最も集客したクラブは?Jリーグ観客数ランキング31~40位。J1~J3全60クラブの中位につけるのは【2023年】

【写真:Getty Images】

 明治安田生命Jリーグは2023シーズンの全日程を終えた。長いシーズンの中でそれぞれのクラブに紆余曲折があったが、シーズンを通して最も多くの観衆を動員したクラブはどこなのか。J1~J3の全60クラブのホームゲーム入場者数を集計してランキング形式で紹介する。
-----------------------------------

40位:ギラヴァンツ北九州
ホームスタジアム:ミクニワールドスタジアム北九州(収容可能人数:15300人)

平均入場者数:3857人

 ギラヴァンツ北九州が本拠地とするミクニワールドスタジアム北九州は日本一海に近いスタジアムだ。そのため、ボールの行方によっては海にボールが飛んで行くこともある。スタンドとピッチの距離が近いダイナミックスタジアムとして2017年2月に開業した。

 今季の北九州はJ3で7勝10分21敗の最下位。JFLの結果により降格は免れたが、かつてJ2にいたチームにとっては非常に厳しい現実だ。第3節のカターレ富山戦で2-3の敗北を喫すると、そこから11試合白星なし。その後も調子は上がらず、第25節終了後のFC今治戦後に田坂和昭監督の辞任が決定した。小林伸二スポーツダイレクターが監督を引き継ぐも、チームを立て直すことができず。第29節のSC相模原戦から6連敗を喫し、今季は1度も連勝することなくシーズンを終えた。

 今季の平均入場者数は3857人。最多の人数が集まったのは8月19日に行われた第23節のFC琉球戦で8042人だった。今季2000人を下回った試合は一度もなく、安定した集客をしていたと言えるが、チームの成績が安定していればより人数は増えていたかもしれない。

<a href="https://www.footballchannel.jp/2023/12/05/post522971/" target="_blank" rel="noopener">最も集客したクラブは? Jリーグ観客数ランキング1~10位 全クラブ紹介</a>
<a href="https://www.footballchannel.jp/2023/12/06/post523217/" target="_blank" rel="noopener">最も集客したクラブは? Jリーグ観客数ランキング11位〜20位 全クラブ紹介</a>
<a href="https://www.footballchannel.jp/2023/12/11/post523648/" target="_blank" rel="noopener">最も集客したクラブは? Jリーグ観客数ランキング21位〜30位 全クラブ紹介</a>

39位:ザスパクサツ群馬
ホームスタジアム:正田醤油スタジアム群馬(収容可能人数:15190人)
平均入場者数:4121人

 ザスパクサツ群馬の本拠地である正田醤油スタジアム群馬は群馬県立敷島公園内にある陸上競技場である。春は桜、秋には紅葉と四季折々の景色が公園内で見られるのが特徴だ。

 大槻毅監督体制2年目の今季は14勝15分13敗の11位。開幕から3試合勝利がなかったが、第4節のモンテディオ山形戦で初勝利を記録すると、第6節から4連勝を果たした。第9節終了時点で4位に位置するなど、前半戦は非常に好調だった。しかし、後半戦で大ブレーキ。第17節から8試合勝利がなく、最後の3試合で3連敗を喫するなど、11位でシーズンを終えることになった。

 集客は波が激しく、1万人を超える試合があれば、2000人を下回る試合もあった。今季最多は第29節の栃木SC戦での1万823人。最低の来場者数は第24節のロアッソ熊本戦で1493人だった。第14節のレノファ山口戦でも2000人を下回る1719人を記録している。しかし、この2試合は雨だったこともあり、天候が影響したのかもしれない。

 4000人台の試合が多く、2000人を下回る試合が平均を下げてしまった印象。1万人を超える試合もあるため、非常にもったいなかった。

38位:ツエーゲン金沢
ホームスタジアム:石川県西部緑地公園陸上競技場(収容可能人数:2万261人)

平均入場者数:4225人

 石川県西部緑地公園陸上競技場をホームとするツエーゲン金沢は今季、J2で最下位となり、J3への降格が決まってしまった。開幕から4連敗を喫するも、その後は3連勝。第10節終了時点で9位に位置していたが、中盤戦以降は連敗も多くなっていき、8月12日に行われた第30節のロアッソ熊本戦から一度も勝利がないままシーズンを終えた。来季は伊藤彰監督のもと、1年でのJ2昇格を狙う。

 来場者数は波があり、9000人を超える試合があれば、2000人を下回ってしまう試合もあった。チームの不調もあってか、特に後半は3000人台の試合が多かった。最低を記録したのは第9節のいわきFC戦で1516人。2000人台が4試合あり、そこで平均を下げてしまった印象だ。

