「感覚は戻ってきた」 大会連覇へ自信をのぞかせる菅沼菜々 ツアー6勝を誇る“大先輩”とのラウンドが復調のきっかけに

国内女子ツアー「マスターズGCレディース」が17日に開幕。ディフェンディングチャンピオンの菅沼菜々(すがぬま・なな)がプロアマ戦後に取材に応じ、現在の調子について明かした。

きっかけはツアー6勝・藤田さいきからのアドバイス

◆国内女子プロゴルフ

NOBUTA GROUPマスターズGCレディース 10月17~20日 マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県) 6506ヤード・パー72

「先週から感覚はだいぶ戻ってきた。もうちょっと我慢強く頑張りたい」

 17日に開幕する国内女子ツアー「マスターズGCレディース」に、ディフェンディングチャンピオンとして挑む菅沼菜々。昨季は同大会を含む2勝を挙げるなど飛躍の1年を過ごしたが、今季は苦しい戦いが続いている。

大会連覇がかかる菅沼菜々(写真は昨年大会) 写真:Getty Images

大会連覇がかかる菅沼菜々(写真は昨年大会) 写真:Getty Images

 ここまで12度の予選落ちを喫し、トップ10入りはわずか1回のみで、メルセデス・ランキングも70位と低迷。その原因について「パッティングはそこまで悪くない」と分析する一方で、悩みの種になっているのがショットだ。

 ドライバーが曲がるだけでなく、昨季に比べて飛距離もダウン。結果的にロングアイアンを持たざるをえない状況になって、バーディーチャンスになかなかつけない悪循環に陥っているケースが続いていると打ち明ける。

 それでも前週は、通算5アンダーの29位タイでフィニッシュ。アンダーパーでの完走は、菅沼にとって8月の「NEC軽井沢72ゴルフ」以来の出来事だ。

「先週、藤田さいきさんと一緒に回らせていただいて、ちょっとアドバイスをもらいました。飛距離も(藤田と)同じくらいまで先週はいっていてすごくうれしかったんです。やっと戦える距離になってきた」と、ツアー通算6勝の実績を持つ大先輩とのラウンドが、もどかしい現状を打破する一つのきっかけになった。

 藤田からは今年の夏にも一度アドバイスをもらったようで、その際は昨年よりも体が動きすぎている点を指摘されたと話す。「そこから修正していって、だいぶハマってきた感じです」と、自身でも大きな手応えを感じているようだ。

 また、菅沼のもとにはSNSなどを通して、ファンからたくさんの声が届いているという。

「ファンの人は私以上に私を知っている方も多い。いっぱい心配してもらって、いろいろな声をいただくんですけど、良くないときでも応援してくださる方がたくさんいるのですごくうれしい。このあたりで“お返し”をしたい」

 ファンが期待するのはもちろん、今季初優勝と大会連覇。いい報告を届けるためにも、1年前の再現を狙う。

菅沼 菜々(すがぬま・なな)

2000年2月10日生まれ、東京都出身。18年プロテスト合格。20-21年シーズンは賞金ランキング47位で初のシードを獲得。22年シーズンは、メルセデス・ランキング8位と躍進。23年「NEC軽井沢72ゴルフ」では、神谷そらとのプレーオフを制して悲願の初優勝を挙げる。あいおいニッセイ同和損保所属。

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