上達の近道はやっぱり「ホームコース」を作ること!? 同じゴルフ場を繰り返しラウンドするメリットとは?

ゴルファーなら「上達の近道はホームコースを作ること」というフレーズを聞いたことがあるかもしれません。実際、同じコースを繰り返しラウンドすることが、どのように上達につながるのでしょうか。

ホームコースを何度も回るほうが上達は早い?

 最近、ゴルフ仲間のホームコースに誘われることが増えました。ホームコースというのはメンバーになっているケースもあれば、メンバーではないけど1カ月に何度もプレーしてホームグラウンド化しているケースも含みます。

 筆者のゴルフ仲間は平日にラウンドに行ける人が多いので、ゴルフ場の会員権を購入してメンバーになることにそれほどメリットを感じていません。でも、ゴルフ熱は高いので、家から近くてプレー料金が手ごろなコースをホーム化しています。

会員にならなくても「ホームコース」を作ることは上達の近道になる 写真:PIXTA

会員にならなくても「ホームコース」を作ることは上達の近道になる 写真:PIXTA

 具体的には1カ月に3~4回のペースでプレーし、ラウンド当日に2~3カ月先の予約を入れます。そうすると年間ラウンド数80回(この数自体がなかなかスゴイのですが)のうち、40回くらいがホーム化しているコースでのプレーになるそうです。

 そういう人たちと一緒にラウンドしていると、前々回のラウンドよりも前回のラウンドのほうが上手になっており、回数を重ねるごとに上達していることがハッキリと分かります。最初はラウンド回数が多いから上達が早いのかと思っていましたが、もしかしたら同じコースを何度も回っているから上達が早いのではないかと思うようになりました。

 そう思ったきっかけはプロキャディーにコースマネージメントの取材をしたことでした。彼によるとコースマネージメントの基本は「絶対にやってはいけないことは何かを考えること」だそうです。

 そういう観点でコースを見渡すと、初見のコースでは「絶対にやってはいけないこと」を見極めるのが難しいです。同じコースを何度もプレーしているうちに「このホールでティーショットをあのエリアに打つのは絶対にダメ」というのが分かるようになります。

 実際にゴルフ仲間のメンバーコースやホームグラウンド化しているコースでプレーすると、次のようなアドバイスを受けることがあります。

「このホールは一見、フェアウェイの左サイドがよさそうに見えるけど、左サイドはセカンドを打つとき正面の木が邪魔になるから、右サイド狙いのほうがいいよ」

 こういうコースマネージメントは初見のコースでは到底思いつきません。同じコースで何度もプレーしているから分かることです。こういう経験を繰り返しているから、初見のコースでラウンドする際もコースマネージメントに対する思考の深さが発揮されるようになるのではないかという気がしました。

同じコースを何度も回るのが好きかどうかは好みが分かれる

 それでも筆者は同じコースを何度も回るよりも、いろんなコースに足を運ぶことを優先しています。それにはいくつか理由があって、上達をそれほど重視していないこと、いろんなコースを回ってゴルフ場の知識を深めたいこと、一番の理由は原稿のネタを探すうえで新たな発見を増やしたいからです。

 同じコースを何度も回っている人たちも、ラウンドのたびに毎回新しい発見があると口にします。

「同じコースでもティーイングエリアが毎回変わり、ピンポジションが変わると18ホール全体の印象も変わります。コースセッティングだけでなく、こちらのショットの調子も日替わりですから、『今日は比較的攻めやすいピンポジションだな』と感じていたのに、思わぬホールで落とし穴にハマることもあります。季節が変わるごとにコースの景観も変わりますし、レストランのメニューも替わりますから、何度来ても新鮮な気分でプレーできるんですよね」

 ゴルフ場に限らず、ランチを食べるお店や仕事帰りに立ち寄る居酒屋さんも、毎回同じ店に行きたいタイプの人もいれば、毎回違う店に行きたいタイプの人もいます。お気に入りの店がいくつかあり、ローテーションで足を運ぶ人もいます。

 ゴルフ場の選び方も人それぞれですが、同じコースに何度も行く人は深い発見ができるようになり、いろんなコースに足を運ぶ人は幅広い発見ができるということなのかもしれません。

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