浦和レッズ歴代最高助っ人は? 出場試合数ランキング1~10位。クラブの歴史を築き上げた外国籍選手たち

【写真:Getty Images】

 31年目のシーズンを終えたJリーグでは、これまでにさまざまな選手がピッチに立ってきた。長い歴史で多くの助っ人が来日し、クラブの成功・発展に力を尽くして、さらにはレジェンドとなって愛された選手も多くいる。今回は、浦和レッズ在籍時に最も多くJリーグに出場した外国人選手を紹介する。※成績はJリーグ通算
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10位
ゼリコ・ペトロヴィッチ(モンテネグロ)
生年月日:1965年11月13日
Jリーグ通算出場数:62試合
在籍時期:1998-2000

9位
マウリシオ(ブラジル)
生年月日:1992年2月6日
Jリーグ通算出場数:63試合
在籍時期:2017-20

8位
ウーベ・バイン(ドイツ)
生年月日:1960年9月26日
Jリーグ通算出場数:68試合
在籍時期:1994-97

6位タイ
アレクサンダー・ショルツ(デンマーク)
生年月日:1992年10月24日
Jリーグ通算出場数:81試合
在籍時期:2021-

6位タイ
ズラタン・リュビヤンキッチ(スロベニア)
生年月日:1983年12月15日
Jリーグ通算出場数:81試合
在籍時期:2015-18

 浦和レッズの外国人歴代最多出場記録の6位から10位には、様々な国からの助っ人が登場する。

 10位のゼリコ・ペトロヴィッチは、1997年11月にオランダの名門PSVから浦和に加入した。この時期の浦和は、1998シーズン・セカンドステージで3位になり、1999シーズンはJ2降格の悪夢を経験。2000シーズンはJ2で2位になって昇格の歓喜を味わう激動の時代だった。ペトコヴィッチは、その中で強烈な闘争心で中盤を支えていた。

 9位のマウリシオは、2017年に加入したブラジル人DFで63試合に出場した。Jリーグでは3得点のみだが、2017年のクラブワールドカップでは2得点を決め、当時レアル・マドリードに在籍していたクリスティアーノ・ロナウドらと並んで大会得点王になった選手だ。

 8位は1994年に加入した元ドイツ代表のウーベ・バインで、68試合に出場している。1990年のFIFAワールドカップ優勝メンバーで、ギド・ブッフバルトとともに日本にやってきたビッグネームだ。

 6位は81試合出場で2人が並んでいる。1人は2015年に大宮アルディージャから加入したスロベニア人のズラタン・リュビヤンキッチで、2018年まで浦和でプレーした。

 もう1人は現在も所属しているデンマーク人のアレクサンダー・ショルツだ。こちらは2021年夏の加入から最終ラインで圧倒的な存在感を示し、2023シーズンの浦和で欠かせない中心選手だった。

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●5位:マルシオ・リシャルデス(ブラジル)

生年月日:1981年11月30日
Jリーグ通算出場数:98試合
在籍時期:2011-14

 ブラジル人のマルシオ・リシャルデスは、母国でキャリアを積んだあと、2007年にアルビレックス新潟に加入して4シーズンにわたって活躍し、2011年に浦和レッズの一員になった。

 マルシオ・リシャルデスは、2010シーズンに新潟で16得点を決めていた。それだけにクラブとファンの期待は大きく、前シーズンまでポンテが着ていた10番の背番号を託されている。

 しかし、1年目は3得点どまりで、大きな期待に応えることはできなかった。それでも、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督がやってきた2年目の2012シーズンは、チームトップの9ゴールを決め、中心選手として活躍している。特に精度の高いFKは多くの得点につながった。

 マルシオ・リシャルデスは2013シーズン終盤戦で左ひざを負傷して離脱すると、この回復が思わしくなく、浦和は2014年1月にブラジルに帰国して手術を受けることを発表した。6月に再来日して8月に復帰したものの、本来の輝きを取り戻すことはできず、2014シーズンで退団となっている。

●4位:エメルソン(ブラジル/カタール)

生年月日:1978年12月6日
Jリーグ通算出場数:100試合
在籍時期:2001-05

 浦和レッズ史上、最強クラスのFWと言えるのが、2001年夏に加入したエメルソンだ。2005年夏まで在籍し、リーグ戦100試合に出場した。

 ブラジルのサンパウロから2000年に北海道コンサドーレ札幌にやってきたエメルソンは、J2で衝撃的な活躍を見せた。1年目に34試合に出場して31得点を挙げて得点王になると、2001年に川崎フロンターレで18試合19得点と暴れ続け、シーズン途中に浦和へ移籍している。

