初日首位の政田夢乃は8位タイに後退 「ランキングとか気にしていません」と強メンタルで最終日の巻き返しを狙う

「伊藤園レディス」2日目、初日首位の政田夢乃は5バーディー6ボギーとスコアを一つ落とし8位タイに後退。首位にはマンデーから出場権を獲得した辻梨恵ら3人が並ぶ激戦になっている。

プロテストの失敗でメンタルが鍛えられた政田夢乃

◆国内女子プロゴルフ 第35戦

伊藤園レディス 11月8~10日 グレートアイランド倶楽部(千葉県) 6769ヤード・パー72

 プロテストでの4度の不合格に鍛えられた政田夢乃が優勝戦線で踏ん張り、逆転シードも可能な位置をキープした。

「伊藤園レディス」2日目は、通算10アンダーで全美貞、辻梨恵、安田祐香が首位を並走。3打以内に10人がひしめく混戦となっている。初日単独首位だった政田は、一つスコアを落としたものの7アンダー8位グループにしっかりしがみついている。

ツアー撤退表明後の「伊藤園レディス」では予選落ちとなった上田桃子 写真:大澤進二

ツアー撤退表明後の「伊藤園レディス」では予選落ちとなった上田桃子 写真:大澤進二

 残り2試合でシードが決まる状況でメルセデス・ランキングは60位。50位に入ってシードを狙うのが当り前だが「ランキングとか気にしていません」と本人は涼しい顔。「新人で初めてだから、よくわかってないからですかね」という言葉は初々しいが、よくよく話を聞くとたくましさがにじみでる。

「1回目のプロテストに1打差で落ちて、次はと思ったら4回落ちて、5回目で受かった。途中で合格が目標になっちゃってることに気付いて、トップ合格目指したら受かったんです。苦しい思いをしてメンタルが強くなりました。レギュラーツアーも予選通過が目標では上に行けないって、途中で気が付きました」と、厳しい状況の中でメンタルが自然に磨かれていった。

 そこから導き出したのが「今の私ではなかなか届かない目標」と高みを目指すことだった。どの程度の目標なのか、具体的なことをたずねても口にせず頬を染めたことを考えると、世界を目指すレベルの大目標なのかもしれない。

 大きな目標を掲げれば、途中は通過点に思えてくる。初めてのシード権獲得も、初優勝
も、そう考えれば重圧になりにくい。サバイバルレースに目を向けることのない強さを政田が発揮するかもしれない最終日に注目だ。

マンデーからはい上がった辻梨恵は気合い十分

 首位タイの辻もメルセデス・ランキング95位と苦しい位置にいる。マンデーを通過して実力で手にした土壇場の出場でチャンスをつかみ、気合も十分。

「すごく大切な大会で、マンデーを通った時点で優勝を目指したいという気持ち。大切にしたいです」と、眼を輝かせる。

ランキング95位から一発逆転を狙う辻梨恵 写真:大澤進二

ランキング95位から一発逆転を狙う辻梨恵 写真:大澤進二

 最終日に向けて「とにかく一打一打を頑張るしかない。ベストを尽くせる準備をしたいなと思っています」と、全力で挑む。

 病気で2年4か月ツアーを離れ、これが復帰戦の大山志保は3オーバーと踏ん張ったが通算9オーバー91位タイで予選落ち。それでも「戻ってこられてうれしいこれがスタートラインなので」と笑顔を見せる。

 この後は次週の大王製紙エリエールレディスに出場するが、来季に向けてのQTも控えている。照準を底に合わせて調整する予定だという。

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