最も集客したクラブは? Jリーグ観客数ランキング51〜60位。J1〜J3全60クラブの下位に沈んだのは…【2023年】

【写真:Getty Images】

 明治安田生命Jリーグは2023シーズンの全日程を終えた。長いシーズンの中でそれぞれのクラブに紆余曲折があったが、シーズンを通して最も多くの観衆を動員したクラブはどこなのか。J1~J3の全60クラブのホームゲーム入場者数を集計してランキング形式で51〜60位を紹介する。
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60位:福島ユナイテッドFC
ホームスタジアム:とうほう・みんなのスタジアム(収容可能人数:約21000人)
会津総合運動公園あいづ陸上競技場(収容可能人数:約7290人)
平均入場者数:1229人

 福島県のとうほう・みんなのスタジアムをホームスタジアムとする福島ユナイテッドFCはコロナ禍で平均入場者数が一時激減して数が一時激減して1000人を下回ったものの、2023シーズンは1試合平均1229人が訪れている。ゴールデンウィークのカマタマーレ讃岐戦では今シーズン最多の1865人、シーズン終盤の2試合は1664人を動員している。

 アウェイ戦での勝率は47%と高い数字を示したが、ホーム勝率はわずかの16%。なんとか収容可能人数の多いスタジアムで勝率を上げたいところではある。

 最終的に15位でシーズンを終えた福島ユナイテッドFCは、2023年シーズン途中からチームの指揮をとっていた依田氏が清水エスパルスのコーチに就任することが決まり、2024シーズンは寺田周平氏を監督に迎えることが決定している。

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59位:いわてグルージャ盛岡
ホームスタジアム:いわぎんスタジアム(収容可能人数:5046人)
ウエスタンデジタルスタジアムきたかみ(収容可能人数:6388人)
平均入場者数:1254人

 いわてグルージャ盛岡がホームスタジアムにしているいわぎんスタジアムはサッカーだけでなくラグビーなどにも使われる球技場で、山々に囲まれ、晴れた日には青空が澄み渡るのが特徴だ。

 2022年にJ2リーグへ昇格し、東京ヴェルディ戦ではホームで最高入場者数3256人を記録している。しかし最終的に残留を争っていたザスパクサツ群馬に完敗、わずか1年でJ3リーグへ降格した。J2に上がった2022年の1試合平均は1749人の観客を集めたが、今シーズンは平均1254人と少し寂しいのが事実である。開幕戦のアスルクラロ沼津戦では1843人を動員するも、しばらくは観客数が伸びなかった。

 コーチとしてJ3からJ2への昇格を経験している中三川哲治監督が、2024シーズンも継続することが決まっている。優勝での昇格を目指し、2024年に更なる期待がかかる。

58位:Y.S.C.C.横浜
ホームスタジアム:ニッパツ三ツ沢球技場(収容可能人数:15454人)
平均入場者数:1469人

 Y.S.C.C.横浜のみならず、横浜F・マリノス、横浜FCやラグビーの会場としても使用されているニッパツ三ツ沢球技場。今シーズンのY.S.C.C.横浜は、開幕3連敗から始まった。三ッ沢で行われた第8節FC今治戦でようやくホーム初勝利を収め、8戦無敗を記録した。ただ、その後は再び低迷して監督交代も経験した。最終的には12位でシーズンを終えている。

 3月の晴天、多くのサポーターを擁する松本山雅FCを迎えた第3節では、シーズン最多の3453人を記録。この試合の次に観客を動員した試合は終盤第37節・AC長野パルセイロ戦の2387人となった。

 2013シーズンのJリーグ入会以来、観客動員数は1000人前後で推移していたが、昨季は1293人、今季は1469人と上昇傾向にある。成績は2021シーズンを除いて下位に沈み続けているが、集客力を伸ばしている。

57位:テゲバジャーロ宮崎
ホームスタジアム:ユニリーバスタジアム新富(収容可能人数:5354人)
平均入場者数:1552人

 テゲバジャーロ宮崎はコロナ禍である2021年にJ3へと昇格した。平均入場者数は1157人で決して多くなかったが、3位という好成績を納めている。

 昨季は1293人、今季は1469人と平均入場者数は年々増加しているものの、成績は9位、19位と右肩下がりに。今季もシーズンを通じてなかなか調子をあげることができず、J3に昇格してから初めて負け越してしまった。ホームゲームでは第22節・ギラヴァンツ北九州戦を最後に勝利をつかむことができなかった。

 横浜F・マリノスユースの監督であった大熊裕司氏が2024シーズンから監督に就任することが決まった。増加傾向にある入場者数と同じように成績も上げることはできるのだろうか。

56位:奈良クラブ
ホームスタジアム:ロートフィールド奈良(収容可能人数:5,600人)
平均入場者数:1781人

 ロートフィールド奈良は自然に囲まれたスタジアムで、今季のホームゲームは晴天に恵まれることが多かった。

 奈良クラブは2023シーズンからJ3に昇格したチームで、トップ10の中で総得点はそこまで高くないものの、5位と確かな成績を残した。

 ホームでの開幕カードは松本山雅FCに0-2で敗北したものの、今季最多の4808人という観衆が集まった。しかし、それ以降は最終節を除いて2000人以下、冷たい雨が降った第4節・Y.S.C.C.横浜戦では821人の動員に留まった。

