マンガ『源氏物語』5話【空蝉】人妻・空蝉の寝室に忍び込むも寝ていたのは別人…でもすることはした「光る君」が空蝉に出した手紙の内容とは
大石静さんの脚本で紫式部(演:吉高由里子さん)の生涯を描く大河ドラマ『光る君へ』。紫式部といえば『源氏物語』の作者としてあまりにも有名です。空蝉、六条御息所、夕顔、藤壺、末摘花、朧月夜、若紫――。たぐいまれなる美貌と才能で人々を魅了し、女性と逢瀬を重ねる光源氏の物語を漫画家・長谷川法世さんは『源氏物語―マンガ日本の古典』にて描きました。今回はそこから「帚木」をご紹介。伝統描法を大胆に取り入れた平成版源氏物語絵巻をここに!
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<前話よりつづく>
「空蝉」の巻
あの女(ひと)が忘れられない光源氏だった
なんとかして逢いたい
いま、紀伊守邸は女だけ
紀伊守邸にて
格子越しに覗いてみると
不器量そうだが目を惹きつけられる
夜が更けて屋に入る光源氏
香の匂いで気づかれ…
しまった伊予介の娘じゃないか
実はあなたにお逢いしたかったのだ
あの人には逢えず終い
源氏からの書きくずし
辛い胸の内を歌にしたためる空蝉なのでした
※本稿は、『源氏物語(上)―マンガ日本の古典 (3)』(著:長谷川法世/中公文庫)の一部を再編集したものです。
03/01 17:30
婦人公論.jp