サッカー日本代表、北朝鮮代表戦予想スタメン全選手紹介&フォーメーション。三笘薫&伊東純也不在で陣容は変わる?

【写真:Getty Images】

 サッカー日本代表は21日、FIFAワールドカップ26アジア2次予選で北朝鮮代表と対戦する。AFCアジアカップ2023カタール後初の試合で、日本代表はどのようなメンバーを起用するのか。アジア2次予選2連勝中の日本代表の先発メンバーとフォーメーションを予想する。
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<a href="https://www.footballchannel.jp/2024/03/21/post538405/6/" target="_blank" rel="noopener">【画像】日本代表、北朝鮮戦の予想フォーメーション</a>

●ゴールキーパー

GK:大迫敬介

生年月日:1999年7月28日(24歳)
所属クラブ:サンフレッチェ広島
2024リーグ戦成績:4試合1失点
日本代表通算成績:7試合6失点

 AFCアジアカップ2023カタールでは全5試合で鈴木彩艶がゴールマウスを守ったが、21日の北朝鮮代表戦では大迫敬介の起用を予想する。鈴木に匹敵する実力者の復帰は、日本代表GKの競争を1段階上のレベルに上げてくれるだろう。

 昨季終盤から右手舟状骨(右手の付け根付近)に痛みを感じていた大迫は、シーズン終了直後に手術に踏み切った。アジアカップは欠場することとなったが、サンフレッチェ広島では開幕から見事なパフォーマンスを見せている。今季のリーグ戦で喫した失点は4試合でわずか1つ。シュートセーブのみならず、ハイボール処理やカバーリングの状況判断にも長けており、安定感抜群のプレーを続けている。

 手術に際しては保存療法で治すという選択肢もあったが、複数の医師の診断を受けた結果、「痛みながらやって6割、7割しかパフォーマンスを出せないくらいなら一回離れてでも100%でできたほうがいい」という結論に達した。復帰後は「痛みがなくプレーできている。故障を抱えながらプレーしていた時期に比べると、思い切りプレーできている」と不安を払拭することができているようだ。

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DF:板倉滉
生年月日:1997年1月27日(26歳)
所属クラブ:ボルシア・メンヒェングラートバッハ(ドイツ)
23/24リーグ戦成績:12試合2得点
日本代表通算成績:26試合1得点

 日本代表がベスト8という残念な結果に終わったAFCアジアカップ2023カタールは、板倉滉個人にとっても課題が残る大会となった。「申し訳ないという気持ちは持っていますが、立ち止まっているわけにはいかない」と所属クラブに戻り、再び日本代表に戻ってきた。アジアカップでは大会直前の手術や大会中の体調不良といった問題が重なったが、コンディションさえ万全であればまた頼もしい活躍を見せてくれるだろう。

 直近の公式戦ではベンチスタートも多く、なかなか波に乗れない所属クラブではボランチも経験しているが、「コンディション的には全然問題ない」と話しており、「チームとして難しい状況はあるが、悪い時こそ上げていくだけ」と前向きにとらえる。日本代表は冨安健洋を欠く中で、板倉にかかる期待は必然的に大きくなる。

 長友佑都がFIFAワールドカップカタール2022以来の復帰を果たしたが、「佑都君に頼っているようではダメ」と責任感の強さを露わにする。「日本代表を強くしていくうえで自分たちの世代が、という思いは強い」と、日本代表を牽引するリーダーとしての自覚を強調していた。

DF:町田浩樹
生年月日:1997年8月25日(26歳)
所属クラブ:ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ(ベルギー)
23/24リーグ戦成績:23試合0得点
日本代表通算成績:8試合0得点

 ロングボールに苦しんだイラン代表戦で町田浩樹に出番は回ってこなかった。森保一監督は3バックにする選択肢を持っていたというが、町田自身は「(監督が)僕を選択できなかったというのは、信頼が足りなかったのかなと思う。チームに戻ってレベルアップしたい」と矢印を自分に向けた。

 所属クラブでの信頼は絶大だ。今季のリーグ戦で欠場したのは、前半戦にケガによる2試合と過密日程によるターンオーバーが1試合、後半戦はアジアカップ出場による4試合のみで、3バックの左でフル稼働を続けている。

「今回は冨安(健洋)もいなくて、ディフェンスのリーダーとして自分も引っ張っていかないといけない」と自覚する。ベルギーリーグでのプレーは3年目に突入し、今季はUEFAヨーロッパリーグでリバプール、UEFAヨーロッパカンファレンスリーグでアイントラハト・フランクフルトと対戦。数々の修羅場を経験してきた町田の成長が、日本代表の底上げにつながる。

●サイドバック

DF:菅原由勢
生年月日:2000年6月28日(23歳)
所属クラブ:AZアルクマール(オランダ)
23/24リーグ戦成績:22試合3得点
日本代表通算成績:11試合1得点