 ホーム最終節ではガイナーレ鳥取に1-2で敗れたが、3181人を動員した。松本山雅との最終節では1-0でアウェイ戦を勝ち切って開幕節のリベンジを果たし、今シーズンはポジティブな結果で終えた。Jリーグ入会2年目の来季は、今季を上回る数字を残すことはできるのだろうか。

55位:ヴァンラーレ八戸
ホームスタジアム:プライフーズスタジアム(収容可能人数:5124人)
平均入場者数:1890人

 プライフーズスタジアムをホームスタジアムとしているヴァンラーレ八戸は、クラブ史上最高位の7位でシーズンを終えた。その影響か、コロナ禍前より平均入場者数が増加しているので、いいシーズンと捉えることができるだろう。

 第4節のホーム開幕戦に勝利した後入場者数は増加したが、なかなか勝ちには手が届かなかった。その後は、第17節・AC長野パルセイロ戦で快勝したが、ホームでの勝利は秋までお預けとなった。それでも観客動員数を大きく落とすことなくシーズン終盤に突入した。

 3連勝で最終節を迎えた八戸は、ホームSC相模原を迎えた。試合は0-0の同点で終わったものの、2559人の入場者が押し寄せた。しかしホーム勝率は26%に対してアウェイ勝率は53%。11月、12月は3勝1分1敗という好成績でシーズンを締めくくり、同月の月間最優秀監督に選出された石﨑信弘監督は来季も続投する。来季はホームの後押しを勝利へとつなげることができるのだろうか。

54位:アスルクラロ沼津
ホームスタジアム:愛鷹広域公園多目的競技場(収容可能人数:10000人)
平均入場者数:1961人

 アスルクラロ沼津は、J3に昇格した2017年と2018年は一桁順位と共に平均3029人と入場者数も安定していた。コロナ禍になり925人と入場者数は激減、順位も少しずつ下がっている。しかし今シーズンの1試合平均は1961人観客を動員し、入場者数が戻ってきている。

 第3節ヴァンラーレ八戸戦では気温10.2℃と雨の中の試合で650人と寂しい入場者数だったが、シーズンの中盤にはホーム5連勝を記録し、平均入場者数も非常に好調だった。3-1で勝利した第32節の松本山雅戦では、今季最多の3657人が詰めかけている。

 2017年にJリーグに入会した沼津は、J3参入初年度からの2シーズンこそ上位に食い込んだが、その後は下位に沈む。昨季から指揮を執る中山雅史監督は、来季も続投することが決まっている。

53位:カマタマーレ讃岐
Pikaraスタジアム(収容可能人数:22338人)
平均入場者数:2062人

 2014年〜2018年までJ2経験のあるカマタマーレ讃岐のホームスタジアムであるPikaraスタジアムはメインスタンドは5階層まであり、四国最大級のスタジアムだ。四国県勢の戦いである第23節・今治FC戦は、ホーム戦最多となる5577人もの観衆が集まった。

 ホーム開幕節とホーム最終節は、入場者数が3000人台に乗ったが、シーズンを通して2000人を超えたのはわずか5試合。平均入場者数は4年ぶりに2000人を超えたが、毎年3000人を超えていたJ2時代と比べると大きく減少している。

52位:ガイナーレ鳥取
ホームスタジアム:Axisバードスタジアム(収容可能人数:16033人)
平均入場者数:2280人

 Axisバードスタジアムをホームスタジアムとするガイナーレ鳥取はホームでの勝ち星が夏まで遠のいた。第21節・松本山雅戦、前半でFW富樫佑太、牛之濱拓がゴールを決めると、後半に1点決められたものの2-1で逃げ切り、見事ホームで今季初の勝利を掴むことができた。

 ホームでの入場者数は、この第21節・松本山雅FC戦がトップで5411人の観衆が集まった。その次に観客を動員した試合は、開幕カードの愛媛FC戦で3702人。それ以外は2000人前後を動員する試合が多かった。

 今季は3シーズンぶりに一桁順位でシーズンを終えたが、昇格には手が届かず6位に終わった。平均入場者数も4シーズンぶりに2000人を超えたが、2657人を記録した2018シーズンから見ると減少傾向にある。

51位:SC相模原
ホームスタジアム:相模原ギオンスタジアム(収容可能人数:15300人)
平均入場者数:2308人

 相模原ギオンスタジアムをホームとするSC相模原は今季、第2節・福島ユナイテッドFCに勝利した後、15試合勝利なしと序盤に苦戦した。第18節の奈良クラブ戦でようやく勝ちを掴んでからは調子が上向き、順位を少し上げて18位でシーズンを終えている。

 気温が高く湿気の多い雨の日の第16節・ヴァンラーレ八戸戦で入場者数が992人と1000人を下回ってしまった試合があったものの、2023シーズンは1試合平均2308人の観衆を集めた。2014シーズンのJリーグ入会から2018シーズンまでは3000人以上を記録しており、近年は減少傾向にあると言えるだろう。

 Y.S.C.C.横浜との神奈川ダービーは1勝1引き分けだった。引き分けたアウェイ戦では892人と入場者が少なかったものの、ホームでは2145人の観客が相模原の勝利を見届けた。2021シーズンにJ2へ昇格するも、わずか1年で降格。2シーズン続けてJ2昇格を逃したが、成績も集客も上向きつつある状態で来季を迎える。

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