大谷翔平 一時はビバリーヒルズを下見も…12億円新居に「自然豊かな文教地区」を選んだワケ

「この『ラ・カニャーダ・フリントリッジ』はダウンタウンに近く、アクセスが便利な場所ながら、山のふもとにあり、木々に囲まれた自然豊かな環境が特徴。住人の多くがファミリー層で独身者は少ないです。ここにはナイトライフがないですからね(笑)」(近隣住民)

5月23日、ドジャースの大谷翔平選手(29)が地元紙『ロサンゼルス・タイムズ』により同地にある785万ドル(約12億3千万円)の豪邸を購入したと報じられた。

「アカデミー賞を受賞した俳優のケビン・コスナー(69)やロン・ハワード監督(70)たちも居を構える、LAを代表する高級住宅地の一つです。この物件は、もともと人気コメディアンのアダム・カローラ(59)が’18年に732万7千ドル(約11億5千万円)で購入。彼の離婚を機に売りに出されていたのです」(在米ジャーナリスト)

LAの不動産は10年以上連続して値上がりしている。

「そのため、大谷選手の購入価格は12億円といえども、現地では“格安”と報じられています。前の所有者であるアダムはもともと899万ドル(約14億円)で売りに出しました。大谷選手の転居により、同地区の地価はさらに高騰することでしょう。それだけに、彼は利益を度外視して“譲ってくれた”と指摘する声もあります。大谷選手のファンで、世界中を揺るがせた水原一平被告の詐欺事件を気の毒に感じたのかもしれません。大谷選手にとっては不幸中の幸いだと思います」(前出・在米ジャーナリスト)

3階建ての豪邸は延べ床面積680平方メートル(約206坪)で、土地面積はテニスコート15面分の広さに相当する約1エーカー(約1千200坪)だ。

「本拠地・ドジャー・スタジアムまでは約20キロで、車で20分ほどの距離です。邸宅内には映画館や、サウナ、ジム、プールなどが完備され、5つの寝室と8つのトイレ、2つの暖炉があります。屋根にはソーラーパネル、屋外にはアウトドア用のキッチンも。

元実業団バスケットボール選手の妻・真美子さん(27)とともにプレーできるバスケットボールコートも併設されています。広大な庭には緑の芝生が。自宅の周りは樫の木々に覆われており、愛犬・デコピンも思う存分、走り回れることでしょう」(前出・在米ジャーナリスト)

■学区内には“全米最優秀校”に選出された学校も

大谷は昨年12月、ドジャースへの移籍に伴い、新居探しのため、LA屈指の高級住宅街・ビバリーヒルズの物件を下見していた。だが、最終的に「ラ・カニャーダ・フリントリッジ」地区の豪邸に決めた背景には、将来の家族設計が影響していたようだ。

「銃乱射事件が多発する米国内で転居先の条件に育児環境のよさを挙げるケースがよく見られます。このエリアは『ラ・カニャーダ統一学区』と呼ばれる文教地区で教育環境や治安がよく、親世代には絶大な人気が。大谷選手も家族が増えることを見越して選んだのでしょう」(前出・在米ジャーナリスト)

近郊にはカリフォルニア工科大学やアートセンター芸術大学、NASAのジェット推進研究所も。

「そのため、研究者やデザイナー、医師、弁護士らが多く住む街として知られています。日系の商社や金融機関の駐在員家族も多いです」(前出・在米ジャーナリスト)

さらに近年、全米のファミリー層から注目度が上がっている要因が――。冒頭の住人はこう語る。

「『ラ・カニャーダ統一学区』はカリフォルニア州の小・中・高の公立学校で、教育水準を示すAPIスコアが軒並み高くなっており、毎年スクールランキングの上位を占めています。“全米最優秀校”に選出された年もあります。優秀な教師陣が多いと評判の学校に子供を通わせたいと、ビバリーヒルズから転居してくる富裕層の家族も少なくありません。

