サッカー日本代表、タイ代表戦予想スタメン全選手紹介&フォーメーション。アジアカップ前のテストマッチで起用されるのは…

【写真:Getty Images】

 サッカー日本代表は2024年1月1日、TOYO TIRES CUP 2024でタイ代表と対戦する。同月12日に開幕するAFCアジアカップに向けた貴重なテストマッチに、日本代表はどのようなメンバーを起用するのか。先発メンバーとフォーメーションを予想して紹介する。※情報は12月30日時点
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GK:鈴木彩艶
生年月日:2002年8月21日(21歳)
所属クラブ:シントトロイデン(ベルギー)
22/23リーグ戦成績:16試合26失点
日本代表通算成績:3試合0失点

 シーズン終了直後に右手舟状骨骨折の手術を受けた大迫敬介のアジアカップ参戦は絶望的となった。タイ代表戦は日本代表キャップ数1の前川黛也、初招集の野澤大志ブランドンが招集されているが、同3の鈴木彩艶が起用されることになるだろう。

 浦和レッズ時代は西川周作の存在もあって出場機会は限られたが、身長190cm体重98kgの恵まれた体格が持つポテンシャルは無限に広がる。マンチェスター・ユナイテッドからもオファーを受けた逸材は今夏、日本人選手が多く在籍するシントトロイデンで欧州でのキャリアをスタートさせた。新天地では第5節の初出場からゴールマウスを守り続けている。

 やはり最大の武器は的確なポジショニングと類まれなる身体能力を活かしたセービング技術で、日本代表の練習でもきわどいコースのシュートを次々と止めていた。日本代表ではこれまで3試合でゴールマウスを守り、未だ失点を許していない。アジアカップでも正GKに据えられる可能性が高いだけに、タイ代表を無失点に抑えてカタールへ向かいたいところだろう。

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DF:菅原由勢
生年月日:2000年6月28日(23歳)
所属クラブ:AZアルクマール(オランダ)
22/23リーグ戦成績:16試合0得点4アシスト
日本代表通算成績:8試合1得点

 オランダの強豪AZアルクマール在籍5年目を迎え、23歳という若さでリーグ戦の出場試合数は120試合を超えた。欧州で着実に実績を積み重ねる菅原由勢は、FIFAワールドカップカタール大会以降、日本代表でも欠かせない存在となっている。

 精度の高いクロスをはじめ、攻撃参加が魅力だった菅原は、オランダの地で攻守ともにレベルアップし、内田篤人酒井宏樹といった歴代の日本代表右サイドバックに勝るとも劣らない実力を備える。AZでは今季の前半戦だけで4アシストを記録し、日本代表では11月21日のシリア代表戦で初ゴールをマークしている。

 唯一の心配事は過酷なスケジュールで、AZではリーグ戦と国内カップ戦に加え、UEFAカンファレンスリーグを予選から戦ったため、日本代表を含めると菅原は前半戦だけで公式戦29試合に出場している。そういった疲労を考慮して先発起用を回避する可能性はあるが、何も問題がなければ菅原がタイ代表戦のピッチに立つだろう。

DF:板倉滉
生年月日:1997年1月27日(26歳)
所属クラブ:ボルシア・メンヒェングラートバッハ(ドイツ)
22/23リーグ戦成績:7試合2得点0アシスト
日本代表通算成績:22試合1得点

 10月26日、日本代表に悪いニュースが入った。ドイツの強豪ボルシア・メンヒェングラートバッハは、日本代表の守備の要でもある板倉滉が手術を受けて数週間離脱することを発表した。通称ネズミと呼ばれる関節内遊離体を除去する手術を受けた板倉は、クリスマス前の復帰を目指してチームに合流したが、公式戦に復帰できないままウインターブレイクを迎え、日本代表に合流している。

 年内に公式戦で復帰することはできなかったが、タイ代表戦の出場に支障はないようだ。タイ代表戦はアジアカップに向けて実践感覚を取り戻す貴重な機会で、町田浩樹や谷口彰悟らとの連係を確認する時間になるだろう。

 アジアカップ期間中に27歳になる板倉は、日本代表においては冨安健洋と並ぶディフェンスリーダーとなる。ブンデスリーガ屈指の対人守備と配球力を備えた板倉は、コンディションに細心の注意を払いながらテストマッチに臨む。

DF:町田浩樹
生年月日:1997年8月25日(26歳)
所属クラブ:ユニオン・サンジロワーズ(ベルギー)
22/23リーグ戦成績:17試合0得点0アシスト
日本代表通算成績:5試合0得点

 タイ代表戦にはセンターバックを本職とする選手が4人選ばれている。谷口彰悟は所属クラブのスケジュールの影響で29日の夜に日本に到着し、30日の練習は別メニュー調整に。コンディションを考えると、合流が早かった町田浩樹が長い時間プレーすることになりそうだ。

