最も集客したクラブは? Jリーグ観客数ランキング11~20位。J1~J3全60クラブの上位につけるのは【2023年】

【写真:Getty Images】

 明治安田生命Jリーグは2023シーズンの全日程を終えた。長いシーズンの中でそれぞれのクラブに紆余曲折があったが、シーズンを通して最も多くの観衆を動員したクラブはどこなのか。J1~J3の全60クラブのホームゲーム入場者数を集計してランキング形式で紹介する。

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20位:アビスパ福岡
ホームスタジアム:ベスト電器スタジアム(収容可能人数:2万1562人)

平均入場者数:9766人

 福岡市博多区にあるベスト電器スタジアムを本拠地とするアビスパ福岡は2023シーズンの平均入場者数が1万人を下回った。しかし、YBCルヴァンカップ優勝の効果もあってか、J1最終節のサンフレッチェ広島戦では2023シーズンの最多入場者数である1万8309人を記録している。

 開幕から1万人を下回る試合が続いていたが、第2節のセレッソ大阪戦からホーム4連勝を果たすと、4月29日のJ1第10節、川崎フロンターレ戦では9053人を記録した。そして、5月3日のJ1第11節、FC東京戦で初の1万人超え。チームの調子とともに来場者も増え、大型連休中に多くのサポーターが集まった。

 最終節で1万8000人以上の来場者を記録しただけにシーズン序盤に1万人を下回った試合が多いことが悔やまれる。2023シーズンは、J1でクラブ史上最高順位の7位でフィニッシュ。さらに初のタイトルも獲得し、来季にかかる期待も大きいはずだ。

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19位:サガン鳥栖
ホームスタジアム:駅前不動産スタジアム(収容可能人数:2万4130人)
平均入場者数:1万231人

 サガン鳥栖の本拠地である駅前不動産スタジアムは、名前の通り鳥栖駅の目の前という好立地にある。来場者数は開幕から2試合で伸び悩んだものの、3試合目のヴィッセル神戸戦で今季初めて1万人(1万2230人)超え、を記録した。

 チームの成績は浮き沈みが激しく、今季連勝したのは4月23日の第9節、京都サンガF.C.戦と第10節、浦和レッズ戦のアウェイ2連戦のみ。順位も昨季の11位を上回ることができず、14位で2023シーズンを終えた。上位に食い込めなかった理由は、後半戦での大失速だ。7月16日に行われた第21節のヴィッセル神戸戦以降、勝利できたのは第29節の京都戦のみだった。

 今季最多動員数を記録したのは8月6日に行われた第22節のアビスパ福岡戦。試合は0-1の敗戦となってしまったが、九州ダービーに1万7799人もの観客が集まった。しかし、それ以外は1万5000人以上を記録した試合はなく、1万人台前半が多くなっている。

 平均で1万人を超えたが、17試合中10試合が1万人を下回っている。平均来場者数を伸ばすためにも、来季は2万人を超える試合を1つでも増やしたい。

18位:ジュビロ磐田
ホームスタジアム:ヤマハスタジアム(収容可能人数:1万5165人)
平均入場者数:1万446人

 ジュビロ磐田は今季のJ2で2位に入り、2シーズンぶりのJ1昇格を果たした。今季序盤は伸び悩んだが、J1復帰を成し遂げた要因は後半戦の好調だ。第19節のブラウブリッツ秋田戦から11試合負けなし。第38節の清水エスパルス戦で敗戦となり順位を下げたが、最終節で栃木SCに勝利してJ1昇格を手にした。

 今季最多の来場者数を記録したのは8月6日にエコパスタジアムで行われた第29節のベガルタ仙台戦で、2万4247人だった。さらに、こちらも同スタジアムで行われた3月18日の第5節、清水エスパルスとの静岡ダービーで2万2937人の来場者数を記録。2試合とも天候は雨だったが、2万人を超える観客が集まった。

 J1昇格がかかっていたこともあり、終盤戦は1万人を超える試合が多かった。しかし、第24節のツエーゲン金沢戦では4355人と、5000人を下回っている。来場者数が2万人を超える試合があるにも関わらず、平均入場者数が1万人台前半だったことは、来場者数の浮き沈みが影響していると言えるだろう。

