3パット激減! 一気に100切りが可能になるロングパットの距離感の養い方 練習グリーンで誰でもできる2つのドリルとは?

スコアを削るための近道は、グリーン上のミスを減らすことにあります。特に100を切れないアマチュアゴルファーにとって、ロングパットの距離感を養うことが重要です。ロングパットで3パットや4パットを避けられれば、大幅なスコア改善が期待できるでしょう。JLPGAティーチングプロの岡本恵氏が解説します。

ロングパットでは基準に頼らず「想像力」を磨く

 グリーンに乗ってからの打数を減らすことは、スコアを削るための大きなポイントです。特にロングパットでの距離感がつかめずに3パットや4パットを重ねてしまうと、100を切るのは難しくなります。今回は、手で投げる練習や素早く打つことによって、距離感を養い、スコアアップにつなげるための方法を、JLPGAティーチングプロの岡本恵氏が紹介します。

ロングパットの距離感がなかなか身につかないという人も多い 写真:PIXTA

ロングパットの距離感がなかなか身につかないという人も多い 写真:PIXTA

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 アマチュアゴルファーの中には、そもそも10メートルを超えるようなロングパットでどのくらいの振り幅や力加減で打てば良いのか分からない方も少なくありません。ロングパットでは距離感が非常に大切です。パッティングでの振り幅とボールの転がる距離をリンクさせることが理想ですが、10メートル以上のパットでは振り幅と当てる強さのバランスが難しいものです。

 ロングパットで重要なのは、基準に頼るのではなく、自分の「想像力」を生かすことです。パッティングの振り幅や力加減を基準で測るのではなく、ボールがどれだけ転がるかをイメージしながらストロークすることで、距離感を自然に身につけることができます。この感覚は数値や基準にとらわれず、場面ごとに柔軟に対応できるので、あらゆる距離に対応できるようになります。

手で転がす練習で想像力を育てる

 ロングパットの距離感を養うには「手で転がす」練習が効果的です。この練習では、あらかじめ基準を設けるのではなく、自然なイメージでどこまで転がすかを感じ取ります。例えば、手でボールを転がしたときに、どのくらいの力加減でどの程度の距離まで届くかを体感し、それをパッティングに応用します。

 手で転がす際に、力加減をいちいち意識する人は少ないでしょう。それと同じく、パターでも型にとらわれるのではなく、距離感をイメージすることが大切です。こうして投げる感覚を覚えることで、どの振り幅やスピードでストロークしたらどこに届くかがつかめるようになります。基準や型にはめず、状況に応じたイメージで距離感を調整できるようになると、10メートル以上のロングパットでも柔軟に対応できるでしょう。

素早く判断する練習で「即座のイメージ力」を身につける

 以前、私自身がロングパットの距離感に悩んでいた時に、あるシニアプロから教わった練習方法をお教えします。グリーンへ上がるときにピンを見ながらボールの位置まで歩いていき、その場ですぐに目標のピン方向を見ながら打つ練習です。練習グリーンなどで短いピンやカップを見ながら、同じようにボールの後方から歩いていって、目標方向を見ながら打つやり方でもOKです。ロングパットでこの方法を続けたところ、距離感が合うようになってきました。

 この練習では、基準や計算に頼るのではなく目から得た情報が即座に手に伝わる感覚を磨くことが目的です。時間をかけて慎重に構えすぎると、かえって体がこわばり、強く打ちすぎたり、逆にインパクトで力が抜けて弱くなってしまいがちです。リズムよく素早く目標方向を見ながら打つことで、自然な感覚で距離感が調整できるようになります。

 ロングパットでの距離感を養うには、基準を作るのではなく、手で転がす練習や素早く判断する練習でイメージ力を高めることが大切です。自分なりの「想像力」を生かしたパッティングの感覚を磨き、3パットや4パットを減らすことで、確実にスコアアップの道が近づくでしょう。

【解説】岡本恵

ツアー参戦経験もあるJLPGAティーチングプロの岡本恵氏

ツアー参戦経験もあるJLPGAティーチングプロの岡本恵氏

JLPGAティーチングプロ。ステップ・アップ・ツアー、アジアンツアーに参戦後、2009年よりティーチングプロとしてゴルフ練習場にて一般ゴルファーを指導。約15年の間に指導したアマチュアゴルファーは1000人以上。マナーやエチケットを守りつつも、楽しくゴルフしていただくのがモットー。現在は名古屋市の竜泉寺ゴルフ場にて指導を行なっている。

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