 J1に舞台を移して相手がより強力になっても、エメルソンにとって大きな違いはなかったようで、爆発的なスピードと突破力で屈強な守備陣を粉砕し続けた。単独突破を好むエメルソンは、時折周囲の味方を使うことを忘れてしまうものの、1人でゴールまで突き進む圧倒的な個の力があった。2003シーズンはJリーグのMVPを受賞し、2004年は27得点を決めてJ1得点王になっている。

 浦和のリーグ戦で決めた得点は、外国人選手としてクラブ史上最多の71だ。

●3位:エジミウソン(ブラジル)

生年月日:1982年9月15日
Jリーグ通算出場数:110試合
在籍時期:2008-11

 浦和レッズの歴史で外国人選手として3番目に多くの試合に出場したのはエジミウソンだ。

 ブラジル人のエジミウソンは、名門パルメイラスの下部組織で育ってプロデビューしたあと、2004年にアルビレックス新潟に加入した。Jリーグ1年目から大活躍で、在籍した4年間で毎シーズン2桁得点を達成して62得点を記録し、2008年に浦和に加入した。

 2008シーズンの浦和には、高原直泰永井雄一郎田中達也といったFWが在籍していたが、エジミウソンはすぐに定位置を獲得し、チームトップの16得点を挙げた。新潟時代から続く2桁得点は7シーズンまで伸びている。得点を挙げるだけでなく、守備も疎かにしない姿勢は味方にもファンにも愛され、ますます信頼を集めた。また、陽気な性格でムードメーカーにもなっている。

 エジミウソンは、浦和で過ごした3年半で47得点を記録した。これはクラブの外国人選手で2位の得点数で、クラブ史に残る助っ人の1人と言えるだろう。

●2位:ギド・ブッフバルト(ドイツ)

生年月日:1961年1月24日
Jリーグ通算出場数:127試合
在籍時期:1994-97

 ギド・ブッフバルトは浦和レッズでリーグ戦127試合に出場し、クラブの歴代外国人選手で2位の出場試合数となっている。

 ドイツ人のブッフバルトは、シュトゥットガルトで活躍し、2度のブンデスリーガ優勝を経験した。西ドイツ代表では、1990年にFIFAワールドカップで優勝している。その世界的なDFが、1994年夏に浦和にやってきた。

 Jリーグ創設期の浦和は、壊滅的な状態だった。1993シーズンは26得点78失点で得失点差は「-52」という悲惨な数字で、「お荷物クラブ」と揶揄されたほどである。

 それでも、188cmの長身でフィジカルも強いブッフバルトの加入によって最終ラインの要ができた浦和は、1995シーズン・ファーストステージで3位となった。ブッフバルト個人では1995、96シーズンと2年連続でJリーグベストイレブンに選出されている。

 2004年に監督として浦和に戻ってきたブッフバルトは、2006年にクラブ史上初のJリーグ優勝という悲願も達成した。選手としても監督としても浦和に貢献した、誰もが認めるクラブ史に残る最強のレジェンドの一人だ。

●1位:ポンテ(ブラジル)

生年月日:1976年11月6日
Jリーグ通算出場数:144試合
在籍時期:2005-10

 浦和レッズの外国人選手で最も多くの試合に出場したのは、ブラジル人のポンテだ。2005年から2010年にかけて在籍し、リーグ戦144試合に出場した。

 ポンテは、ブラジルでプロデビューしたあと、1999年からドイツに活躍の場を移している。レバークーゼンでは加入当初なかなかプレーできずにいたものの、2001年にヴォルフスブルクに期限付き移籍したことで一皮むけて、レヴァークーゼン復帰後に活躍した。

 2005年夏、ポンテはドイツ人のギド・ブッフバルト監督のラブコールを受けて浦和の一員になると、デビュー戦のFC東京戦でいきなり1得点1アシストの大活躍を見せ、攻撃の中心となった。技術、パス、シュート、どれをとってもトップレベルで、10番にふさわしい存在感を放っている。

 ポンテが躍動した浦和は、2006シーズンにクラブ史上初となるJリーグ優勝を達成し、翌2007シーズンにはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)も制覇した。ポンテ個人は、2007シーズンにJリーグのMVPに選ばれている。浦和の黄金期の中心にいた偉大な助っ人だ。

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