マンガ『源氏物語』8話【若紫】僧坊を覗く源氏が「引き取りたい…」と願った可愛らしい娘の正体とは?「世話役に私ではいかがでしょう。通う者がいても独り身と同じなのです」

『源氏物語(上)―マンガ日本の古典』より
大石静さんの脚本で紫式部(演:吉高由里子さん)の生涯を描く大河ドラマ『光る君へ』。紫式部といえば『源氏物語』の作者としてあまりにも有名です。空蝉、六条御息所、夕顔、藤壺、末摘花、朧月夜、若紫――。たぐいまれなる美貌と才能で人々を魅了し、女性と逢瀬を重ねる光源氏の物語を漫画家・長谷川法世さんは『源氏物語―マンガ日本の古典』にて描きました。今回はそこから「若紫」をご紹介。伝統描法を大胆に取り入れた平成版源氏物語絵巻をここに!

* * * * * * *

<前話よりつづく

「若紫」の巻

【1】

体調の優れない源氏は

噂に高い聖のもとへ

【2】

北山に向かった

源氏の身には…

【3】

気になる僧坊が

小綺麗な坊に住まうのは?

【4】

見事な眺望をうらやむ源氏

風光明媚な明石には…

【5】

良清は好き者だから

女たちの声が聞こえて

【6】

そこには可愛らしい子が

心惹かれる人を見た

【7】

僧都の庵へ招かれ

こちらにはどなたが?

【8】

近頃病がちな妹の尼君

夕刻の娘に心惹かれたわけ

【9】

愛らしい娘は、なんと藤壺の姪!

世話役に私では

【10】

藤壺の姪である若紫を引き取りたい源氏なのでした…次回へつづく

※本稿は、『源氏物語(上)―マンガ日本の古典 (3)』(著:長谷川法世/中公文庫)の一部を再編集したものです。

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