猫ひろし「B面の曲がいいんだ」同級生に勧められ「半分“借りパク”」したプリプリ『Diamonds/M』【わが青春のカセットテープ】
レディー・ガガ、テイラー・スウィフト、山下達郎、奥田民生、スピッツなど、国内外の名だたるアーティストたちが、新作をカセットテープでリリースしている。
昭和世代には懐かしく、Z世代には新しい音楽ソフトとして、再評価されているのだ。
「持っているのは、この1本だけなんですよ」
そう言って、猫ひろしが透明のカセットケースから取り出したのは、プリンセス プリンセス(プリプリ)のシングルカセット『Diamonds/M』(1989年4月21日発売・オリコン1位)。いわずと知れた大ヒット曲である。
「中学2、3年のころ、同級生の家でよく音楽を聴いていたんです。で、その彼が『B面の曲がいいんだ』と、貸してくれたんですね。聴いてみたら、ハマりました。ボーカルの奥居(現・岸谷)香さんは、ショートカットでめちゃくちゃかわいかったじゃないですか。僕、『M』は、ずっと奥居さんの作詞作曲だと思っていたんです。それが、僕が大学生だった1996年にプリプリが解散して『M』が再注目されたときに、ドラムの富田(京子)さんの作詞だと知ってびっくりしました。カセットを貸してくれた友達とは高校が別になってしまって、そのまま僕が持ってるという感じです。向こうも忘れてると思いますよ。半分もらって、半分“借りパク”みたいな(笑)」
千葉から上京し、引っ越しを重ねても、このカセットと一緒だった。すでに手にしてから30年以上が過ぎている。それだけ思い入れが強い曲だった?
「最後に聴いたのは、たぶん大学時代ですね」
ただ、モノ持ちがいい人だった……。
ねこひろし
1977年生まれ 千葉県出身 2011年、カンボジアに国籍を変更し、2016年のリオデジャネイロ五輪に同国代表として出場。ランニングのイベントを主催する「猫ちゃんRUN CLUB」メンバー募集中
写真・木村哲夫
09/29 21:00
Smart FLASH