 FIFAワールドカップカタール2022まで菅原由勢の代表キャップ数は1試合のみだったが、大会後は右サイドバックの一番手の座を手中に収めた。しかし、AFCアジアカップカタール2023ではイラク代表のロングボールの標的にされ、苦戦を強いられた。グループリーグ第3節以降は出場機会がなく、菅原由勢にとっては苦しい時間になった。

 大会中に菅原は「自分と毎熊(晟矢)選手の違うところをまずは理解しなければいけない。自分がやらなければいけないことをしっかり考えて、そのうえで自分が持っているプラスアルファや、特別なものを出す。そこをしっかり整理してはっきりしたものを持って臨めたらと思う」と話していた。

 アジアカップ後、菅原はピッチ上で答えを出した。直近のフォレンダム戦で菅原は2得点をマーク。30分にはあまり角度のないところから思い切りよく振り抜いたミドルシュートが相手に当たってゴールネットに吸い込まれ、76分には直接FKを決めた。菅原らしい迷いのないひたむきなプレーを取り戻し、日本代表として帰ってきた。

DF:伊藤洋輝
生年月日:1999年5月12日(24歳)
所属クラブ:シュトゥットガルト(ドイツ)
23/24リーグ戦成績:18試合0得点
日本代表通算成績:16試合1得点

 今回のメンバーで左サイドバックとして考えられる有力な選択肢は3つ。AFCアジアカップカタール2023に出場した中山雄太は2日の試合で左膝の内側側副靭帯を損傷し、今季中の復帰が絶望となっている。そのため、FIFAワールドカップカタール2022以来となる復帰を果たした長友佑都、センターバックが本職で所属するロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズで3バックの左を担う町田浩樹も候補に挙がるが、最右翼は伊藤洋輝だろう。

 好調を維持するシュトゥットガルトで、シーズン序盤は左サイドバックでプレーしていたが、最近は3バックの左や4バックの左センターバックを主戦場にしている。3バックにも4バックにも対応できるのは伊藤の強みで、ロングボールを跳ね返せる空中戦の強さも北朝鮮代表戦では武器になるだろう。

●ミッドフィルダー

MF:遠藤航
生年月日:1993年2月9日(31歳)
所属クラブ:リバプール(イングランド)
23/24リーグ戦成績:20試合1得点
日本代表通算成績:60試合3得点

 日本代表のキャプテンは、自らの実力で世間の評価を覆した。今夏のプレミアリーグ開幕直後にリバプールに加入し、当初は不安定な一面を見せることもあったが、出場機会を重ねることで見事に順応して見せた。昨年12月にはクラブの月間MVPに選出され、アンカーとしての地位を不動のものとしている。

 先月25日のリーグカップで左足首を負傷したが幸いにも軽傷だった。17日のFAカップ準々決勝で120分間プレーしたこともあり、コンディション面での不安は残るが、鉄人をベンチに置くほど日本代表の中盤に余裕はないだろう。遠藤も「その中でもやらなきゃいけないのが使命だと思っているし、そこは言い訳にしたくない」と代表でもフル稼働する覚悟を示している。

 アジアカップでは相手のロングボールに苦しみ、遠藤ら日本代表の中盤の強みを活かせない戦いを強いられた。この経験から遠藤は北朝鮮代表戦のポイントとして「(パスの)出所にどれだけ行けるか」を挙げる。コンパクトさを保ち、いい守備からいい攻撃につなげるという日本代表の生命線を取り戻すことはできるのだろうか。

MF:守田英正
生年月日:1995年5月10日(28歳)
所属クラブ:スポルティングCP(ポルトガル)
23/24リーグ戦成績:20試合2得点
日本代表通算成績:32試合3得点

 AFCアジアカップカタール2023で日本代表は強みを消され、中盤でプレーする守田英正としては苦しい大会になった。試合後には複雑な胸中を明かし、「いろいろ考え過ぎてパンクというか。正直アドバイスとか、外からこうした方がいいとか、これを徹底しようとか、もっと提示してほしい」と述べている。

 スポルティングCPに戻った後は、アクシデントもあったが、北朝鮮代表戦に支障はないようだ。練習中に頭部を撃ったのに加え、発熱により14日のUEFAヨーロッパリーグを欠場。ただ、17日のリーグ戦には先発出場しており、21日の北朝鮮代表戦出場に支障は無さそうだ。守田自身も「僕自身、色んな感情を持ちながら過ごしてきましたけど、もう1回フレッシュな気持ちで、チームに貢献したい気持ちが強い」と再スタートを切る心構えだ。

 選手が口を揃えて言うように、北朝鮮代表に関する情報は少ないため、試合が始まって見ないと分からない部分もある。そういった面で考えると、試合の状況を見て変化を加えられる守田は必要な存在になりそうだ。