 鹿島アントラーズからユニオン・サンジロワーズに加入して2年が経った。190cmという恵まれた体格と精度の高い左足のフィードを武器とするセンターバックは、ベルギーリーグでよりたくましいディフェンダーに成長。昨季前半は怪我に悩まされたが、今季は開幕から3バックの一角を不動のものとし、日本代表にも9月から3か月連続で招集されて5試合に出場している。

 冨安健洋と伊藤洋輝がアジアカップ開幕に間に合うか不透明な中で、センターバックと左サイドバックでプレーできる町田の存在は貴重だ。まずは元日のタイ代表戦で、その能力の高さを日本代表に還元することになる。

DF:森下龍矢
生年月日:1997年4月11日(26歳)
所属クラブ:名古屋グランパス
2023リーグ戦成績:33試合4得点4アシスト
日本代表通算成績:1試合0得点

 日本代表における左サイドバックのファーストチョイスは伊藤洋輝だが、伊藤は11月27日のリーグ戦で負傷し、一足先に帰国して治療に専念していた。今回の代表合宿では30日まで完全合流できていないため、タイ代表戦には間に合わない可能性が高い。その場合は森下龍矢がこのポジションを埋めることになるだろう。

 3バックが基本布陣の名古屋グランパスでは左ウイングバックを務めることが多く、リーグ戦33試合に出場した今季は、キャリアハイの4得点4アシストという結果を残した。12月22日にはレギア・ワルシャワ(ポーランド)への期限付き移籍が発表され、アジアカップ後は海外に活躍の場を移すことが決まっている。

 日本代表には6月、9月と連続して招集されていたが、中山雄太の復帰に伴う形で10月、11月は選外に。練習では左足のクロスが精度を欠くシーンが見受けられたが、本番で結果を残すことはできるだろうか。タイ代表戦は今後の日本代表における立ち位置を決める意味でも重要な時間になるかもしれない。

MF:田中碧
生年月日:1998年9月10日(25歳)
所属クラブ:フォルトゥナ・デュッセルドルフ(ドイツ)
22/23リーグ戦成績:16試合4得点1アシスト
日本代表通算成績:24試合6得点

 田中碧が日本代表に定着して2年以上が経ち、年下の選手も増えてきた。所属クラブの都合により遠藤航と守田英正を招集できなかったタイ代表戦では、田中に攻守のかじ取り役が任されると考えていいだろう。16日のリーグ戦を最後に所属クラブはウインターブレイクに入っており、コンディションの部分でも問題ないはずだ。

 フォルトゥナ・デュッセルドルフ在籍3年目を迎えた今季、田中はリーグ戦でキャリアハイの4得点を挙げている。日本代表でも9月のドイツ代表戦、10月のカナダ代表戦でゴールネットを揺らし、11月のミャンマー代表戦ではアシストを記録。中盤の相棒によってタスクは変わるが、タイ代表戦でも役割によってはフィニッシュワークに絡む場面も見られるはずだ。

 アジアカップは決勝まで進めば7試合を戦うこととなり、前回大会のように大会中に負傷者が出ることもあるだろう。そういった意味で遠藤、守田に続く位置づけの田中の存在は重要。日本代表はグループステージでベトナム代表、インドネシア代表と対戦する。同じ東南アジア勢のタイ代表とのテストマッチは、同大会につながる一戦となる。

MF:佐野海舟
生年月日:2000年12月30日(23歳)
所属クラブ:鹿島アントラーズ
2023リーグ戦成績:27試合1得点0アシスト
日本代表通算成績:1試合0得点

 遠藤航と守田英正が不在のタイ代表戦では、成長著しい佐野海舟に出番が回ってくると予想する。11月は伊藤敦樹の負傷により追加招集という形で初選出され、ミャンマー代表戦でいきなりデビューする形になった。2022シーズンまでJ2でプレーしていた佐野は、J1初挑戦から1年足らずで日本代表のユニフォームに袖を通している。

 Jリーグ屈指のボール奪取能力や、そこから運んで攻撃につなげるスピードが、ミャンマー代表より自力で勝るタイ代表にどこまで通用するのだろうか。懸念材料はシーズン最終戦から1か月近く空いていることだが、鹿島のスタッフの協力を得る形で、この試合、そしてアジアカップに向けて準備を整えてきた。

 タイ代表戦2日前の30日には23歳の誕生日を迎えた。タイ代表戦でゴールを決めれば、満員の国立競技場でチームメイトは盛大に祝ってくれるはずだ。

MF:堂安律
生年月日:1998年6月16日(25歳)
所属クラブ:フライブルク(ドイツ)
22/23リーグ戦成績:16試合1得点1アシスト
日本代表通算成績:41試合7得点