政財界やスポーツ界など各分野で活躍する著名人も住んでいます。私の子供たちもロス五輪で金メダルを獲得したダイビングコーチのレッスンを受けに、近所にあるプールに通っていました。そのおかげで奨学金を得て地元の公立大学へ入学できました」

米国では公立校を選択する親が増えてきているという。前出の在米ジャーナリストはこう語る。

「特に教育熱心なアジア系の保護者は、安全面も考慮し、遠距離の有名私立校より、同じカリフォルニア州内の優秀な公立校に子供を通わせたいと考えるようになった傾向が明らかに見受けられます」

その筆頭が、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)だ。

「受験者がもっとも多く、学部によっては合格率が10%に満たないこともあるので、“全米最難関”ともいわれる名門公立大学です。理系文系あわせて120以上の学科があり、現在の学生数は約4万5千人。文武両道の校風として知られ、1千以上の部活があり、20以上の大学代表スポーツチームがあります。バスケットボールやフットボール、サッカー、野球、陸上、新体操が特に有名です。学生生活満足度にも力を入れており、’20年の全米学食ランキングでは1位に選ばれました。学内には24時間利用できる図書館まであり、試験期間中にはストレスを癒すセラピー犬が館内で待機しています」(前出・在米ジャーナリスト)

大谷夫妻が子供の進学を考えた場合、「ラ・カニャーダ・フリントリッジ」は申し分ない環境といえるだろう。

■「幼少期のバスケ教育で活発に――」

また、新居に備わっているバスケットコートも、大谷夫妻には多くのメリットがあるようだ。広島東洋カープの元トレーニングコーチで、レッドソックスにコーチ留学していた「ホロス・ベースボールクリニック」代表・石橋秀幸さんは言う。

「メジャーリーガーがバスケットボールや、アメリカンフットボールなど、違うスポーツのトレーニングをすることをクロス(掛け算)トレーニングといいます。レッドソックスでは、私は選手と一緒にバスケットボールをやっていました。なぜバスケなのか聞いたら、ニコッと笑って『エンジョイ(楽しんで)!』とだけ。みんなで動いて、笑顔で汗をかく。チームの結束を強める効果があるのでしょう。

また幼いころからバスケットボールをすると活発になり、大人になってもその性格が続くといわれています。声を出して、しっかりパスを通す。団体スポーツの効用なのだと思います」

子供の心身の成長にもプラスに働くようだ。大谷とドジャースとの契約は2033年までだ。そのとき、彼は39歳となる。

「大谷選手が高校生時代に書き、次々と実現させている“人生設計シート”は有名ですが、40~50代については《日本に帰ってくる》《プロ野球界から引退》と書いているぐらいで、具体的に触れられていません。

そんな彼が突如、明確に示しているのが《58歳、岩手に帰ってくる》でした。以降は《59歳、リトルリーグの監督になる》など再び具体的になりますが、40代~50代半ばは子供たちの成長次第で人生が大きく変わる時期だと考えていたからでしょう」(スポーツ紙記者)

そんな大谷が生き方を含めて尊敬するのが、日本人メジャーリーガーの“大先輩”である元ヤンキース・松井秀喜氏(49)だ。

「松井氏は日米通算20年の現役生活を終えた’12年から現在に至るまで、ヤンキースの本拠地・NYで暮らしています。その理由は、引退後に生まれたお子さん2人の将来を夫婦で考えた結果だとも……。

大谷選手は今月18日、本拠地のあるロサンゼルス市から5月17日を《大谷翔平の日》として認定され市議会から祝福を受けました。エンゼルス時代からLAに愛着があるだけに、大谷夫妻が“子供は地元のUCLAに通わせたい”と考えるのは当然のことでしょう」(前出・在米ジャーナリスト)

夢あふれる12億円豪邸での新婚生活が、まもなく始まる。

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