家族でも快適!? 50年以上前のニッチな“4人乗りV12フェラーリ”がカッコいい! 「365GT4 2+2」ってどんなクルマ?

米国ペンシルベニア州ハーシーで開催されたRMサザビーズのオークションで、1973年式フェラーリ「365GT4 2+2」が出品され、6万8750ドル(日本円で約1052万円)で落札されました。ピニンファリーナデザインの流麗な4人乗り2ドアクーペとはどんなクルマだったのでしょうか。

美しくエレガントな4人乗りフェラーリ

 米国ペンシルベニア州ハーシーで開催されたRMサザビーズのオークションで、1973年式フェラーリ「365GT4 2+2」が出品されました。

オークションに登場した1973年式フェラーリ「365GT4 2+2」Darin Schnabel(c)2024 Courtesy of RM Sotheby's

オークションに登場した1973年式フェラーリ「365GT4 2+2」Darin Schnabel(c)2024 Courtesy of RM Sotheby's

 フェラーリといえば、ミッドシップや2シーターのスポーツカーを思い浮かべる人が多いでしょうが、このクルマは少し違います。

 365GT4 2+2は、V12エンジンをフロントに搭載した4人乗りのグランドツアラーです。

 その魅力は、ニッチなカーコレクターには、たまらない1台といえるでしょう。

 リアシートも備えて実用性もあるインテリアは、家族にも喜ばれる少し実用的なV12 グランドツアラーでした。

 365GT4 2+2は、後継の400シリーズが登場するまでに約525台が製造されたと考えられています。

 400シリーズにはフェラーリ初のAT車も設定されましたが、365GT4 2+2では340馬力を発生する4.4リッターのV12エンジンと5速MTの組み合わせのみでした。

 メーカー公表値の最高速度は150mph(約240km/h)オーバーで、4人が乗れて快適さと美しいスタイルを兼ね備えて長距離走行ができる、プレミアムなグランドツアラーとして位置づけられました。

 フェラーリの歴史家であるジャレット・ロスマイヤー氏によると、今回のシャシ番号17235は、有名なフェラーリの公式ディーラーであるMに納入されました。

 その後、ミラノのガストン クレパルディ アウトモビリ社やイタリアのベゲット氏などを経て、1970年代後半までには米国にやって来たようです。

 1979年後半から1980年初頭にかけて、カリフォルニア州アナハイムの売り手(詳細は不明)から販売されています。

 カタログ作成時のオドメーターは6万3031kmを表示しており、非常に魅力的で快適なタンレザーのインテリアをはじめ、オリジナルのままのようです。

 この365GT4 2+2はフェラーリのロードゴーイング V12モデルの歴史的な1台であり、同社のエンスージャストによって組み立てられた最後のフェラーリです。

 この1973年式 フェラーリ 365GT4 2+2は、6万8750ドル(1ドル=153円として、約1052万円)で落札されました。

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