 最高来場者数を記録したのは、昇格争いをしていた清水エスパルスとの第35節で9277人。第21節の水戸ホーリーホックとの試合では8461人を記録するなど、1万人に近づける試合もあったが、収容可能人数が2万261人のスタジアムでは少し寂しいのが事実である。

37位:レノファ山口FC
ホームスタジアム:維新みらいふスタジアム(収容可能人数:1万5115人)

平均入場者数:4407人

 維新みらいふスタジアムを本拠地とするレノファ山口FCは今季開幕から3試合負けなしと好調だったが、その後は3連敗。第7節ブラウブリッツ秋田戦で勝利を収めたものの、第8節の栃木SC戦から10試合も勝利から遠ざかった。後半戦の序盤は5試合負けなしと調子が上がっていたが、その後は失速してしまい、結局、残留ラインギリギリの20位でフィニッシュした。

 最多来場者数を記録したのは第41節のFC町田ゼルビア戦で7022人。全体的には3000人〜4000人台の試合が多く、2000人台はわずか2試合となっている。1万人を超える試合が1度もなかったのは寂しいが、来場者数は比較的安定していた。

 開幕戦の大宮アルディージャ戦は雨であったにもかかわらず、4596人を記録している。他の試合の数字を見ても、雨でも極端に来場者数を減らすことはなかった。来季は1試合でも1万人を超えることができるか。今季20位だった山口は、来場者とともに成績も上げたいところだ。

36位:FC岐阜
ホームスタジアム:岐阜メモリアルセンター長良川競技場(収容可能人数:1万6310人)

平均入場者数:4733人

 岐阜メモリアルセンター長良川競技場を本拠地とするFC岐阜は今季、平均入場者数で4733人を記録し、J3では3番目に入った。今季の岐阜は好不調の波が激しく、開幕から3試合負けなしだったが、第6節からは4連敗を喫した。その後7試合負けなしと立て直したかに思えたが、中盤戦でも勝てない時期が続き、J2昇格は叶わず、8位でシーズンを終えた。

 一方で来場者数は安定していた。3000人を下回った試合はなく、最高は第38節のギラヴァンツ北九州戦の7019人だった。6000人台は4試合で、ほとんどの試合が3000人台後半〜4000人台後半と安定。第24節のガイナーレ鳥取戦は雨であったにも関わらず、3692人が訪れた。J3でも屈指の人気を誇るチームだということが分かる。

 来場者数は安定しているため、今後は1万人を超える試合を増やしたいところ。元日本代表の田中順也柏木陽介がすでに現役引退を発表し人気選手が抜けた岐阜だが、来季の来場者数に影響するだろうか。

35位:栃木SC
ホームスタジアム:カンセキスタジアムとちぎ(収容可能人数:2万4670人)

平均入場者数:5834人

 栃木SCは今季、開幕から4試合勝利なしと序盤に苦戦し、第5節の大宮アルディージャ戦でようやく初白星を挙げた。その後も苦戦が続き、第35節のジェフユナイテッド市原・千葉戦で敗戦して以降、最終節まで勝利なしでシーズンを終えた。

 本拠地であるカンセキスタジアムとちぎでは、第9節のモンテディオ山形戦で2901人と3000人を下回ってしまったものの、ほとんどの試合で4000人を超え平均は5834人となった。雨だった試合もほとんどなく、今季は天候にも恵まれていた。

 最多の来場者数を記録したのは、最終節のジュビロ磐田戦で1万741人。磐田の昇格残留がかかっていたこともあり、来場者数が伸びた様子。また、第39節の大分トリニータ戦でも1万人を超える観衆が集まった。1万人を超えたこの2試合が平均来場者数を上げた印象だ。来季は成績も上がると、さらに来場者数が伸びるかもしれない。

34位:鹿児島ユナイテッドFC
ホームスタジアム:白波スタジアム(収容可能人数:1万2606人)

平均入場者数:5976人

 白波スタジアムを本拠地とする鹿児島ユナイテッドFCは今季、愛媛FCに次ぐ2位でJ2昇格を決めた。序盤こそ苦戦を強いられたものの、第8節のいわてグルージャ盛岡戦から4連勝。その後波はあったが、後半戦に調子を上げ第28節から2位をキープして、そのままシーズンを終えた。

 今季最多の来場者数を記録したのは、ホーム最終戦となった第37節のアスルクラロ沼津戦。J2昇格の可能性もあった試合でクラブ史上最多となる1万1978人を記録した。今季は来場者数も安定しており、4000人台後半〜5000人台後半の試合がほとんどで、後半戦は5000人を下回る試合がなかった。

