なぜ獲った…。バルセロナ、冬の大失敗補強5選。あまりに残念…。まったく活躍しなかった実力者たち

【写真:Getty Images】

●MF:イブラヒム・アフェライ(元オランダ代表)

 2024年1月のマーケットが動いている。各クラブがシーズン前半戦に起きた問題を解決するために新しい力を探す時期だ。好機とみれば、ビッグネーム獲得に動く場合もある。今回は名門バルセロナが冬に獲得した選手のうち、うまくいかなかった補強を厳選して紹介する。(在籍期間や成績は『transfermarket』参照)
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生年月日:1986年4月2日
在籍期間:2011年1月~2012年8月、2013年6月~2014年8月
バルセロナ通算成績:35試合2得点1アシスト

 PSVの下部組織出身のイブラヒム・アフェライは、17歳でトップデビュー。2004/05シーズンのリーグ戦第30節からスタメンの座を掴むと、翌シーズンにはヨハン・クライフ賞(オランダ年間若手最優秀選手賞)に選出されるなど、将来を嘱望されていた。

 そんなオランダの逸材がバルセロナに加入したのは、2011年1月のこと。PSVでリーグ4連覇など、数々のタイトル獲得に貢献したアフェライは300万ユーロ(約43.26億円)という移籍金でスペインへ渡った。しかし、この移籍は双方にとって失敗だったと言えるだろう。

 加入した2010/11シーズンこそコンスタントに出場機会を得ていたが、翌シーズンからは負傷とレンタル移籍を繰り返す日々。10/11シーズン以降、バルサでは公式戦7試合の計149分間しかピッチに立つことが出来ず、契約満了となった2015年の夏に退団した。

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●MF:フィリッペ・コウチーニョ(ブラジル代表)
生年月日:1992年6月12日
在籍期間:2018年1月~2019年8月、2020年8月~2022年1月
バルセロナ通算成績:106試合25得点14アシスト

 リバプールで凄まじい活躍を見せたフィリッペ・コウチーニョは、2018年1月にバルセロナへ移籍。ボーナスを含めて最大1億4200万ポンド(約214億5000万円)という当時のクラブ史上最高額でバルサの一員となった。

 しかし、バルサではリバプール在籍時にみせた切れ味鋭いドリブルや決定機を生み出すラストパス、さらに代名詞となっていた左45度からの強烈なミドルシュートをなかなか見せることが出来ず。加入した2017/18シーズンはリーグ戦18試合で7得点6アシストという結果を残したが、翌シーズンはリーグ戦34試合に出場しながらも5得点2アシストに終わってしまった。

 その後、2019年夏にバイエルン・ミュンヘンへレンタル移籍に出され、2020年夏にバルサに復帰するも、同年12月に左ひざの外側半月板を負傷。約8ヵ月間の長期離脱を強いられてしまい、20/21シーズンを棒に振ってしまった。翌シーズンには復帰を果たしたが、既に放出候補となっていたコウチーニョにはチーム内で居場所がなく、2022年1月にアストン・ビラへレンタル移籍すると2022年の夏に完全移籍。ほとんど何も出来ぬままバルサを去ることとなった。

●FW:ロナルド・デ・ブール(元オランダ代表)
生年月日:1970年5月15日
在籍期間:1999年1月~2001年1月
バルセロナ通算成績:55試合3得点5アシスト

 オランダのレジェンド、ロナルド・デ・ブールもバルセロナが冬の補強で失敗した1人だ。アヤックスの下部組織出身の同選手は17歳でトップチームデビュー。1989/90シーズンから定位置を掴むと、同クラブに在籍した約9シーズンで計14個ものタイトルを獲得し、1994年と1996年にはオランダ年間最優秀選手に選出された。

 全てを勝ち取ったロナルド・デ・ブールは、1999年1月にアヤックスで共闘したルイス・ファン・ハール監督率いるバルセロナへ移籍。恩師の下で加入後すぐに定位置を確保して1998/99シーズンのラ・リーガ優勝に貢献したが、同選手のパフォーマンスはアヤックス在籍時とは程遠いものだった。

 翌シーズンにはチーム内での序列が低下すると、99/00シーズン途中からベンチを温める日々。ピッチに立ってもほとんど結果を残すことが出来ず、在籍した約2年間で公式戦55試合3得点5アシストという不甲斐ない結果に終わってしまった。

●MF:ケヴィン=プリンス・ボアテング(元ガーナ代表)
生年月日:1987年3月6日
在籍期間:2019年1月~2019年6月
バルセロナ通算成績:4試合0得点0アシスト

 ヘルタ・ベルリンでプロキャリアをスタートしたケヴィン=プリンス・ボアテングは、トッテナム、ドルトムント、ACミランなど様々なクラブでプレー。各国リーグでタイトルを獲得し、2019年1月に買取オプション付きの半年間のレンタルでバルセロナにやってきた。

 バルサは同時期にムニル・エル・ハダディが退団。ルイス・スアレスのバックアッパーが不在となったため、2018/19シーズンにセリエAでリーグ戦13試合4得点1アシストの活躍を見せていた31歳のボアテングに白羽の矢が立ったのだ。

 経験豊富な同選手には即戦力となる活躍が期待されたが、バルサ加入後はベンチとベンチ外を繰り返す日々。半年間のレンタル移籍とはいえ、公式戦出場はわずか4試合で結果を残すことも出来なかったボアテングの獲得は、明らかに失敗だった。

●MF:ジェオヴァンニ(元ブラジル代表)

生年月日:1980年1月11日
在籍期間:2002年1月~2003年1月
バルセロナ通算成績:43試合3得点3アシスト

 ブラジルの名門クルゼイロECで育ったジェオヴァンニは、1999年にトップチームデビュー。2000年に行われたシドニー五輪に出場した際には、グループリーグでU-23日本代表と対戦した。また2001年7月にはブラジル代表に初選出され、同年に行われたコパ・アメリカ2001・グループリーグ第1節のメキシコ代表戦でデビューを飾った。

 バルサは、そんな成長著しいジェオヴァンニを2002年1月に移籍金2000万ユーロ(約284億円)で獲得した。主に途中出場だったが、当時21歳だった同選手は加入後すぐに出場機会を確保するなど、将来を期待されていた。 しかし、2001/02シーズンいっぱいで加入当時にバルサを率いていたカルロス・レシャック監督が解任。02/03シーズンに後任としてルイス・ファン・ハール監督が就任すると出場機会が激減し、ほとんどの時間をベンチで過ごすこととなってしまった。

 出番を失ったジェオヴァンニは、2003年1月にベンフィカへレンタル移籍に出された後、同年7月に完全移籍。監督交代がなければ主力選手となっていたかもしれないが、当時の移籍金2000万ユーロ(約284億円)で公式戦43試合3得点3アシストという成績は、失敗だったと言わざるを得ないだろう。

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