ガジェットから衣料品まで、ゲオが秋冬向けオリジナル新商品を公開! 目指すは「バラエティストア」

レンタルショップ「ゲオ」や、リユースショップ「セカンドストリート」などを運営するゲオホールディングスが10月9日、2024年の秋冬向けオリジナル新商品を発表しました。

同社は2017年からイヤホンやテレビなどのガジェットを中心としたオリジナル商品の開発をスタート。現在は日用品や生活用品などへも幅を広げ、今期からは新たに衣料品にも取り組み、2024年は「バラエティストア化」への業態転換に力を入れていくといいます。
ゲオの秋冬オリジナル新商品を早速チェック!

まずはお披露目された秋冬のオリジナル新商品3つを紹介します。新商品の1つが、12月中旬に発売する「ターンテーブル型スピーカー」(販売価格は3,278円)。レトロ需要の高まるにつれ同社でもレトロデザインの商品がヒットしており、試売では実際のレコードプレイヤーより注目されたことから、このターンテーブル風デザインのスピーカーが企画されました。再生中は上部のレコードが回転するギミックも搭載。BluetoothとAUX(有線)での2WAYで接続できます。

お次は12月中旬発売予定の「ミニラベルプリンター」。市場価格より安く手軽に使えることを目指した商品で、スマートフォン操作により、イラストや文字を交えたラベルテープを印刷できるものです。価格は4,378円とお手ごろで、同社のバイヤーが自宅で子どもの学習道具に名前を貼れるラベルプリンターを探したものの、市場に高額な商品しかなかったため、安く販売できればというところから企画されたそう。

最後はテレビやディスプレイの背面を42パターンのLEDイルミネーションで演出できる「LEDモニターバックライト」(販売価格は3,278円)。もともとLEDテープをテレビ周りに貼る人を想定したもので、小型ながら55インチの大画面にも対応し、テレビ裏に掛けるだけで設置できる点も特徴です。海外の展示会で見つけたその場で工場と交渉したとのこと。

このほか、この秋冬からルームウェアの取り扱いを本格開始。2024年6月に発売した「接触冷感ルームウェアセット」が累計11万着のヒットとなったことから、裏起毛を採用した暖かいスウェットセットアップやパーカーセットアップなどを、全国のゲオショップやECサイト「ゲオオンラインストア」で10月10日から販売開始しました。

これまで販売したオリジナル商品の中では、2台同時接続や防水性能、低遅延モードといった主要機能を取り入れながら、低価格も図った完全ワイヤレスイヤホン群が、シリーズ累計で430万個の売上を記録し“看板商品”となるヒットを飛ばしています。最新モデルが2,178円となる、低価格の骨伝導シリーズは累計40万個を売り上げたといいます。

デジタル商品以外では、女性社員が中心となってカラーを決めたというミニキャリーポーチは累計75,000個を、また通常の2分の1サイズにパッケージ圧縮して店頭に陳列した「ホテルSTYLEまくら」は累計18万個を売り上げました。個人で30個を同時購入するケースもあり、個人で宿泊所を運営するニーズもあると気づかされたそう。
まくらとしては珍しいネイビー/ブラウンのカラーも人気を集めたといいます。

独自商品を低価格で揃える「バラエティストア」へ

ゲオグループは、DVDやBlu-ray、コミックなどのレンタルショップ「ゲオ」のほか、モバイル製品のリユースショップ「ゲオモバイル」、衣料や家具、家電などのリユースショップ「セカンドストリート」、ゲーム機器・ソフトに特化した「OKURA」、パートナー企業と協力し販売時期を過ぎた衣料品を扱う「LuckRack」などの事業を展開しています。

大きな特徴はほぼ全店が“直営店舗”であること。このため例えば全国に約1,000店舗ある「ゲオ」は運営や物流を本部で一元管理することで、全国の店舗を一つの巨大な店舗とみなして、本部で決めた施策を一気に全国展開するなど効率的なオペレーションが可能といいます。

ストリーミングサービスの普及にともないDVDやCDのレンタル事業が縮小するなか、同社は2002年からゲオモバイルに代表される「モバイル事業」を本格展開したり、2017年からオリジナル商品の開発を始めたりし、成長事業の創出を試みています。同社が2024年、レンタル事業に代わる新たな事業柱の1つとして注力していくのが、オリジナル商品を豊富に取り揃える「バラエティストア化」です。

ゲオの営業企画部 竹内斎ゼネラルマネージャーは、イヤホンやテレビといったリテール商品部門のヒットや、全国約1,000店舗とオンラインストアという販路、機能やデザインにこだわりながらも価格を追求できる開発体制の構築などを、バラエティストア化を実現する背景として紹介しました。

2023年度に販売したオリジナル商品は新規で100品目以上、販売数合計は2,979,357点に上ります。

小売店として、ゼロから商品を開発するのではなく、市場で売れている商品に独自色を加えたアイテムを企画するという同社。竹内氏によると、競合にあたる小売店はカインズやニトリなどさまざまあるものの、ユーザーが意識しているのはドン・キホーテだと考えており、実際にドン・キホーテの売れ筋商品は特に調査しているとのこと。

商品開発にあたっては最初に市場売価を決定し、そこから(価格に合うよう)不要な機能を落としていき、既存商品と比べ戦略的な価格で投入することを特に重視しています。また全国に店舗があることから、少数店舗でトライアル販売も可能。海外工場と直接交渉することで中間コストを抑え、開発スピードを上げているとしました。

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