バルセロナ史上最強!伝説の英雄5人。輝かしい歴史を作り上げた偉大なカリスマたち

【写真:Getty Images】

 21世紀もバルセロナは2008/09シーズンからのラ・リーガ3連覇や2度の三冠(ラ・リーガ、コパ・デル・レイ、UEFAチャンピオンズリーグ)を達成している。こうした輝かしい成績を残しているスペインの名門では、これまで多くのレジェンドたちが活躍してきた。今回は、21世紀以降に在籍した選手の中から厳選した5人の伝説の英雄を紹介する。(在籍期間、通算成績は『transfermarkt』を参考)

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●MF:アンドレス・イニエスタ(元スペイン代表)
生年月日:1984年5月11日
在籍期間:2002年7月~2018年6月
通算成績 :674試合57得点136アシスト
主な獲得タイトル:ラ・リーガ(9回)、UEFAチャンピオンズリーグ(4回)、コパ・デル・レイ(6回)、スーペルコパ(7回)、UEFAスーパーカップ(3回)、FIFAクラブワールドカップ(3回)

 同じカンテラ(下部組織)出身のシャビ・エルナンデスらと共に21世紀のバルセロナの中盤を牽引していたのがアンドレス・イニエスタだ。2002/03シーズンにトップチームに昇格して以降、18年夏にヴィッセル神戸へと移籍するまでバルセロナ一筋でプレーした。

 2002/03シーズンにトップチームデビューを飾った当初は途中出場が多く、選手層が厚いこともあり、意外にもバルセロナでレギュラーに定着するのは長い時間を擁している。2006/07シーズンから絶対的なレギュラーに定着すると、2008/09シーズンからのジョゼップ・グアルディオラ体制や2014/15シーズンからのルイス・エンリケ体制でも多くの試合に出場した。

 通算674試合で57得点と決してゴールを決める回数が多かった選手ではないが、強力3トップを最大限に活かす黒子としてその重要な役割を担った。

 2015/16シーズンからはシャビが退団したことに伴い主将に就任。17年10月にはバルセロナとクラブ史上初の生涯契約を結んだが、2017/18シーズン終了後にバルセロナを退団することを決断した。獲得したタイトル数32はリオネル・メッシに抜かれるまでクラブ歴代1位の記録であり、バルセロナに所属したスペイン人選手では歴代最多の数となっている。

 2023年8月に神戸からUAE1部のエミレーツ・クラブに移籍。39歳になった今でも現役生活を続けている。

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●MF:シャビ・エルナンデス(元スペイン代表)

生年月日:1980年1月25日

在籍期間:1998年7月~2015年6月

通算成績 :767試合85得点185アシスト
主な獲得タイトル:ラ・リーガ(8回)、UEFAチャンピオンズリーグ(4回)、コパ・デル・レイ(3回)、スーペルコパ(6回)、UEFAスーパーカップ(2回)、FIFAクラブワールドカップ(2回)

 現在、バルセロナでトップチームの監督を務めるシャビは選手としてバルセロナに数々のタイトルをもたらしている。11歳でカンテラに入団して以降、15年夏にカタールのアル・サッドへ移籍するまでバルセロナ一筋でプレーした。

 1998/99シーズンにトップチームデビューを飾ると、後にトップチームへと昇格することとなるアンドレス・イニエスタやセルヒオ・ブスケツらと中盤で抜群のコンビネーションを発揮した。2008/09シーズンからはかつてのチームメイトでもあるジョゼップ・グアルディオラが監督に就任するとシャビの役割はさらに重要となり、ペップ就任1年目のラ・リーガ、コパ・デル・レイ、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)の三冠達成に大きく貢献している。

 カルレス・プジョルがバルセロナを退団した2014/15シーズンは主将に就任した。セビージャより加入したイバン・ラキティッチの台頭もあり、同シーズンは控えに回ることも増えたが2008/09シーズンに次いで自身2度目の三冠達成に貢献した。そして同シーズン限りでバルセロナを離れ、アル・サッドへと移籍。2018/19シーズン限りで現役を引退すると同時に同クラブで監督キャリアをスタートさせた。そして21年11月に古巣バルセロナの監督に就任し、幼少期から長年過ごしたクラブへ戻ってきた。

●FW:リオネル・メッシ(アルゼンチン代表)

生年月日:1987年6月24日
在籍期間:2005年7月~2021年8月
通算成績 :778試合672得点303アシスト
主な獲得タイトル:ラ・リーガ(10回)、UEFAチャンピオンズリーグ(4回)、コパ・デル・レイ(7回)、スーペルコパ(8回)、UEFAスーパーカップ(3回)、FIFAクラブワールドカップ(3回)

