【女子ゴルフ】活躍したシード圏外組のランキングは? 大会2位・辻梨恵は20ランク上昇 初日首位・政田夢乃はまさかの結果に

国内女子ツアー「伊藤園レディス」最終日、辻梨恵(つじ・りえ)が最終盤まで優勝争いを演じて2位タイに入り、シード権獲得に望みをつないだ。

辻は「大王製紙エリエールレディス」の出場権をもぎ取る

◆国内女子プロゴルフ 第35戦

伊藤園レディス 11月8~10日 グレートアイランド倶楽部(千葉県) 6769ヤード・パー72

 数少ないチャンスの中で、辻梨恵がシード権獲得に望みをつないだ。

 シード権がなくリランキングも39位で出場順位は降りてこない。今大会には、直前の主催者推薦予選会を勝ち抜いて臨んだ。本番に入ると、2日間通算10アンダーでプレー。首位タイで臨んだ最終日(10日)はボギーが先行したが、粘り強く戦った。結果は通算12アンダー2位タイ。優勝した山内日菜子には2打及ばなかったが、今季21試合目で初のトップ10入りを果たした。次週終了後50位以内とシード権がかかるメルセデス・ランキングも、95位から75位に浮上した。

2位タイに入った辻梨恵(左)と初日首位だったものの20位タイに終わった政田夢乃 写真:大澤進二

2位タイに入った辻梨恵(左)と初日首位だったものの20位タイに終わった政田夢乃 写真:大澤進二

 2番、4番とボギーが先行したが、落ち着いていた。プロ11年目。1月に30歳になったが、これまでチャンスはあったが優勝経験はない。

「今までの優勝争いに比べたら一番いいです。前はフワフワしてたけど、今日はすごく落ち着いていた。成長を感じます」と振り返る通り、5番で最初のバーディーを奪うと、最終組でしぶとくプレーを続けた。混戦の中、13番、14番で連続バーディー。16番でも4メートルを沈めて優勝争いにしがみつく。

 最後は17番でチップインバーディーを決めた1組前の山内に敗れたが、堂々の2位タイ。JLPGAツアー出場有資格者リストの7項(3位以内に入れば、次の試合に出場できる)により、次週の「大王製紙エリエールレディス」の出場権をもぎ取った。

「(3位以内なら次に出られることは)ちょっと思ってました」と意識しつつ広げたチャンス。ポイント差からしてシード権獲得には優勝しかないという厳しい状況に変わりはないが、流れがいいだけに山内の大逆転に続きたいところだ。

 シード権獲得に向けて必死で戦う選手たちから山内(大会前73位)が優勝で抜け出し、辻は次のチャンスをつかんだ。ギリギリ(同49位)だった全美貞も4位に入り、43位で一息ついた格好だ。

 対照的に初日首位にいた政田夢乃は通算6アンダー20位タイで大会を終え、60位だったメルセデス・ランキングは61位に後退している。

 山内の優勝で波乱の気配が強まったシード権争いは、泣いても笑ってもあと1試合。20人抜きと最後のチャンスへの出場権を得た辻が台風の目となるのか、さらなるどんでん返しが起こるのか。目が離せないサバイバルレースは続く。

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