ムダのない動きや傾斜の読み方などスコアにつながるヒントだらけ!? 未経験者ほど「キャディー付きプレー」を選ぶべき理由
今どきのゴルファーはセルフプレーが主流で「キャディー付きラウンド」の未経験者がたくさんいます。しかし、未経験ゴルファーほど自分のプレーの幅を広げるために、キャディーさんとのラウンドを経験した方がいいいとインドアゴルフレンジKz亀戸店・筒康博ヘッドコーチはいいます。
ボール探しやクラブ運び以外の所作など学ぶべきポイントが多い
いつもセルフでラウンドしている人にとって「キャディー付きラウンド」のイメージは、「プレー代が高くなる」「キャディはボール探しとクラブ運びだけ」といったところでしょう。しかし、それ以外のキャディーさんの所作には、学ぶべきポイントがたくさんあります。上級者たちがキャディー付きラウンドを好むのは、それを知っているからです。
例えば前後の組に対するプレー進行や、隣のホールへボール探しに行く時など、セルフプレー派のゴルファーは自分とは異なるキャディーさんの配慮とマナーを学べるはずです。
自分たちの組のプレーをスムーズに進行させながら、他の組に対して不快感を与えない動きをするキャディーさんの動きを見ることで、セルフプレー時の所作も変わってくるはずです。
自分がキャディーになったら……と想像しながら動きを観察してみると、よりセルフプレー時のラウンドに生かせるようになるはずです。
短時間でグリーンのラインを読むコツがキャディーさんの動きから学べる
キャディーさんは、初対面ゴルファーの各番手の飛距離やショットの傾向などを実に細かく観察しています。セルフプレーならロストボールになりそうな球を見つけてくれたり、状況に合わせた番手の提案をしてくれます。
ときには、グリーン上の読みやアドバイスに舌を巻く人に出会えることもあります。上級者ですら読めない傾斜を教えてくれたり、プレーヤーのその日のパッティング傾向に合わせた狙い所をアドバイスしてくれるキャディーさんに出会えたら、その日のラウンドは上級者でハーフ3打は縮められるほどです。
もう一つ、キャディーさんからおおいに学んで欲しいことがあります。それは「時間をかけずにグリーン読む」動き方です。
グリーンに上がる前から傾斜など全体を観察し、プレーヤーの順番が来る前にラインの反対側や横から傾斜を見て、総合的に狙い所をアドバイスしています。その動き方は、実際にラインをはっきりと読めなくても、マネする価値があります。
またロングパットではライン全体を2〜3分割することで、打ち出しから止まるまでのボールスピードの変化や傾斜の影響を見ながらタッチの強弱をアドバイスしてくれます。いくらグリーンの傾斜や速さ、ラインが読めても入るわけじゃないと思わずに、まず時間が許される(スロープレーにならない)限り情報収集を行う動作をマネしてみてください。
プレーヤー「じゃないから見える」客観的な状況判断&予想
キャディーさんには実にいろいろな状況や予想が、プレーヤー「じゃないから」こそ見えていることを、上級者は知っています。
例えばグリーン周りのアプローチ。うまく打てた場合のことをイメージしながらショットするのが、どんなプレーヤーであれ基本的な心理です。しかしキャディーさんは客観的です。
失敗したらどうなるのかということも同時に予想しながら、番手選びや落とし所などをアドバイスしてくれています。プレーに臨むうえで「一番いい結果」と「一番悪い結果」を予想しながら、攻めるのか安全にいくのかを選択することができるのは、客観視できるキャディーさんがいるからなのです。
スロープレーにならずキャディーさんの仕事の邪魔にならない範囲でなら、プレー判断やアドバイス時にいろいろと質問し、「キャディー思考」を吸収してみてはいかがでしょうか。きっとセルフプレー時の状況判断の質とスピードが向上するはずです。
【解説】筒 康博(つつ・やすひろ)
伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通。ゴルフメディアに多数出演するほか「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン&コミュニティー「FITTING」編集長やFMラジオ番組内で自らコーナーも担当している。
11/04 09:10
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