アンワル首相「昔のマレーシアではない」日本のハイテク投資に期待 

来日したマレーシアのアンワル・イブラヒム首相は、日本企業に「先端分野でのM&Aを含む投資に期待している」と表明した。日本記者クラブ(東京都千代田区)の会見で、M&A Onlineの質問に答えた。

豊富な労働力で成長するマレーシア経済

アンワル首相は「1970年代から日本はマレーシアにとって重要な投資パートナーだ」と、M&Aを含む日本からの投資を歓迎する姿勢を示した。

その上で「(日本からの積極的な投資が始まった)30〜40年前のマレーシアとは違う。半導体では(東南アジアの)ハブであり、AI(人工知能)や新エネルギーなどの先端分野で欧米や中東産油国などから積極的な投資を受けている」と、ハイテク分野での投資に期待をにじませた。

「マレーシアには訓練された豊富な労働力がある。政府も日本企業からの要望に耳を傾け、サポートもしている。マレーシア経済は順調に成長しており、ぜひ投資してほしい」と呼びかけた。

日本企業とマレーシア企業とのM&Aは2022年1〜12月に4件(取引総額19億7900万円)だったが、2023年1〜12月には9件(同46億1400万円)と急増。2024年に入ってからも半年を経ずして4件(同116億7150万円)と、すでに取引総額では昨年の2倍以上と好調を維持している。

マレーシアは2025年にASEAN(東南アジア諸国連合)議長国となり、グローバル化の旗振り役となる。M&Aの加速も期待できそうだ。

2024年のマレーシア企業とのM&A一覧

公開日業 種取引価額案件内容
2024年2月29日 その他製品 110億6600万円 東洋製罐グループHD<5901>、ホームケア・パーソナルケア製品充填のマレーシアPCGを子会社化
2024年3月21日 IT・ソフトウエア 2億3400万円 AnyMind Group<5027>、マレーシアでEC支援事業を展開するArche Digitalを子会社化
2024年4月3日 その他製品 非公表 ブシロード<7803>、トレーディングカードゲーム製作のマレーシアGorin Technical Industryを子会社化
2024年5月13日 その他小売 3億7100万円 アドベンチャー<6030>、SIMカード・eSIM販売のマレーシアHELLO1010を子会社化

文:M&A Online

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