マンガ『源氏物語』3話【帚木】「光る君」の前で続く<女の品定め談義>。冷淡に扱っているうちに死んだ女、放っていたら娘を生んで消えた女…
大石静さんが脚本を手掛け、紫式部(演:吉高由里子さん)の生涯を描くNHK大河ドラマ『光る君へ』(総合、日曜午後8時ほか)。紫式部といえば『源氏物語』の作者としてあまりにも有名です。空蝉、六条御息所、夕顔、藤壺、末摘花、朧月夜、若紫――。たぐいまれなる美貌と才能で人々を魅了し、数多くの女性と逢瀬を重ねる光源氏。その光源氏の物語を漫画家・長谷川法世さんは『源氏物語―マンガ日本の古典』にて描きました。今回はそこから「帚木」をご紹介。吹抜屋台、逆遠近などの伝統描法を大胆に取り入れた平成版源氏物語絵巻をここに!
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<前話よりつづく>
左馬頭の若い頃の体験
嫉妬深い女をひどく冷淡にあしらい…
おとなしくなるどころか
「これまでだ」と歌を詠み
意地を張って
久しぶりに女のもとを訪ねると
逢うことは叶わず……そののち
意地を張っているうちに死んでしまった
さらに隠れて逢っていた女もいて…
その女には情を交わす他の男が
待つ女があって胸が騒ぐのだ
たまりませんよ(by左馬頭)
女選びは難しい
頭中将の女の話
控え目な女
放っているうちに娘が生まれていて…
久しぶりに会うと
娘を連れて姿を隠してしまった
消息はつかめず
あのお方こそ類ない女性なのだけれど……それは次回へ
※本稿は、『源氏物語(上)―マンガ日本の古典 (3)』(著:長谷川法世/中公文庫)の一部を再編集したものです。
02/16 12:00
婦人公論.jp