17位:柏レイソル
ホームスタジアム:三協フロンテア柏スタジアム(収容可能人数:1万5109人)
平均入場者数:1万1130人

 柏レイソルは今季、最終節でJ1残留を決めた。開幕から6試合勝利なしと低迷し、。第7節の鹿島アントラーズ戦で今季初勝利を手にしたが、その後もなかなか調子を上げることができなかった。しかし、後半戦は調子を上げ第22節の京都サンガF.C.戦から6試合負けなし。後半戦の敗戦が、わずか4試合だったということが残留に繋がった。

 本拠地は三協フロンテア柏スタジアム。サッカー専用スタジアムでということもあり、ピッチとスタンドの距離が近いことが特徴だ。収容可能人数が1万5349人というスタジアム規模ながら、今季の平均入場者数は1万1130人だった。

 来場者数が最低だったのは、5月13日に行われた第13節の横浜FC戦の8111人。しかし、17試合中11試合で1万人を超えており、安定した来場者数を記録していると言えるだろう。

 今季はギリギリでJ1残留となったが、来季は来場者数とともにチームの成績も上げたいところだろう。

16位:ベガルタ仙台
ホームスタジアム:ユアテックスタジアム仙台(収容可能人数:1万9526人人)
平均入場者数:1万1215人

 J1も経験しているベガルタ仙台は今季、J2で16位と低迷してしまった。この理由は中盤から後半戦にかけての失速だろう。第20節から第30節までの約2ヶ月間勝利なしという状況が続いた。J1昇格を狙っていた仙台だったが、今季は1度もプレーオフ(PO)圏内の6位以上に入ることなくシーズンを終えた。

 仙台の本拠地は、WEリーグのマイナビ仙台レディースもホームスタジアムとして使用するユアテックスタジアム仙台だ。今季最低の来場者数だったのは、9月30日のロアッソ熊本戦で8740人。しかし、今季は1万人を下回ったのが21試合中わずか7試合とコンスタントに多くの観客を集めたと言える。

 最多来場者数を記録したのは第13節のモンテディオ山形戦で1万5163人。この試合の勝利から5試合負けなしとなり、チームの調子も上向きになった。今季は16位という成績で終えた仙台だったが、来季は多くの観客を背にJ1復帰を目指したいところだ。

15位:湘南ベルマーレ
ホームスタジアム:レモンガススタジアム平塚(収容可能人数:1万5380人人)
平均入場者数:1万3161人

 湘南ベルマーレは今季、開幕戦でサガン鳥栖に5-1で勝利するも、第10節のヴィッセル神戸戦から悪夢の6連敗。第21節まで白星なしという苦しい時期を経験した。第18節から28節終了まで最下位に位置していた湘南ベルマーレだったが、第29節のセレッソ大阪戦で勝利し、そこから5試合負けなし。第33節の横浜FCとの直接対決を1-0で制してJ1残留を決めた。

 レモンガススタジアム平塚でのホーム戦では、安定した来場者数を記録。1万人を超えたのは12試合で、同スタジアムでの最多来場者数は1万2653人だった。

 今季のホームゲームにおいて最多来場者数を記録したのは、国立競技場での開催だった第28節の川崎フロンターレ戦。0-2の敗北を喫したが、24年ぶりの国立開催で過去最多となる5万4243人が集まった。記録的な人数を集められるチームだけに、来季以降は残留争いではなく上位争いをしている姿を期待したい。

14位:京都サンガF.C.
ホームスタジアム:サンガスタジアム by KYOCERA(収容可能人数:2万1623人)
平均入場者数:1万3229人

 サンガスタジアム by KYOCERAを本拠地とする京都サンガF.C.は今季、開幕2連敗となるも第3節のFC東京戦から3連勝。しかし、第11節の川崎フロンターレ戦から16節のサンフレッチェ広島戦まで6連敗と低迷した。順位も思うように上がらず、結局13位に終わってしまった。

