お久しぶり日本で優勝争い披露した馬場咲希 ドラは“超低スピンからやさしい系” パターは“初めてマレット”にチェンジ

19歳の馬場咲希(ばば・さき)は昨年、日本のプロテストに合格しましたが、今年は日本ツアーではなく米国下部ツアーにフル参戦。10月にプロ転校後初の日本ツアーに出場すると、初出場初優勝にあと一歩まで迫りました。その活躍に貢献したのが「初めて使うパター」でした。

FWやアイアンはアマ時代から長く使うモデル

 馬場咲希にとってプロ入り後初の国内ツアーとなった「富士通レディース」。初日から5アンダー、2日目が4アンダーとスコアを伸ばし、最終日をトップと1打差の4位タイで迎えました。最終日は最終18番で「8(+4)」を叩いて14位タイに終わりましたが、スケールの大きいプレーを見せてくれました。その後、「樋口久子 三菱電機レディス」にも出場し、39位タイで大会を終えています。

プロとして初めて日本のファンの前でプレーした馬場咲希 写真:Getty Images

プロとして初めて日本のファンの前でプレーした馬場咲希 写真:Getty Images

 馬場咲希のクラブで驚いたのはドライバーとパターです。まず、ドライバーはアマチュア時代から低スピン設計のドライバーを使っていて、今シーズン前半はブリヂストン「B-Limited B1LS ドライバー」がエースドライバーでした。このモデルはBシリーズの中でも最も低スピン設計になっていて、プロでも使っている選手はほとんどいません。しかし、富士通レディースでは「B3MAX」というBシリーズで最もやさしいモデルにスイッチしていました。このモデルは古江彩佳のエースドライバーです。シャフトだけはハードヒッター向けの「ベンタス ブラック6S」を継続して使っていました。

 フェアウェイウッドやアイアンセットはアマチュア時代から変わっていません。3番ウッドのブリヂストン「XD-F」は2016年に発売されたモデルで、アイアンのブリヂストン「201CB」も19年に発売されたモデルを長く使っています。

 そしてパターは、テーラーメイドのブレード型を使う試合が多かったのですが、富士通レディースでは珍しくマレット型の「スパイダーX」を使っていました。その理由については次のように語っていました。

「今週からパターを変えました。もともとはL字かピン型だったのですが、初めてマレットを使ってみました。イイ感じで入ってくれています」

 馬場咲希が投入したのはマレット型のヘッドでショートスラントネックになっている「スパイダーX SX32」。海外ツアーの選手に人気があるモデルで、慣性モーメントの高いヘッドでありながら、ネック形状によって操作性を高めているのが特徴です。

 今シーズンの米下部ツアーではパッティングに苦しむ試合が多かったですが、富士通レディースでは3日間を通して3パットがゼロ。平均パット数29と安定していました。マレット型で覚醒した馬場咲希はさらなる活躍が期待できます。

2024 馬場咲希の最新セッティング

1W:ブリヂストン B3MAX(ロフト角/9.5度 シャフト/ベンタス ブラック6S)
3W:ブリヂストン XD-F(ロフト角/15度)
3U、5U:ブリヂストン B2 HT(ロフト角/22度、25度)
5I-PW:ブリヂストン 201CB(シャフト/ダイナミックゴールド)
AW、GW、SW:ブリヂストン BRM2(ロフト角/50度、54度、58度)
パター:テーラーメイド スパイダーX SX32
ボール:ブリヂストン ツアーB X

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