 史上最多7度のバロンドールを受賞しているリオネル・メッシは、数々のスター選手がプレーしたバルセロナで歴代最多となる35のタイトルを獲得している。通算778試合672得点はいずれもクラブ史上最多だ。

 13歳の時に母国アルゼンチンからスペインへと渡ったメッシは、17歳で迎えた2004/05シーズンにトップチームデビュー。自身初のリーグ戦二桁ゴールを達成した2006/07シーズンは、ディエゴ・マラドーナを彷彿させる「5人抜きゴール」や「神の手ゴール」などサポーターの記憶に残る数々のプレーを魅せた。バルセロナの下部組織(カンテラ)が生んだ史上最高の選手だ。

 2008/09シーズンと2014/15シーズンはエースとしてラ・リーガ、コパ・デル・レイ、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)の三冠を達成。2011/12シーズンはラ・リーガだけで50ゴールを決め、欧州のリーグシーズン最多得点記録を更新した。2018/19シーズンからはバルセロナの主将に就任したメッシだったが、21年夏にサラリーキャップの関係でラ・リーガに選手登録をすることができず、不本意な形でバルセロナを退団することが決定。退団会見では大粒の涙を流した。

●FW:サミュエル・エトー(元カメルーン代表)

生年月日:1981年3月10日
在籍期間:2004年8月~2009年7月
通算成績 :199試合130得点40アシスト
主な獲得タイトル:ラ・リーガ(3回)、UEFAチャンピオンズリーグ(2回)、コパ・デル・レイ(1回)、スーペルコパ(2回)

 アフリカ史上最高のストライカーとも評されるサミュエル・エトーは、バルセロナでラ・リーガ優勝3回、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)優勝2回、コパ・デル・レイ優勝1回、スーペルコパ優勝2回と在籍した5年間で多くのタイトルを獲得している。

 レアル・マドリードにも在籍していた経験があるエトーだが、同クラブではトップチームに定着することができず、マジョルカでのプレーを経て04年夏にバルセロナに加入した。加入初年度から背番号9に相応しい活躍を披露し、ストライカーに固定されてからはハイペースでゴールを量産。2004/05シーズンのラ・リーガ優勝の原動力となった。

 続く2005/06シーズンにバルセロナはラ・リーガとCLの二冠を達成している。その中でエトーは重要な役割を担っており、ラ・リーガで26ゴールを決めて得点王を獲得。CL決勝アーセナル戦ではチームを優勝に導く貴重な同点ゴールを決めた。

 そしてジョゼップ・グアルディオラが新監督に就任した2008/09シーズン、一度はグアルディオラに構想外を言い渡されるが一転してバルセロナに残留。ティエリ・アンリ、リオネル・メッシと最強3トップを形成し、ラ・リーガでキャリアハイの30ゴールを決めている。そしてこのシーズンのラ・リーガ、コパ・デル・レイ、CLの三冠達成の立役者となった。

●FW:ロナウジーニョ(元ブラジル代表)

生年月日:1980年3月21日
在籍期間:2003年7月~2008年7月
通算成績 :207試合94得点70アシスト
主な獲得タイトル:ラ・リーガ(2回)、UEFAチャンピオンズリーグ(1回)、スーペルコパ(2回)

 在籍年数はわずか5年とリオネル・メッシやシャビ・エルナンデスらと比較するとバルセロナでプレーした期間は短いが、天才・ロナウジーニョはスペインの地で絶大なインパクトを残した。

 2003/04シーズンにパリ・サンジェルマン(PSG)からバルセロナに加入したロナウジーニョは、加入初年度から背番号10に相応しい活躍を披露。タイトル獲得とはならなかったが、そのシーズンはチーム1位となる公式戦22ゴールを決めた。翌2004/05シーズンはラ・リーガを制し、加入後初のタイトルを獲得した。2005/06シーズンはラ・リーガとUEFAチャンピオンズリーグの二冠達成に大きく貢献している。また、バルセロナで数多くタイトルを獲得したこともあり、バロンドールやFIFA年間最優秀選手、UEFA年間最優秀選手賞など様々な個人タイトルを受賞した。

 この頃がロナウジーニョの全盛期とされており、世界最高峰のスキルを活かした創造性の高いドリブルを止めることは困難だった。ブラジルが誇るファンタジスタは、在籍した5年間で異彩を放った華麗なスキルや数々のゴラッソで世界のファンを魅了した。

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