カップのフチ“ギリギリ”に止まったボールが入りそう! 息を吹きかけたり風を送ったらどうなる!?

ラウンドの際、「もう少しで入りそうなのに!」と思うような悔しいパットは日常茶飯事です。では、カップのフチのギリギリでボールが止まってしまい、少し待てば入りそうに見える場合は、どうしたらいいのでしょうか。

ボールに歩み寄る時間+10秒間は待てる

 ゴルフでは、ときに想像を超えたドラマティックな場面に出くわします。その筆頭格といえば、ホールインワンやアルバトロスでしょう。ピンに当たったショットがカップに吸い込まれたり、30メートル以上のロングパットが入るなどの“ミラクル”も起こります。

あと数ミリで入るのに…! 写真:PIXTA

あと数ミリで入るのに…! 写真:PIXTA

 一方で、「もう少しで入りそうなのに!」と思うような悔しいパットはよくあることです。では、カップのフチのギリギリでボールが止まってしまい、少し待てば入りそうに見える場合は、どうしたらいいのでしょうか。

 公式ルールでは、プレーヤーが「ボールに歩み寄る時間」に加え、ボールが止まっているかを確認するため「10秒間」は待つことができると定められています。もし10秒以内にカップインした場合は、そのままホールアウトとなり、バーディーパットであれば、当然ながらそのホールはバーディーとなります。

 最近では、全米女子オープンで優勝争いを繰り広げていた、渋野日向子選手による“奇跡のバーディー”が印象に残っている方もいるかもしれません。

 10秒を過ぎてからカップインした場合は、ホールアウト自体は認められるものの、1罰打を加えることになります。そのため、バーディーパットであれば、そのホールはパーとなります。

 待つことが認められている10秒間に、ボールまで近付く時間は含まれていないため、ゆっくりと時間を使って歩み寄りたくなりますが、露骨なやり方は紳士的ではありません。また、スロープレーにあたるとして、ペナルティーの対象になる場合もあります。

“念”だけをボールに送りながら10秒の奇跡を待とう

 わずか数ミリしか残っていないパットであっても、スコア上ではドライバーショットなどと同じ1打。下り傾斜や風が吹いているときは、ぽろりとカップインするのを願ってしまいます。そういった場面では、ボールに向かって風を送るようなジェスチャーが、自然と出てしまうかもしれません。

 とはいえ、ボールのそばで足踏みやジャンプをして振動を与えたり、ボールに向かって息を吹きかけたりする行為はNGです。そもそも紳士的なプレーに反しているだけでなく、仮にこうした行為によってカップインしたとしても認められず、1罰打を加えることになります。

 こうした行為をしなくてもカップインした可能性がある場合、みすみすチャンスを逃すことになってしまいます。いろいろとやりたくなる気持ちを抑え、“念”だけをボールに送りながら、10秒の奇跡を待つのが得策です。できることといえば、ボールの風上に立たないことくらいでしょうか。

 ちなみにごく短い距離でのタップインはついつい適当に打ってしまいがちですが、テークバックせずにボールを押し出したり、かき寄せたりするのはNG。ホールアウト自体は認められるものの、厳密には2罰打となるので注意しましょう。

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