 今季最多の来場者数を記録したのはJ1最終節の横浜F・マリノス戦。残留は決まっていたが、今季2位のチームを相手に1万8500人の大観衆の前で勝利を収め、2023シーズンを終えた。

 また、今季は1万5000人を超えたのが6試合。1万人を下回ったのはわずか4試合とそれ以外の試合でもコンスタントに観客を集め、昨年の平均来場者数も上回った。来場者数も上がっている京都だが、来季は順位も上げて上位争いに食い込みたいところだ。

13位:清水エスパルス
ホームスタジアム:IAIスタジアム日本平(収容可能人数:1万9594人)
平均入場者数:1万4393人

 今季J2で戦ったクラブで最上位に入ったのが、IAIスタジアム日本平を本拠地とする清水エスパルスだ。今季は最終節を前に自動昇格圏の2位に位置していたが、水戸ホーリーホック戦で1-1のドローに終わり、4位でレギュラーシーズンを終えてJ1昇格プレーオフ(PO)に回った。

 J1昇格PO準決勝ではモンテディオ山形と0-0のドロー。年間順位が上位のため、決勝に進むこととなった。しかし、東京ヴェルディとの決勝戦では1点を先行するも、後半アディショナルタイムでの失点で1-1の引き分けに終わってしまい、1年でのJ1昇格を逃してしまった。

 今季の合計来場者数は30万2254人。60クラブ中10位の数字だ。これは国立競技場で開催されたジェフユナイテッド市原・千葉戦での4万7628人という数字が大きかっただろう。また、ジュビロ磐田との静岡ダービーではほぼ満員の1万8871人と今季のIAIスタジアム最多の数字を叩き出した。

 一方、第9節のベガルタ仙台戦の6104人や第21節のブラウブリッツ秋田戦の6231人と来場者数を大きく下げてしまった試合があるのも事実。これらを1万人に近づけることができていれば、順位は大幅に上がったかもしれない。

12位:北海道コンサドーレ札幌
ホームスタジアム:札幌ドーム(収容可能人数:3万8794人)
平均入場者数:1万6086人

 北海道コンサドーレ札幌は今季、連勝できたのは1度のみ。第16節までは7位に位置していたが、第17節から9試合勝利がなく、順位も13位まで下げてしまった。結局、今季は上位争いに入ることができず、12位でフィニッシュとなった。

 今季最多の来場者数を記録したのは、第34節の浦和レッズ戦で3万1143人が札幌ドームに集まった。また、2万人を超えたのが2試合もあり、平均入場者数を伸ばした要因と言えるだろう。

 札幌ドームでは来場者数1万人を下回った試合はなかったが、今季唯一それを下回ったのは1万7597人収容可能の札幌厚別公園競技場で開催されたアルビレックス新潟戦だ。雨の影響もあってか、来場者数は7591人にとどまった。

11位:サンフレッチェ広島
ホームスタジアム:エディオンスタジアム広島(収容可能人数:3万5909人)
平均入場者数:1万6128人

 今季、サンフレッチェ広島は開幕から3試合白星がなかったが、第4節から5連勝。その後、途中で3連敗と苦しい時期を過ごすも、終盤で追い上げを見せ、2年連続の3位フィニッシュとなった。

 広島の本拠地はエディオンスタジアム広島。今季最多の来場者数を記録したのは第33節のガンバ大阪戦で、2万9097人だった。同スタジアムでの最後のゲームを目に焼き付けようと多くのサポーターが集った格好だ。また、第23節の浦和レッズ、第24節の川崎フロンターレ、第30節のセレッソ大阪戦でも2万を超える観衆が集まり、終盤にかけて来場者数を伸ばした。

 今季は安定した来場者数を記録していたが、唯一1万人を下回ったのは第20節の鹿島アントラーズ戦で8361人。関東勢との試合ということと、雨の影響があったのかもしれない。

 来年2月には新スタジアム「エディオンピースウイング広島」が開業予定。新たなサッカースタジアムに集まる観客も多くなりそうだ。来季以降の観客数増も期待できる。

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