MF:田中碧
生年月日:1998年9月10日(25歳)
所属クラブ:フォルトゥナ・デュッセルドルフ(ドイツ)
23/24リーグ戦成績:25試合6得点
日本代表通算成績:25試合7得点

 AFCアジアカップカタール2023メンバーから外れた田中碧だが、所属するフォルトゥナ・デュッセルドルフでは活躍を続けている。ボランチの一角での出場が続く中で目立つのは得点に直結するプレー。ハンザ・ロストック戦ではゴール正面から狙いすましたミドルシュートを沈め、ハノーファー96戦、オスナブリュック戦ではバイタルエリアから絶妙なパスで味方のゴールをアシストしている。

 対アジアということを考えると、「ブロックを敷いた相手をどう崩すか」という問題が浮かび上がる。そんなときに、中盤からゴールに絡むパスを供給できる田中の良さが存分に活かされるはずだ。前回のFIFAワールドカップアジア最終予選では、田中を加えて中盤を3枚にしたことが日本代表の復調のきっかけになった。中盤を厚くすることの有効性はすでに証明されている。

 最後のリーグ戦が金曜開催だったこともあり、代表合宿は初日に合流している。コンディションを考えても、田中が中盤の一角を占めることは容易に想像できる。

FW:久保建英
生年月日:2001年6月4日(22歳)
所属クラブ:レアル・ソシエダ(スペイン)
23/24リーグ戦成績:22試合7得点
日本代表通算成績:34試合4得点

 三笘薫と伊東純也が不在の今シリーズは、必然的に久保建英にかかる期待が大きくなる。2月はリーグ戦に加えてコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)、UEFAチャンピオンズリーグにほぼフル稼働だったが、その弊害か3月はリーグ戦で2試合続けて出場なしに終わった。久保は箇所こそ明かさなかったものの「本当に軽いケガで、身体が追いつかなかった」と述べたが、16日のカディス戦で先発復帰しており、北朝鮮代表戦の出場に支障はないとみられる。

 火曜(20日)に合流する海外組も多い中で、久保はカディス戦が金曜(16日)夜開催だったこともあり、日曜(18日)午後には帰国して、北朝鮮代表戦に向けて調整を進めている。19日、20日の練習は大部分が非公開となったため、詳細を知ることはできないが、今回のメンバーのコンディションから総合的に判断すると、ソシエダでもプレーしている右サイドでの起用が有力だ。

 準々決勝敗退に終わったAFCアジアカップカタール2023からチームは変化を求められることになる。「負けている時の方が(改善したいポイントを)言いやすい」と前向きにとらえ、「どの辺が変わったかは試合を見てわかると思う」と予告した。

FW:上田綺世
生年月日:1998年8月28日(25歳)
所属クラブ:フェイエノールト(オランダ)
23/24リーグ戦成績:18試合2得点
日本代表通算成績:24試合11得点

 FIFAワールドカップカタール2022以降は日本代表最多の11得点をマークしている上田綺世。日本代表が準々決勝敗退に終わったAFCアジアカップカタール2023でも4得点をマークした。名実ともに日本代表のエースにふさわしいパフォーマンスを見せており、北朝鮮代表との2連戦でもゴールという結果を期待されるはずだ。

 1トップの先発候補は浅野拓磨前田大然、そして有力なのは上田と小川航基の4人になる。上田はクラブで公式戦24得点のサンティアゴ・ヒメネスの控えで公式戦2得点にとどまっているが、小川は公式戦12得点と結果を残す。同じリーグということもあり、両者の日本代表における競争は激化していきそうだ。

FW:南野拓実
生年月日:1995年1月16日(28歳)
所属クラブ:ASモナコ(フランス)
23/24リーグ戦成績:23試合6得点
日本代表通算成績:57試合20得点

 前線の一角には南野拓実が起用されると予想する。所属するASモナコで今季は開幕から好調で、リーグ戦では6得点5アシストをマーク。RCランス戦では後半アディショナルタイムに鋭いフェイントから左足で強烈なシュートを突き刺して決勝ゴールを決めた。

 モナコでは2列目の左右を問わずプレーしているが、どのポジションで起用されてもボックス内でフィニッシュに絡むという特長を発揮している。1試合平均のシュート本数はフォラリン・バログンの2.6本に次ぐ2.0本で、味方からのパスを引き出す能力の高さも印象的だ。

 北朝鮮代表との2試合には、個で局面を打開してチャンスを生み出せる伊東純也と三笘薫が不在。相手がスペースを埋めてきた場合はロースコアで試合が進む可能性もあるだろう。そういった局面で南野の勝負強さが活きるはず。現メンバーで通算最多の20得点を記録する29歳がチームを救うかもしれない。

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