上級者1人はやっぱりマスト? ビギナーだけの組が起こしかねないNG行為はどうやったら防げる??

上級者がいないビギナーだけの組のラウンドでも、周囲のゴルファーに迷惑をかけずスムーズに回るためには、どのような心がけが必要なのでしょうか。

大切なのは「適切な距離感」と「事故防止」の意識

 気心知れた仲間たちと会話を弾ませて、和気あいあいとコースを回るのもゴルフの楽しみ方の一つ。ところが、ラウンドに慣れた上級者が同じ組にいないと、思わぬことが原因で他のゴルファーとトラブルに発展してしまうこともあるでしょう。

 ラウンド経験が乏しいゴルファーであっても、周囲に迷惑をかけずスムーズにプレーを進行させるためには、一体どんなところに注意すべきなのでしょうか。株式会社エースゴルフクラブに所属するティーチングプロの石川純平氏に話を聞きました。

ビギナーであっても当然ルールやマナーを守ることが求められます 写真:PIXTA

ビギナーであっても当然ルールやマナーを守ることが求められます 写真:PIXTA

「時間厳守やアドレス中は静かにするといった基本的なマナーも大切ですが、まずは周りの組への迷惑にならないように適切な距離感を保つことや、打ち込みなど事故につながるプレーをしないことが重要です」

「ティーショットの際は前の組のカートに近づきすぎると、知らず知らずのうちにプレッシャーを与えかねません。最低でもカート3~4台分の距離を取ったところで静かに待機しておくことが求められます」

 さらに石川氏は、危険な打ち込みを防ぐためにも自身の飛距離を把握しておくことが大切であると言い、次のように話を続けます。

「前の組が自身の飛距離から50ヤードくらい進んでからショットをしましょう。グリーンを狙う場合は、前の組がグリーンから離れて次のホールへ移動したことを確認してからショットをしてください。前の組が移動するまでは絶対に打ってはいけません」

「また、恥ずかしいからなのか危険球に対して『フォアー!』のかけ声を発さないビギナーも中にはいますが、ゴルフをプレーする以上これは絶対に必要なことです。ボールの当たりどころが悪ければ、取り返しのつかないことにもなりかねません」

「『フォアー!』の声が聞こえれば、どの方面からボールが飛んでくるかも分かりますし、手で頭などを隠して身構えることもできるでしょう。特にアゲインストの場合は声が届きにくくなるので、より大きな声で発することが重要です」

ビギナーは“スロープレー”に要注意

 周囲のゴルファーに不快感を与えてしまう行為の一つに“スロープレー”が挙げられます。ビギナーであれば打数もかさんでしまうため、必然的に進行も遅くなることが考えられますが、石川氏は以下のように話します。

「セルフプレーの場合は、使用する可能性のあるクラブを常に数本持ってボール地点に向かう意識が大切です。グリーンに到着したら、パター以外のクラブはグリーンの外に置いてプレーを進めたりと、スピードだけにとらわれずマナーを守って臨機応変に対応しましょう」

「もし、自分たちの進行が遅れている場合は『順番に関係なく準備できた人から打つ』『グリーン上ではワングリップOKではなく、1メートルくらいでOKにする』『4パットやトリプルパーでピックアップする』などとルールを定めて、スロープレーを解消するように努めてください」

 ゴルフ場には腕前を問わず、さまざまなゴルファーがプレーを楽しんでいますが、ルールやマナーを守って利用することは当然の共通認識。ラウンドに不慣れなビギナーは自分のことで精いっぱいかもしれませんが、だからといって「仕方ない」で済まされるものではありません。

 まずは事故につながるような危険な行為をせず、周囲の状況に気を配りながらスロープレーにならない振る舞いを心がけてゴルフを楽しみましょう。

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