りやすい環境を用意しよう

リーディング・ゾーンには、いつでも簡単に入れるわけではありません。

大前提として、子どもに合った本選びができている必要があります。

そして、リーディング・ゾーンに入るためには、30分程度の助走時間も要します。

つまり、リーディング・ゾーンを経験するためには子どものレベルと好みに合った本と、30分以上のゆとりある時間が必要だということです。

子どもにその経験をしてほしいと思うなら、「休日前の夜は時間を気にせず本を読んでもいい」といったルールを決めておくのもいいかもしれませんね。

リーディング・ゾーンを体験して本の楽しさに目覚めれば、子どもは自然と読書に興味を持つようになります。

ですから、子どもがこのゾーンに入れたら、読書好きになれる大チャンスが到来しているということ。食事などの時間が少しくらい遅れても、できることならこのチャンスを掴みとり、読書を好きになれるよう背中を押したいところです。

※本稿は、『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。

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