 2018年のFIFAワールドカップロシア大会後は不動の右ウイングで、日本代表のエース的な立ち位置だったが、5年の月日が流れる間に堂安律の立場も大きく変化した。右サイドで不動の地位を築く伊東純也も今回は帯同しているが、テストマッチという意味合いを考えると堂安に出番が回ってくると予想する。

 昨季ブンデスリーガ5位と躍進したフライブルクで5得点6アシストをマークし、今季もレギュラーの座を確保している。今季はわずか1得点で、昨季に比べるとシュートに絡むシーンが減少している。それでも、リーグ戦、UEFAヨーロッパリーグ(EL)、DFBポカール(カップ戦)が並行して行われる過密日程の中で、堂安は公式戦全試合に出場。守備面での評価も高く、ELでは2得点3アシストと結果も残している。日本代表ではミャンマー代表戦で6本のシュートを浴びせて得点を記録した。

 短めのウインターブレイクを挟んで日本代表に合流し、練習では強烈なシュートを何度もお見舞いしていた。昨年のW杯でも見せたミドル弾を、背番号10はタイ代表戦でも見ることができるだろうか。

MF:南野拓実
生年月日:1995年1月16日(28歳)
所属クラブ:ASモナコ(フランス)
22/23リーグ戦成績:16試合5得点4アシスト
日本代表通算成績:51試合17得点

 久保建英や鎌田大地が不在のタイ代表戦は、南野拓実にとって貴重なアピールの場になるだろう。昨年のFIFAワールドカップでは背番号10をつけたが、昨季は加入したASモナコで不振に陥り、W杯後は代表から遠ざかった。それでも、今季はモナコで結果を残し、10月に満を持して代表に復帰している。

 三笘薫の不参加が決定的なアジアカップを見据えてか、日本代表の練習では左サイドに入る場面もある。また、今季のモナコでは[3-4-2-1]のシャドーに入ることが多く、右寄りのポジションでプレーすることも多いが、タイ代表戦ではトップ下での起用になると予想する。

 4年前のアジアカップからメンバーは大きく入れ替わったため、南野は前回大会を知る数少ない1人となった。失意のW杯と不本意だった昨季の不振を乗り越えた南野は、日本代表でも結果を残すことができるだろうか。

FW:中村敬斗
生年月日:2000年7月28日(23歳)
所属クラブ:スタッド・ランス(フランス)
22/23リーグ戦成績:12試合2得点1アシスト
日本代表通算成績:4試合4得点

 今季からプレーするスタッド・ランスでもレギュラーの座を手中に収めつつあった中村敬斗だが、日本代表としてプレーした10月のカナダ代表戦で相手選手のタックルを受けて足首を負傷してしまった。1か月強に渡って戦線を離れ、12月1日のストラスブール戦で復帰し、満を持して日本代表にも復帰している。

 三笘薫が負傷によりアジアカップ出場が絶望的となったことで、中村にかかる期待は大きくなる。個で打開できる三笘とは異なり、よりゴールに近い位置で仕事ができる中村の存在は、日本代表に新たな攻撃の形を提供することになるだろう。練習では中村に加えて奥抜侃志、南野拓実も左サイドでプレーしているが、10月以来の選出となる中村がテストされるとみている。

 年内ラストマッチとなったル・アーブル戦では右サイドからのクロスをボレーでうまく合わせてゴールネットを揺らした。日本代表でも4試合4得点と結果を残す中村は、アジアカップを前にした貴重なテストマッチでどのようなインパクトを残すのだろうか。

FW:細谷真大
生年月日:2001年9月7日(22歳)
所属クラブ:柏レイソル
2023リーグ戦成績:34試合14得点0アシスト
日本代表通算成績:3試合1得点

 タイ代表戦に招集されている1トップ候補は3人だが、上田綺世と浅野拓磨は30日までに全体練習に完全合流できていない。2人が照準をアジアカップに合わせることにプライオリティーを置くとなると、タイ代表戦では細谷真大が抜擢される可能性は十分にある。

 2001年生まれの細谷はパリ五輪世代のエース候補で、大岩剛監督率いるU-22日本代表に欠かせない存在だ。前回の代表活動でもU-22日本代表に招集されていたが、古橋亨梧の負傷に伴い追加招集されている。2試合ともに途中出場しており、シリア代表戦では記念すべき代表初ゴールをマークしている。

 2023シーズンは所属する柏レイソルでもキャリアハイのリーグ戦14得点をマークした。マテウス・サヴィオとのホットラインは柏の武器で、巧みな動き出しで相手のディフェンスラインを突破するプレーが魅力だ。タイ代表戦では伊藤涼太郎や堂安律といった優れたパサーと共演することで、どのようなプレーを見せてくれるのだろうか。

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