天気予報の精度が高くても雨が降らないことは多い!? 意外とメリットが多い「雨予報ゴルフ」のススメ
ピンポイント天気予報などで、プレー当日のゴルフ場天気がある程度把握できる時代になりました。しかし、どんなに天気予報精度が上がっても、降水量に誤差があったり、場合によっては一切雨が降らないこともあります。
降水量2ミリの雨予報で20組以上がキャンセル
9月下旬に予定していたラウンドが前日の天気予報で雨マークになっていました。前日の朝に同伴者から「明日は天気がちょっと怪しそうですね」というLINEのメッセージが入りました。
そのメッセージにはゴルフ場のピンポイント天気予報のURLが添付されていました。天気予報を見ると、6~9時の雨量が1ミリ、9~12時の雨量が2ミリ、12~15時の雨量が2ミリ、15~18時の雨量が4.3ミリとなっていました。
4.3ミリの雨は要警戒ですが、1~2ミリの雨ならまったく問題ありません。スタート時間は8時33分ですから、ハーフ2時間30分ペースで昼休憩1時間なら14時33分にはホールアウトできます。「雨がひどくなる前にホールアウトできるのであれば雨天決行でしょう」と思ったのですが、同伴者全員が年上なので筆者には決定権がありません。
メッセージアプリのやりとりをしばらく見守っていたところ、当日の朝に中止か決行か決めることになりました。これはややこしい展開です。なぜなら筆者の自宅からゴルフ場まで1時間30分かかりますから、朝6時に出発します。その時点で自宅周辺に雨が降っていたとしても、自宅とゴルフ場は約90キロ離れていますから、ゴルフ場に雨が降っているかどうか分かりません。さらに出発時と到着時で天気が変わりますから、6時の時点で中止か決行か決めることもできません。
「ボクは6時に家を出発しますが、中止が決まったら引き返しますので、みなさんの判断にお任せします」とメッセージを送ったところ、「基本的には決行で、あまりにも雨がひどいようなら相談しましょう」ということになりました。
当日の朝は自宅周辺に小雨が降っていましたが、予定どおり6時に出発しました。するとゴルフ場に到着した7時30分の時点で雨はやんでいました。
一方で、ゴルフ場の駐車場は普段よりも明らかに空いていたので、「キャンセルが出て予定時刻よりも前にスタートできるかもしれない」と思い、フロントに問い合わせたところ8時12分にスタートできることになりました。
乗用カートにキャディーバッグを積み込んでくれたマスター室のスタッフに「今日は雨予報だからキャンセルが何組か出ましたか?」と聞いたところ、「何組どころの話じゃないですよ。20組以上キャンセルが出ました」と嘆いていました。マスター室前にはキャディーバッグが積み込まれていない乗用カートが寂しそうにズラッと並んでいました。
実際に雨が降ったのは18ホール中4ホールのみ
8時12分にスタートすると、前の組が1番ホールのグリーンをプレーしており、その前の組が2番ホールのティーイングエリアでプレーしているのが見えました。キャンセルが大量に出たので、準備が整った組から順番にスタートさせているのでしょう。準備が早い人たちはプレーも早いので、今日はスムーズにラウンドできそうです。
スタートして3ホール目に雨が降り始めたので、キャディーバッグが雨に濡れないようにレインカバーを下ろしましたが、雨が降ったのは4ホール程度で、レインウエアを着るかどうか悩むほどの雨でもなく、傘を差しながらしのいでいるうちに前半ハーフが2時間で終わりました。
天気予報では午後から雨が強まることになっていたので、後半ハーフはレインウエアが必要かもしれないと予想していたのですが、後半スタート前にマスター室のスタッフと話をしたところ、「雨雲が予報よりも海側にそれたので、このあたりはもう降らない」とのこと。その言葉どおり後半ハーフは一滴も雨が降らず、13時前にラウンドが終了しました。
事前の天気予報では雨の中で18ホールをプレーすることも覚悟していたのですが、終わってみれば雨はほとんど降らず、暑くもなく寒くもなく絶好のコンディションでした。キャンセルした人たちはどんな思いで一日を過ごしたのでしょうか。
天気予報が雨でも実際に降るかどうかは当日になってみないと分かりませんし、雨が降っても別にイヤな気持ちにはなりません。むしろ大の大人が雨の中、外で遊ぶなんてゴルフくらいしかありませんから、雨ゴルフのほうが非日常的な雰囲気を味わえます。
そもそも日本は統計的に3日に1回くらいのペースで雨が降ります。雨予報から逃げ回っていたら、いつまで経ってもラウンドが成立しない可能性すらあります。
大手ゴルフ場運営会社のPGMは10月1日からビジターのキャンセル規定を改訂し、2025年1月1日からメンバーにも適用します。ラウンドの大半で雨が降らないかもしれないのに、雨予報というだけで直前キャンセルが続出する現状を鑑みると、キャンセルフィーを徴収する方向にシフトするのは当然の流れといえるでしょう。
11/07 11:10
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