 最低は第13節のヴァンラーレ八戸戦の3709人だったが、1万人越えが平均を押し上げ、平均来場者数はクラブ史上最多となる5976人となった。J3で1万人を超えた鹿児島は、J2に上がったことで、さらなる来場者増も期待できる。来季はJ2で今季の記録を超えることができるだろうか。

33位:徳島ヴォルティス
ホームスタジアム:鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアム(収容可能人数:1万7924人)
平均入場者数:5976人

 鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムを本拠地とする徳島ヴォルティスは開幕から大苦戦。大分トリニータとの開幕戦に敗れると、そこから11試合勝利から遠ざかり、。第5節から第13節まで最下位に沈んでいた。それでも第12節のジュビロ磐田戦で勝利すると、調子が上向きに。6試合負けなしで順位を徐々に上げていった。

 しかし、後半戦も苦しい時期を経験。第21節のモンテディオ山形戦から10試合勝利なし。15位でフィニッシュしJ2残留となったものの、J1を経験している徳島にとっては非常に厳しいシーズンとなった。

 厳しいシーズンを過ごした今季だったが、平均来場者数は5976人。平均5000人台後半だった要因は、1万人を超えた試合が2試合あったことが挙げられる。開幕戦の大分トリニータ戦で1万2070人を記録し、第13節の清水エスパルス戦では今季最多となる1万3199人もの観衆が集まった。

 最低だったのは第38節のロアッソ熊本戦で3126人。この他3000人台の試合が3試合あった。上位に絡めていれば、この数字も少しは伸びていたのかもしれない。

32位:ロアッソ熊本
ホームスタジアム:えがお健康スタジアム (収容可能人数:3万275人)

平均入場者数:6278人

 ロアッソ熊本の本拠地えがお健康スタジアムは、3万275人もの観衆を収容できる大きなスタジアムだ。今季は平均来場者数が6278人だった。平均で6000人を超えた要因は、4試合で1万人を超えたことが挙げられる。最多を記録したのは第34節の藤枝MYFC戦で1万7805人を記録。大観衆が集まっただけに、0-2で敗戦してしまったことが悔やまれる。

 一方で、4000人を超える試合が多かったが、3000人を下回ったのが2試合。この2試合が今季の平均入場者数の足を引っ張った。また、最多の1万7805人は多いが、収容可能人数は3万275人。2万人以上を集客できれば、J1昇格に向けても士気が上がることだろう。

 昨季はレギュラーシーズンで4位に入る大躍進を遂げた熊本だったが、今季は大苦戦。序盤は好不調の波があり、後半戦も調子を上げることができず。第22節のジュビロ磐田戦から13試合勝利なし。その後3連勝を果たすも、後半戦の失速が響き、14位で今季を終えた。

31位:大宮アルディージャ
ホームスタジアム:NACK5スタジアム大宮(収容可能人数:1万5491人)

平均入場者数:6758人

 大宮アルディージャの本拠地であるNACK5スタジアムは、ピッチとスタンドの距離が近く、関東圏屈指のサッカー専用スタジアムと言える。4連勝をした後の第40節ヴァンフォーレ甲府戦で最多となる1万1827人が集まり、ほぼ満員となった。最終節の東京ヴェルディ戦では1万875人。残留の可能性があったため、今季は終盤に1万人を超える観衆が集まった。

 今季最低は第20節の藤枝MYFC戦の3427人だった。ただ、4000人を下回ったのはその1試合のみで、今季の半分以上の試合で5000人を超えていた。J1にもいた関東圏のチームであるだけに来場者数は安定している。

 その一方で、今季も大宮はリーグ戦で大苦戦。4月12日の第9節から7月1日の第23節まで2度の6連敗を含む15試合白星なし。第36節から第39節まで4連勝を記録し、残留に向けて息を吹き返したが、それも実らず。J3降格となってしまった。来季はJ3で戦うことになったが、大観衆を背に1年でJ2復帰を果たすことができるだろうか。

<a href="https://www.footballchannel.jp/2023/10/24/post518242/" target="_blank" rel="noopener">J1要チェック! J2で輝く若き逸材10人。Jリーグ“個人昇格”の候補者たちは…</a>
<a href="https://www.footballchannel.jp/2023/12/04/post522795/" target="_blank" rel="noopener">最高額Jリーガーは誰だ!? Jリーグ市場価値ランキング1~10位【2023年最新版】</a>
<a href="https://www.footballchannel.jp/2023/12/07/post523203/" target="_blank" rel="noopener">日本代表に推薦! J1リーグ全18クラブから1人ずつ選出!</a>

ジャンルで探す